ようやく冬アニメの消化が終わりそうで、ブランクを抱えてしまうと現行アニメに追いつくのは大変でした。それだったら、見切ればいいじゃん、と思われるかも知れませんが、その切るアニメが見つからないくらいに冬アニメは全てクオリティが高い。しかも、自分史に残る二作品が生まれて感動と感激を与えてもらっているので、本当アニメっていいですよね。
本当は総評は3月末までに書いて、来季アニメの展望など考えて頭の切り替えを行なっていたのですが、『未来日記』がそれを許さなかった。良いアニメなのに、後番の『氷菓』が遅れてしまったことが悲しいですよ。
来季というか今季はなんとか平常運転に戻れているのですが、前季のアニメは各話感想を書いていないだけに総感想で頑張ろうと思って書きました。読んで頂けると嬉しいです。いつも通り、辛口で書いていますが、これは私の肌に合わなかっただけなので、そのアニメを批判したいわけではないことをご承知のほどお願いします。
今季終了対象作品は18本で、シャナとゼロ魔はまだ追いついていないので、あとでシリーズ全体をまとめ見したいと思っています。シャナとか楽しみすぎて、せっかく見るなら頭がクリアな時に見たいですね。
とりあえず、好きなアニメ順に書いています。
−冬季終了アニメ全体感想−
この記事では、
ちはやふる
ギルティクラウン
偽物語
Another
妖狐×僕SS
ブラック★ロックシューター
あの夏で待ってる
未来日記
男子高校生の日常
戦姫絶唱シンフォギア
キルミーベイベー
探偵オペラ ミルキィホームズ 第2幕
新テニスの王子様
輪廻のラグランジェ
persona4 the ANIMATION
ラストエグザイル-銀翼のファム-
ハイスクールD×D
パパのいうことを聞きなさい!
の全体感想を書いています。
★ちはやふる [評価:SS]
私がアニメの形として作品の形として成功した一つを挙げるなら真っ先にこの作品をあげます。アニメスタッフにも恵まれ、揺れ動くココロ模様をよりシリアスに描き、時にはコミカルに動きで魅せ、競技で魅せ、そして、人で魅せる。文化系部活少女モノとしては最高傑作だと思っていて、これ以上の作品はもう出ないと思っている。
百人一首というマイナーな部活ではあるけれども、その人の熱意によって思考によって、いくらでも自分の中でのウェイトを高めることが出来る。それはマイナーであるがゆえに華々しく栄光のある道を送ることはないだろうけれど、その栄光も野球嫌いな人がプロ野球でノーヒットノーランを達成したとしても、何の感慨もないのと同じように、「好き」という感情をモノにもヒトにも当てはめて、その「好き」を極めていく生活というのがその人にとっての本当の幸せなんじゃないかと思う。こういう学生時代を送りたかったと思えるほどに魅力的な彼女たちでした。
それに小学生編が最高だった。孤独なスポーツゆえに孤独感は半端ない。勉強と違って、その能力が将来どう役に立つのかわからないし(まあ、今の教育も将来で役に立っているのか深く考えると疑問だけど)、誰からも賞賛されることもないだろうから、モチベーションを保つのが大変だと思う。その上、根暗な人間だと思われてしまう。華やかにTVゲーム機とかで遊んでいる彼らから見ると、そんなことに時間を注ぎこむなんて、子供だと思われかねない(文化的なゲームをしているのだから、逆にTVゲームとかで遊んでいる方が子供なんですけどね)。
そんな中、一人であっても百人一首を続けていた新。そこに夢と希望を与え、またもらった千早がいた。短い人生の中で少しでも輝ける、少しでも楽しい、生きているって感じがする生きがいを与えてくれた。そこに太一も加わり、周りの目を気にせず千早の目だけを気にして、その生き様に惚れてしまった。そんな彼も現代社会と百人一首の将来性を考えつつ、千早という気になる存在がいて、何を選択すればいいのかわからないという部分での心の揺れをリアルに描いてくれた。
そして、仲間がいるときのかるた部。仲間を作ってこそのかるた部。一人でいたために寂しさから悲しい思いをしていた新を思い出させるような千早の中学生時代のかるた。好きなことを一人でやるよりもみんなでやる方が楽しいと改めて考えさせるようなかるた部の存在。加わった彼らはビジュアルからすると最初はモブ扱いに見えてしまったけれど、回を追うごとに個性を出し始め、千早が辿った苦悩や哀しみを味わいつつも、それを仲間と一緒に乗り越えて、人として成長していく姿は涙なしには見られませんでした。
そんな感じでシリアスに描き切った本作品は、自分の心の中をえぐるように現実と理想を押し付けてきて、それをまともに観てしまうと涙で画面が見えなくなってしまう。そして、あのEDがさらに涙を誘う。シンプルな映像なんだけれど、その紅葉の赤が印象的で、瀬戸麻沙美さんが歌う曲の切なさが相まって、終わった時の感動はいつまでも心のなかでとっておきたいと思って、次に見るアニメの感覚がどうしても開いてしまう。そんな作品に出会えるのは久しぶりで一生忘れないアニメになりました。
★ギルティクラウン [評価:S]
最初は全く期待していなかったのですよ。ノイタミナだから周りのアニメに比べて初回放送が遅くなってしまうので、既に感想を書くアニメが決まってしまったあとだから、気楽に見ていました。それに初回もわけがわからなかったので、録画して貯め込んでいました。だけど、第2回以降の「友達を武器に戦う」という意味がわかってからは最高級に楽しめるアニメへと変化しました。
ただ、武器が友達になっただけでは面白くはないのですが、その武器が友達の命でもあり、友達の心を表すものであることで、王の力を使ってボイドを取り出すときの集の心情を考えると、胸が苦しくなります。華やかで格好良く魅せてくれるのですが、それは集の格好良さだけではなく、そのボイドが伝える友達のメッセージを真摯に受け取って、その意思を通わせながら、心を痛めながらも集自身が成長し、その正義を全うする。
正義というものがわからない世界にあって、王の力として本当の王になった集のボイドランク制に対する反発に迷いが見られて、そこに共感を覚えて、人が人を区別するということが正しいのか間違っているのかわからないという部分で考えさせました。誰もが助かる可能性もなさそうな非常事態な状況で、その区別をすることで打開できるかもしれないと考えた時にそれが許せるか許せないか。そして、それを決断した自分を許せるのか許せないのか。結果オーライで終わればいいけれど、その結果が悪かった時に守りきれなかった人々への責任と重圧で心は死んでしまいかねない。そんな緊迫感がいつも張り巡らされていたような終盤は本当に見るのが辛かったです。
そして、その集を動かしたのがいのり。この子は最初は何を考えているかわからなかったけれど、とりあえず、可愛いからいいやみたいなノリで見ていたけれど、そんな考えは甘いとばかりにいのりの言動の全てに意味があるんだと考え始めると、いのりが急に愛しく見えてくるんですよね。特にガイに捕まって、集のことを問いただした時の一言「人間っぽい」という言葉がこの作品の本質を捉えている気がします。
最終的に人間という死んでしまうもろい体を捨てて、ボイドという無機物に変化すれば、いつまでも滅びることなく、何かを失うこともなく生きていける。だけど、それは人間っぽくない。それはそうだ。人間ではなくモノなのだから。だけど、人間として未熟だったり悩んだり苦しんだり憂いたり恨んだり想ったり想われたりしていくことの幸せを考えた時に、その人間っぽさって、生きている自分でもこういう機会がない限り、なかなか気づかないものなんだな、と思えました。それが個性として、一人の人間として、それが誇りとして全て受け入れることが出来る。そんな小さな幸せを大きな幸せへと昇華させてくれたいのりの言葉でした。
それに終わり方が最高に良かった。近年稀に見るほどの最高の最終回だったと思いますよ。失った人は戻ってこないし、身体への後遺症は残るけれど、それを悲観するのではなく、前向きに過ごしてハレのことを忘れないためにみんなが一緒に集まる。亡くなった人のために集まることになると、どうしても湿っぽくなってしまうけれど、ハレのことを思い出しても、みんな笑顔で過ごすことが出来る。それはハレの死と向き合っていないのではなく、ハレの意志や優しさは無意味でなかったことの証明として自分たちがこうやって過ごせているのも、ハレの思いがあったからこそで、ハレへの感謝の気持ちは忘れないようにする。そのことで「人間っぽさ」の意味をまた思い出して泣いてしまう。人間ドラマとしてもアクションとしても最高の作品でした。
★偽物語 [評価:A]
西尾ヲタとして原作は読んでいるので、これをどうアニメ化するか楽しみではありましたが、『化物語』の想わぬ大ヒットにより、ハードルが高くなってしまって『偽物語』はどう料理するのだろうと不安と期待で揺れ動いていましたが、杞憂でしたね。
『化物語』もそうでしたが、この作品の核となる部分は怪異との付き合い方によって見定める自分自身の弱さといった部分で、あとはコメディとして会話劇を楽しむというもの。どちらかというと、『偽物語』は前者のストーリー性よりも笑える会話劇が楽しいので、どうしても止め絵での会話を楽しむのが最優先となってしまう。このバランスがかなり難しくて、原作を読んで、この会話はアニメでも見たいと思ってもカットされたり、小説でしかわからない面白さをアニメで表現しようとして失敗している部分も多々あった。
でも、怪異となるメインのストーリーは削れないので、会話劇を削るしかない。そうすると、『偽物語』の面白さが半減してしまうんですよね。しかも、『化物語』も『偽物語』もほとんどページ数が変わらないのに全15話の『化物語』と全11話の『偽物語』。そういった尺の部分で思いっきり削られているわけで、そうなると原作ファンとしてはもったいないと感じてしまう。いや、物足りないと感じてしまう。もっと笑わせて、もっと楽しませて欲しかった。
ただ、怪異のストーリーは火憐も月火も原作未読者も理解できるエピソードに仕上げてきたので、そこは満足でした。特に月火ちゃんが偽者であっても、阿良々木にとってはその思い出から絆は切れることがないという部分では心温まる終わり方をしてくれたのでさすが新房監督といった所です。
★Another [評価:A]
敬愛して溺愛して悶え苦しむくらいにのいぢ絵が大好きな私にとって、それだけでも最高なのに、クオリティの高い作品を数々生み出しているP.A.WORKSが制作とあっては楽しみでいられない。ホラーというか怖いものが苦手でそういうものを敬遠していたけれど、この作品はあっさり見られました。確かに人形の目とか人の血とかリアルっぽくて気持ち悪くなりましたけれど、『Another』なら仕方ない。逆にその怖さを感じる反面、女の子に可愛さを感じてしまうのだから不思議です。これが吊り橋効果というやつか。アカザーさん大好きだー!(いや、違うな)
本格ミステリーと思い始めてすべての謎が科学的に解決されるものかと思っていましたが、途中で耳にした情報によるとそういうことでもないということで少し萎えてしまいましたが、死者を探しだすという意味で謎が解決したことで意外にスッキリ終わりました。これで夜もぐっすり寝られるってものです。その死者を見つけ出すまでに死人が十人以上いたとしても『Another』なら仕方ない。
けど、途中まで見崎鳴が何かを握っていて、真相を隠しているかと思っていましたが、全然そんなことなかったぜ。全くミスリードにやられまくって、気持ちいいくらいだ。いないものとして新たないじめを受けていた無口な可哀想な少女と考えると、途端に不憫に思えて可哀想になって抱きしめたくなる。見崎鳴大好きだー!(二度目)
毎回気になったのは回ごとのラストで引きの良い所で終わらせるわけでもなく、途中でぷつんと糸が切れたようにEDに入るので、なんだか不完全燃焼で次が見たくてたまらなくなってしまう。そして、大体冒頭で人が死ぬさまを見て、ビクンとなって始まる。最初も最後も普通のアニメとは違っている印象で、そこは30分アニメとして回ごとに区切っているわけではなく一つの作品として全体を見て欲しいというメッセージなんだろうと思う。
時々、考えてしまうのは、このキャラ原案がいとうのいぢでなかったら、それほど人気が出たとは思いにくい点で、萌えっぽくない作りはしているもののやっぱり美少女がいると違って見えるもので、そういう意味ではこのチョイスはさすがだと思ったり(のいぢ信奉者の戯言です)。
★妖狐×僕SS [評価:A]
藤原ここあ原作で、前作の『Dear』はそれほど売上も伸びていないけどだらだら続いているから、それほど面白いってわけでもないという偏見を抱いていました。個人的には過去の人で現在において流行に乗れるか不安な面もありましたが、かなり不意を突かれた、というか、面白すぎるだろう、常考。悔しいくらいに住民の人たちの言動の一つひとつが可愛い上にキャラを引き立てるためのツボを抑えている。ここは悔しいけれどさすがといわざるを得ないだろう、なあ、御狐神君。
個人的にはかるたちゃんが可愛すぎてアレ。もう、なんだろうね。渡狸なんかにかるたちゃんはやらんと言いたい所だけれど、渡狸ならいいかなと思えるくらいにどちらも人が良くてなんだか見ていて微笑ましい。それにかるたちゃんの言動が他とは変わりすぎていて、肝心の凛々蝶様が普通の子に見えてしまうのだから不思議だ。
凛々蝶様は普通にツンデレを貫き通したし、恋という言葉に向きあおうとしない所にもどかしさは感じなかったし、それで悩んでいる乙女心を大切にしていて、丁寧に描いている部分がとてもポイント高くて、その上で御狐神君のぶれなさが二人の距離はいつまでも並行線であっても心地良い。「ありがとう」という言葉を言うだけでもこれだけ勇気が必要だという高すぎるプライドというのはコワイのと同時にその高すぎるプライドが崩れた時に一気に可愛いと感じるって意味ではその萌えをいやらしくなく見せてくれる藤原ここあにしてやられました。
★ブラック★ロックシューター [評価:A]
谷川流脚本のOVAというか雑誌についていたDVDを見ていた私にとっては岡田麿里脚本という話でかなり浮かれていました。もうどちらも考えていることがわけわからないということか、それがまた考えさせられる内容にしてくれるだけにストーリーに起伏を設けたり、作品のメッセージという主張をこれでもかと見せつけてくるので、それを受け取って理解した時の喜びといったらないので、放送前から期待していました。
で、放送の初回は予想通り全く理解出来なかったというw。並行世界で現実のキャラの心情とリンクしているのがわかっただけでなんだかよくわからないけれど、面白いぞ、これ。という感じであまり説明しないで映像美と激しい動きと酷な現実をかなり上手く描ききりました。全8話だからこそ、尺の関係でコメディ要素はなく最初から最後までシリアスに描き切ったのも評価したいと思う点です。女の子が沈み込む気持ちってすごく大好きなんですよね(落ち込む以上に沈み込む感じ)。救いようのない挫折を経験したような表情とかすごくゾクゾクします。トラウマになりかねないシーンの連続でこんな暗いアニメになって大丈夫かな?と不安になりましたが、意外といっては失礼ですが、そんな雰囲気を気に入っている方も多かったので、嬉しい限りです。
一枚の絵から派生した世界観に加え、二次創作やOVAも出たりしたので、それぞれ『B★RS』はこうでないといけないという感じで批判されるのかな、と考えていました。アイドルマスターファンが『アイドルマスター ゼノグラシア』を批判する感じで単体としてみれば面白いけれど、自分の考えていたものと違うというだけで拒絶されそうな作品でもあったわけなんですよね。そういう逆境からのスタートではあるけれど、その『B★RS』ファンを味方につければ強い。そういう意味ではニコニコ動画での盛り上がりも含めて、相乗効果で好かれていた印象でした。
★あの夏で待ってる [評価:B]
予想通りの結果だった。期待以上のものを期待していましたが、化けることはなく普通の作品になってしまった感じです。伝説のとなっている『とらドラ!』『あの花』の長井龍雪監督と脚本の岡田麿里とキャラデザの田中将賀で、岡田麿里が脚本で入らない場合はどうなるんだろう、と考えたときに長井龍雪色が強くなるだろう(何を持って長井色とするかは不明だけれど)と思って脚本の黒田洋介との化学反応を起こして何か予想のつかないものが出来上がるかも知れないと思ったけれど、良くも悪くも普通でした。『おねがい』シリーズの方に近かった印象です。
だから、別に悪くなくて見ていて安心感があったし、恋愛面での心情模様も詳細に描けていたと思う。だけど、そこはやっぱり恋愛だけなんですよね。恋愛メインになってしまうと、どうしても何かを削らないといけない。だから、尺的に急いでいる感じを受けました。主人公の海人の思いやイチカ先輩は初回の一目惚れに近い恋愛感情からそれほど変わっていないので、あまりその面では進展が見られないだけに、恋愛面では柑菜がメイン級の活躍を見せてくれました。照れたり笑ったり泣いたり、素直な感情と素直に出せない感情の狭間で揺れ動いているという面では『あの夏』は柑菜の恋愛物語といっても過言じゃない気がします。
柑菜だけでも面白かったけれど、それ以上に映画部分をもっと掘り下げて欲しかった。せっかく、映画を作るという他にはないアドバンテージがあるのだから、その部活にかける情熱とか映画作りの難しさとか含めて、その部分でも楽しめるようにもして欲しかった。きっと長井龍雪監督にとっての映画制作は人間関係のエッセンスに過ぎないと思っているようにも思えたので、その面でも面白くできると思っただけにもったいない感じが大きいです。
でも、最終回ラストの自分たちの作った映画を見ながら泣いてしまう演出はズルイです。これには本当もらい泣きしてしまいましたよ。思い出の記憶を回想するように記録した映像は、やっぱり長井龍雪監督の上手さが光りました。
★未来日記 [評価:B]
ゆののヤンデレぶりが存分に発揮されて、ある意味ブームを巻き起こした恍惚のヤンデレポーズ。ヤンデレっぷりは未来日記の原作が出た時には大きく話題になりましたが、それ以降そういった属性は結構量産されて飽和状態になっていました。だけど、映像化すると全然違いますね。本家(かどうかはわからないけれど)のヤンデレっぷりは病んでるという言葉が生ぬるいくらいに病みすぎて闇すぎている。
大事な人を守るためなら、自らの命も他人の命も惜しまない。それが守られるなら。だけど、いつの間にかゆのにとって守るという言葉をはき違えてしまうくらいにおかしくなっていく。ユッキーのためなら、という言葉をつければ、何をやっても許されると思っている。いや、もう情状酌量の余地が少しも残っていないぐらいに許されないだろうから、その暴走っぷりは止められなくなりました。その部分に引いてしまうユッキーでしたが、そのユッキーも人を信じるということが段々と薄れてきて、自分でさえも信じられなくなってきて、何を目的に生きていけばいいのかわからなくなっている所が見所でした。
そんな二人の関係がメインではありましたが、『未来日記』の面白さはただ日記を壊すという戦略だけにとどまらず、その日記を持つことになった背景を描いているからこそ他のキャラにとても愛着が湧いてしまうのですよね。むしろ、そいつらがみんな主人公、悲劇のヒロインでもあり、カッコいいヒーローでもある(12thを除いてw)。そんな彼らにご慈悲を与えたいと感じて、このゲームを勝ち抜こうとするユッキーもいて、それが達成された時に真のハッピーエンドになる。
そう思っていた時期が私にもありました。だけど、死んだ人は生き返らない。結構、当たり前な感じがしますけれど、神の力を与えられたなら、そんな奇跡だって可能だって思ってしまう。その条件さえあれば何も問題なかった。生き返るものだと思って、多くの人をゆのと同じように殺めてきたユッキーの精神の壊れ具合が怖くて怖くて、そして、檻に閉じ込められた幼女ゆのに愚痴を言う母親も、そのゆのを平気で殺してしまうゆのも怖くて、もはやホラーと化していました。
病んだ先にある未来が明るくないという結果がなんとも皮肉なもので弱者救済も出来ずに強いものだけが生き残る。そんな弱肉強食なバトルロワイヤル。結末には賛否両論あるだろうけれど、それもありだと思う。全てが全て上手くいく世の中ではないという意味で絶望だけが残されたけれど、その一人の絶望が多くの人の希望に変わるならそれでいいじゃない。角川はまだ続かせようとしているけれどw。
★男子高校生の日常 [評価:B]
「男子高校生のにちじょーうー あーう♪」
この冒頭の声を聞くだけで笑ってしまう。本当ズルイよ。何が面白いのかわからないけれど、なんだか面白いのって最高だなって思ったりする。オチも薄いのにその後のタイトルコールできちんとオチているように感じる不思議。色々と不思議が詰まっていて、タダクニの妹は最後まで顔を出すことなく終わったので、自分の中では絶世の美少女として心の中で息づいているのだから、顔出しNGという神秘を守りぬいたこの作品は萌えをよくわかっているような気がするよ。
まあ、人気投票をすればりんごちゃんか文学少女の二人が争うことになりそうだけど、一番可愛いのは凸面鏡に写った奈古さんになりそうで、なんだか哀愁漂う結果になるので、人気投票はやめましょうw。
それよりも男子の話しようぜ、男子の。ってずっと男子校に通っていた私からすると、本当、こういうものだよな、男子高校生って思ったりしますが、もう少し華があったような気もする。だけど、確かに地味ーに暮らして、地味ーに学校生活が終わる。そんな早かったような遅かったような学校生活で何の思い出もあったりしないよ。バカな奴らとバカなことやっていたことだけを覚えている。話題に出すのも恥ずかしいというか、話題に出しても何の面白みもないようなことをやっていたような感じで、それがこの『男子高校生の日常』とリンクしていて、見ていると嬉し恥ずかし学生時代を思い出して死にたくなってきます。まあ、そこはきちんと笑いを取りにきているので、完璧にリンクすることはないんですけどね。
だけど、こんなバカな学校生活もあったけれど、今やっている『君と僕。』みたいな学校生活もあったりしたようなしなかったような。なので、男子高校生はバカだと思わないで下さい。たまには真面目になったりもするんです。ほんと、たまには……。
そんな感じでサザエさん方式でいつまでも放送できそうな感じのネタばかりなので、もうゴールデンの枠でなくてもいいから、どこか安い枠とって半永久的に放送してくれるとファンとしては嬉しい限りです。まあ、売れないだろうけれど、ハピネットさんがなんとかしてくれると期待してる。そうそう、この作品の唯一(じゃないと思うが)の欠点がCMを挟む回数が多い所。せっかく盛り上がってきたー(そんな場面なんてあまりないけれど)と思ったら、CMで集中力が切れる(別に集中して見なくていいアニメだけど)。そこだけはもったいなかった。あとはEDは文学少女のテーマが良い曲過ぎてそっちの方を使ったほうが、風も喜ぶんじゃないかな。
★戦姫絶唱シンフォギア [評価:B]
ニコニコ動画で見ると面白さが10倍増すアニメ。もうニコニコ動画で見ないと受け付けないくらいにコメントが右から流れてこないと不安になってくる。この作品ばかりはアニメ感想ブログを読むよりもニコニコ動画でコメント見た方が絶対にいいと思えるので、アニメ感想ブログの本当の敵はニコニコ動画なんじゃないかと思う。昔は批判コメントとかつまらないことが多かったけれど、今は淘汰されてきて、ツッコミが的確でテンプレも楽しいし、楽しんでアニメを見ている人たちと一緒に見ている感じがして、どんなコメントでも笑えるようになってきました。
で、この作品についてですが、初回張り切りすぎたw。初回から設定をぎゅうぎゅう詰めにした状態で、その伏線の回収をやるだけになってしまったので、ストーリー的には荒削りな感じです。だから、深く追求するとボロが出てくるので、あまり深く考えずに見ると楽しんで見れました。とにかくぶっ飛んだ作りがかなり冒険的で全く着地点が見えないけれど、黒幕は既に見えているというわかりやすさが対照的で、何を見たらいいんだかいまだによくわからない。
とりあえず、高山みなみ(TWO-MIX)に水樹奈々、高垣彩陽に悠木碧と声優でもトップを争うくらいに歌唱力のあるメンバーが揃っていて、キャラソンのためのアニメと言わざるを得ない戦略のように見えます(他の3人と比べれば見劣りするかもしれないけれど悠木ちゃんも上手いぞー)。だから、急に歌ってキャラソンの売上を伸ばすよー。って、感じでキャラソンだけで製作費を回収できるなら、これもひとつのアニメの形として、新たな分野へと乗り出していく意欲作として今後の動向がかなり気になります。瞬間風速的に好かれているだけで、すぐに飽きられてしまいそうでコワイけれど。
★キルミーベイベー [評価:C]
「キルミーベイベー」よりも「わさわさ」。何故か、この言葉が印象に残る不思議。「キルミーベイベー」という意味はしっかり作品の中身を表現したタイトルだけど、この「わさわさ」が加わることで、脱力系へと変化する。もともと原作が脱力系なので、より一層の脱力が可能に。って、何いってんだかわかんなくなってきた。
原作読んでいたので、アニメ化を聞いた時には正気か?と驚いたものですが、意外と動けばなんとかなるものですね。あぎりさんが良い感じで二人を刺激している。だけど、基本教室の中で二人話しているだけなので、間が持たないというか、変な空気感を作り出していました。思いっきり低予算なのかわからないけれど、クラスメートもあまり描かないし、背景も荒削りという省エネは、失敗してもいいだろうって感じでJ.C.STAFFが作ったのかわからないけれど、絵を見て買う人はまずいないだろう。原作も買っているしネタは面白いんだけど、アニメにする必要があったかと言われればすぐに肯定できないような印象です。
しかも、同じJ.C.STAFFで、この作品と同じようなゆるゆるアニメのミルキィ第2期と同時期に放送するのだから、やっぱりアニメ化のタイミングとこのアニメ化を決断した人に少し問い質したくなってくる。でも、大好きでしたよ。原作も買ってね。マジデ。
★探偵オペラ ミルキィホームズ 第2幕 [評価:C]
そして、オペラの第2幕が始まる。オペラないけど。ミルキィ大好きだけど、ミルキアンの人たちほどではないので、結構冷静に見ていた自分がいました。第1期よりもシナリオを練ってきたって感じで、守りに入った印象です。ふでやすかずゆきのあのぶっ飛んだわけのわからないストーリーが良かったけれど、それが賛否両論を招きました。
ふでやすかずゆきだと『けんぷファー』のイメージが強すぎて、ミルキィの脚本を書いたとは思えないほどの違いを感じたので、第2期で見極めようとしたけれどわかりませんでした。てへぺろ(・ω<)
いやー、終盤のラード神はやりすぎだと思ったけれど、電車の回は神回でした。それぞれのキャラが個性を発揮して、くずはくずで、シャロは主人公やめて、エリーさんは平常運転で、コーデリアさんは自分に酔いしれていて、そこに大御所G3+ココロちゃん(ココロちゃん言うなっ!)という肩書きは警察だけど仕事放棄している人たちがいてある意味夢のような車両でしたブー。
だけど、第1期のような笑いの神はその一回しか降臨しなくて、あとはちょっと惰性で見ていた感じなので、暇な時に見るのに最適なアニメでした。何も考えずにダラ見していると意外と面白く見れる。
★新テニスの王子様 [評価:C]
テニヌが深夜番組として帰ってきた。原作は読んでいるけれどついていけません。いや、ついていける人がいるなら、その人は人じゃないはず。というわけで、魔が差したというか、ニコニコ動画で放送していたからつい見ちゃったアニメ。だけど、この作品もシンフォギアと同じで、コメントがあると全ッ然違いますね。コメントなしで見たら何が面白いのかわからなくなってしまうけれど、コメントありで見ると、ようやく意味がわかってくる。
ストーリーなんてあってないようなものだし、テニスなんて、タイトルについているからテニスみたいなことをやっていますってことであって、毎回申し訳程度のテニス要素で、見るべきはどれだけ面白いツッコミを入れられるかってことです。もはや、アニメと言うよりも視聴者参加型お笑い番組として、視聴者のツッコミ力が試されるわけで、楽しんだ者勝ちーっす!という言葉が一番当てはまりそうなアニメとなっていました。そんなテニヌも1クールで終わってしまうのが寂しいくらいで、もうお前たちに会えないと思うと寂しいという一期一会を味わいました。
なにげに新しいコメントを見るために何度も見ていたりして、笑いが止まりませんでしたよ。そういう空間が作れるアニメは毎クール一つはあるといいなぁ、と感じています。
★輪廻のラグランジェ [評価:C]
ジャージ部。いい響きだ。体力に自信がある体育会系少女。『ちはやふる』が文化系少女なら、こちらはよりアグレッシブに動いて動いて動きまくる少女。まあ、頭を使うよりも体を使う方が好きな少女として楽しみにしていたのですが、ジャージ部という助っ人として活躍するだけで、それほどジャージ部というネーミングを生かしきれていないような気がします。学園系かと思いきやメカ系だったという話なので、それが肌に合わなかっただけだと思います。
最初はおらが村を守るような感じで面白かったのですが、ムギナミが出てからはムードが変わって、まどかとランの二人の関係に含みがあって楽しめていたのですが、ムギナミが美味しいところ全てを持っていくので、まどかとランが隠れてしまった印象。きっとランと同じでムギナミが好きになれないだけなのかもしれないけれど。分割2クールの1クール目なので、どういう方向性に進むかはまだ定かではありませんが、現時点で積極的に見たいと思えなかったり。きっとのっぺりしたキャラデザがあまり好きでないだけなのかもしれないですけど。
★persona4 the ANIMATION [評価:C]
異様に評価の高い作品ですが、ゲームをやっている人とやっていない人で温度差を感じてしまうんですよね。プレイ済みの人はかなりアニメ化を喜んでいるので、きっとゲームと遜色ない作りで原作準拠な感じなんだと思います。
基本は主人公を中心に人間の内奥の黒い部分を克服するのがメインですが、それが軽いのが気になるんですよね。もっとドロドロしていて欲しいという気持ちがあるわけではないですが、解決方法が基本バトルなので、なんだかすぐに終わってしまうというのがあっさりしているなぁ、と思っています。30分の中でストーリーをきちんと収めているのは評価出来ますが、途中マンネリ気味に感じてしまうのはやっぱりゲームをしていないからだと思う。
アニメを見ていると、ゲームではこんなシステムになっているんだろうなぁ、って感じで、それならゲームをプレイしたほうがいいかなぁ、なんて思うのが最近のゲームのアニメ化全般に言えることなんですけどね。
★ラストエグザイル-銀翼のファム- [評価:D]
緻密な設定で色々と深い戦略が絡んでいるのはわかるのですが、第1期を見ていないものだから、あまり理解できず、訳のわからないままに話が進行している感じがしました。第2期から見ても理解できるとある人から言われましたが、わかる範囲で見ると今度は内容が薄く見えてしまうので、やっぱり、第1期を見てから見たほうが良かったです。
★ハイスクールD×D [評価:D]
エロ枠として選ばれた富士見ファンタジアの刺客の本作品。AT-Xでないと規制が入るのですが、エロに興味がない場合はあまり好まれるわけでもなさそうで、内容を考えずに絵柄が好みで映像美だけを楽しみたい上級者向けアニメだと思います。
★パパのいうことを聞きなさい! [評価:D]
こっちは集英社の刺客。個人的には『迷い猫オーバーラン!』は普通にアニメ化して、こっちを監督交代制にしてみた方が良かった気がします。ちょっとだけ良い話を描こうとしているのはわかるのですが、可もなく不可もなく微妙な感じで、それはそれでいいのですが、どうにも煮え切らない雰囲気なので、何かこう冒険的な感じでいじって欲しかった。ひなだけは無条件に可愛いけれど、キャラデザの鼻がどうにも気に入らなくて……。
個人的今季ベストキャラクター、OP・ED、声優受賞発表
ベストキャラクター賞 「綾瀬千早(ちはやふる)」
あぁ、本当に可愛い。無駄美人とか言った奴は誰だ。原作よりもキャラデザが可愛かったので超喜んでいました。感情豊かになって、表情の一つひとつが見逃せない。かるたに本気で挑もうとしている真面目な顔もあれば、間抜けに呆けた顔もあったり、泣いたり笑ったり、喜怒哀楽が激しくて、千早が泣けば悲しいし、千早が笑えば喜んでしまう。それだけキャラに感情移入できたのはかなり久しぶりで、キャラが立っていて、そして、信念を曲げない強さを持っていて、なんだか憧れに近い感情を彼女に抱いてしまう。
次点でいえば、『妖狐×僕SS』の凛々蝶様とか、『未来日記』のゆのとかですね。レベルの高いお二人だけど、一緒にいると息が詰まりそうだw。でも、凛々蝶様のデレとか見てみたいぞ。
ベストサブキャラクター賞 「楪いのり(ギルティクラウン)」
同じギルクラの綾瀬と迷ったけれど、終盤にきてのいのりの言動が心に迫るものがあったので、こちらで。ビジュアル的には綾瀬が一番可愛かったと思う。ハレも捨てがたい。そういう意味でギルクラの女性キャラは芯が強い子が多いので、かなり魅力的に見えてしまうんですよね。可愛いだけじゃないというのがやっぱり大事で、そこに意志がある子がいいなぁ。
他には『Another』の見崎鳴とか、赤沢さんとか、『偽物語』の火憐や月火。『妖狐×僕SS』のかるた。『あの夏で待ってる』の柑菜。『未来日記』のみねね。『男子高校生の日常』のタダクニの妹。今季はレベル高いですよ。サブキャラだけど、主役級の存在感を出している子たちが多いので、そんなキャラがこれからも増えてくることを祈って。
ベストOP賞 「The Everlasting Guilty Crown / EGOIST(ギルティクラウン)」
1クール目のOPもすごかったけれど、2クール目はそれ以上だった。このOPが始まった時の高揚感というのは未だに忘れられないし、アップテンポでサビに入った時の興奮は抑えられない。ryoの作る曲はほとんど失敗がない上に、歌詞の意味を考えても作品の本質に迫るもので、曲の良さと疾走感のある映像がカッコよすぎて、言葉に表せないくらいに大好きです。
次点では『ちはやふる』で、背景は変わっているのに千早が一人で立っている姿がなんだか涙をさそうけれど、そこから千早が着物に着替えて、一人の女子高生が本気で挑んで真剣な目でかるたを取っていく姿とか最高なんですよね。あとはI've好きの自分としては『あの夏で待ってる』の曲が大好きだし、『戦姫絶唱シンフォギア』のOPは一生忘れられないものになるだろうし、『未来日記』の2クール目の亡くなった人を青く描いているのも好きだし、『妖狐×僕SS』は何度曲を再生したか数えきれないくらいにハマりました。
ベストED賞 「ナイショの話 / ClariS(偽物語)」
これは悩みました。結構横並びで、どのEDもいいものが多く、曲でいえば、『ちはやふる』の瀬戸麻沙美の『そしていま…』が一番だろうし、寂しさを感じさせる『Another』も印象に残るし、『戦姫絶唱シンフォギア』のあやひーの曲も好きだけど、映像がなぜか『Another』風味という不思議だし。『あの夏で待ってる』とか映像はシンプルでありながらもそれが味があって、曲も聞いていて安らぐし、『ギルティクラウン』の2つも静と動を感じさせてどれも大好きです。
その中でもやっぱりClariS好きとして西尾維新ヲタとして偽物語をエントリーさせないといけないだろう。いや、普通にあのウエダハジメの絵柄も好みだし、「ワンツーワンツースリーホー」という掛け声がかかるとなんだかにやけちゃうんですよね。『化物語』同様、EDは『君の知らない物語』みたいな神曲を期待していたけれど、Supercellはギルクラに回ってしまったので時期が悪かった。だけど、『君の知らない物語』を作曲したryoが今回の『ナイショの話』を作っているので、そこはクオリティ高いものが出来上がりますよ。って、これもryo信者だと言われそうだけどねw。
ベスト声優賞(男性部門) 「梶裕貴(ギルティクラウン 桜満集役)」
『ロウきゅーぶ!』でそのロリコン役(違う)をきっちりと務め上げた彼はかなり印象に残っていて、鬱な主人公を任せれば彼以外には考えられないけれど、その鬱っぷりがリアルすぎて、それが好きでない人もいますが、私は好きですね。暗く沈み込んだ時に彼の持ち味が発揮できると思うので、その中でもギルクラではその実力をいかんなく発揮しました。
ベスト声優賞(女性部門) 「瀬戸麻沙美(ちはやふる 綾瀬千早役、輪廻のラグランジェ ラン役)」
これは『あの夏で待ってる』の石原夏織と迷いました。どっちも新人声優としての演技力は抜群で、声にも特徴があるけれど、幅の広い役がやれそうな気がするのですよね。個人的には瀬戸麻沙美に頑張って欲しい。千早があれだけ感情豊かに喋れているのは瀬戸麻沙美のおかげだと思うし、それを抜擢した人もさすがだと思う。
石原夏織はゆいかおりとしても、StylipSとしても活動しているからこれから大きく伸びそうな存在なんですよね。それに『輪廻のラグランジェ』で主役のまどかを務めているしね。そういう意味では注目している声優ふたりとも『輪廻のラグランジェ』に出ているからそれだけでも見所はありますね。
以下は、アニメ調査室(仮)さんがやっているアニメ評価調査。
01,偽物語,A
02,BLEACH,x
03,Another,A
04,BRAVE10,x
05,未来日記,x
06,ペルソナ4,C
07,へうげもの,x
08,銀魂 (2期),x
09,欠番(削除不可),x
10,べるぜバブ,x
11,ちはやふる,S
12,妖狐×僕SS,A
13,HIGH SCORE,x
14,バクマン。2,x
15,欠番(削除不可),x
16,毎日かあさん,x
17,夏目友人帳 肆,x
18,ゼロの使い魔F,x
19,灼眼のシャナIII,x
20,ギルティクラウン,S
21,テルマエ・ロマエ,x
22,キルミーベイベー,C
23,アマガミSS+ plus,x
24,あの夏で待ってる,B
25,新テニスの王子様,C
26,ハイスクールD×D,D
27,男子高校生の日常,B
28,スイートプリキュア,x
29,輪廻のラグランジェ,C
30,イナズマイレブンGO,x
31,戦国☆パラダイス 極,x
32,戦姫絶唱シンフォギア,B
33,リコーダーとランドセル ド,x
34,ブラック★ロックシューター,A
35,ジュエルペット サンシャイン,x
36,ファイ・ブレイン 神のパズル,x
37,パパのいうことを聞きなさい!,D
38,カードファイト!! ヴァンガード,x
39,ラストエグザイル 銀翼のファム,D
40,メタルファイト ベイブレード 4D,x
41,ソッキーズ フロンティアクエスト,x
42,デュエル・マスターズ ビクトリー,x
43,プリティーリズムオーロラドリーム,x
44,探偵オペラミルキィホームズ 第2幕,C
45,秘密結社 鷹の爪外伝 むかしの吉田くん,x
46,爆丸バトルブローラーズ ガンダリアンインベーダーズ,x
47,デジモンクロスウォーズ 時を駆ける少年ハンターたち,x
48,ひめチェン! おとぎちっくアイドル リルぷりっ (のりスタ版),x
49,ゴクジョッ。極楽院女子高寮物語 (ネット版),x
50,ゴクジョッ。極楽院女子高寮物語 (TV版),x
(以下、自由記入)
{追加評価} (自由記入、第21〜23回調査に参加している方)
{総評、寸評など} (自由記入、引用する場合あり)
(便宜上、総評、寸評をリスト下に書いてありますが、
リストの上に書いたほうが見る人が読みやすいと思います)
01,偽物語,A
『化物語』もそうでしたが、この作品の核となる部分は怪異との付き合い方によって見定める自分自身の弱さといった部分で、あとはコメディとして会話劇を楽しむというもの。
怪異のストーリーは火憐も月火も原作未読者も理解できるエピソードに仕上げてきたので、そこは満足でした。特に月火ちゃんが偽者であっても、阿良々木にとってはその思い出から絆は切れることがないという部分では心温まる終わり方をしてくれたのでさすが新房監督といった所です。
03,Another,A
敬愛して溺愛して悶え苦しむくらいにのいぢ絵が大好きな私にとって、それだけでも最高なのに、クオリティの高い作品を数々生み出しているP.A.WORKSが制作とあっては楽しみでいられない。ホラーというか怖いものが苦手でそういうものを敬遠していたけれど、この作品はあっさり見られました。確かに人形の目とか人の血とかリアルっぽくて気持ち悪くなりましたけれど、『Another』なら仕方ない。逆にその怖さを感じる反面、女の子に可愛さを感じてしまうのだから不思議です。これが吊り橋効果というやつか。アカザーさん大好きだー!(いや、違うな)
05,未来日記,B
大事な人を守るためなら、自らの命も他人の命も惜しまない。それが守られるなら。だけど、いつの間にかゆのにとって守るという言葉をはき違えてしまうくらいにおかしくなっていく。ユッキーのためなら、という言葉をつければ、何をやっても許されると思っている。いや、もう情状酌量の余地が少しも残っていないぐらいに許されないだろうから、その暴走っぷりは止められなくなりました。その部分に引いてしまうユッキーでしたが、そのユッキーも人を信じるということが段々と薄れてきて、自分でさえも信じられなくなってきて、何を目的に生きていけばいいのかわからなくなっている所が見所でした。
06,ペルソナ4,C
基本は主人公を中心に人間の内奥の黒い部分を克服するのがメインですが、それが軽いのが気になるんですよね。もっとドロドロしていて欲しいという気持ちがあるわけではないですが、解決方法が基本バトルなので、なんだかすぐに終わってしまうというのがあっさりしているなぁ、と思っています。30分の中でストーリーをきちんと収めているのは評価出来ますが、途中マンネリ気味に感じてしまうのはやっぱりゲームをしていないからだと思う。
11,ちはやふる,S
私がアニメの形として作品の形として成功した一つを挙げるなら真っ先にこの作品をあげます。アニメスタッフにも恵まれ、揺れ動くココロ模様をよりシリアスに描き、時にはコミカルに動きで魅せ、競技で魅せ、そして、人で魅せる。文化系部活少女モノとしては最高傑作だと思っていて、これ以上の作品はもう出ないと思っている。
シリアスに描き切った本作品は、自分の心の中をえぐるように現実と理想を押し付けてきて、それをまともに観てしまうと涙で画面が見えなくなってしまう。そして、あのEDがさらに涙を誘う。シンプルな映像なんだけれど、その紅葉の赤が印象的で、瀬戸麻沙美さんが歌う曲の切なさが相まって、終わった時の感動はいつまでも心のなかでとっておきたいと思って、次に見るアニメの感覚がどうしても開いてしまう。そんな作品に出会えるのは久しぶりで一生忘れないアニメになりました。
12,妖狐×僕SS,A
凛々蝶様は普通にツンデレを貫き通したし、恋という言葉に向きあおうとしない所にもどかしさは感じなかったし、それで悩んでいる乙女心を大切にしていて、丁寧に描いている部分がとてもポイント高くて、その上で御狐神君のぶれなさが二人の距離はいつまでも並行線であっても心地良い。「ありがとう」という言葉を言うだけでもこれだけ勇気が必要だという高すぎるプライドというのはコワイのと同時にその高すぎるプライドが崩れた時に一気に可愛いと感じるって意味ではその萌えをいやらしくなく見せてくれる藤原ここあにしてやられました。
20,ギルティクラウン,S
集を動かしたのがいのり。この子は最初は何を考えているかわからなかったけれど、とりあえず、可愛いからいいやみたいなノリで見ていたけれど、そんな考えは甘いとばかりにいのりの言動の全てに意味があるんだと考え始めると、いのりが急に愛しく見えてくるんですよね。特にガイに捕まって、集のことを問いただした時の一言「人間っぽい」という言葉がこの作品の本質を捉えている気がします。
最終的に人間という死んでしまうもろい体を捨てて、ボイドという無機物に変化すれば、いつまでも滅びることなく、何かを失うこともなく生きていける。だけど、それは人間っぽくない。それはそうだ。人間ではなくモノなのだから。だけど、人間として未熟だったり悩んだり苦しんだり憂いたり恨んだり想ったり想われたりしていくことの幸せを考えた時に、その人間っぽさって、生きている自分でもこういう機会がない限り、なかなか気づかないものなんだな、と思えました。それが個性として、一人の人間として、それが誇りとして全て受け入れることが出来る。そんな小さな幸せを大きな幸せへと昇華させてくれたいのりの言葉でした。
22,キルミーベイベー,C
原作読んでいたので、アニメ化を聞いた時には正気か?と驚いたものですが、意外と動けばなんとかなるものですね。あぎりさんが良い感じで二人を刺激している。だけど、基本教室の中で二人話しているだけなので、間が持たないというか、変な空気感を作り出していました。思いっきり低予算なのかわからないけれど、クラスメートもあまり描かないし、背景も荒削りという省エネは、失敗してもいいだろうって感じでJ.C.STAFFが作ったのかわからないけれど、絵を見て買う人はまずいないだろう。原作も買っているしネタは面白いんだけど、アニメにする必要があったかと言われればすぐに肯定できないような印象です。
24,あの夏で待ってる,B
恋愛面では柑菜がメイン級の活躍を見せてくれました。照れたり笑ったり泣いたり、素直な感情と素直に出せない感情の狭間で揺れ動いているという面では『あの夏』は柑菜の恋愛物語といっても過言じゃない気がします。
柑菜だけでも面白かったけれど、それ以上に映画部分をもっと掘り下げて欲しかった。せっかく、映画を作るという他にはないアドバンテージがあるのだから、その部活にかける情熱とか映画作りの難しさとか含めて、その部分でも楽しめるようにもして欲しかった。きっと長井龍雪監督にとっての映画制作は人間関係のエッセンスに過ぎないと思っているようにも思えたので、その面でも面白くできると思っただけにもったいない感じが大きいです。
25,新テニスの王子様,C
ストーリーなんてあってないようなものだし、テニスなんて、タイトルについているからテニスみたいなことをやっていますってことであって、毎回申し訳程度のテニス要素で、見るべきはどれだけ面白いツッコミを入れられるかってことです。もはや、アニメと言うよりも視聴者参加型お笑い番組として、視聴者のツッコミ力が試されるわけで、楽しんだ者勝ちーっす!という言葉が一番当てはまりそうなアニメとなっていました。そんなテニヌも1クールで終わってしまうのが寂しいくらいで、もうお前たちに会えないと思うと寂しいという一期一会を味わいました。
26,ハイスクールD×D,D
エロ枠として選ばれた富士見ファンタジアの刺客の本作品。AT-Xでないと規制が入るのですが、エロに興味がない場合はあまり好まれるわけでもなさそうで、内容を考えずに絵柄が好みで映像美だけを楽しみたい上級者向けアニメだと思います。
27,男子高校生の日常,B
ずっと男子校に通っていた私からすると、本当、こういうものだよな、男子高校生って思ったりしますが、もう少し華があったような気もする。だけど、確かに地味ーに暮らして、地味ーに学校生活が終わる。そんな早かったような遅かったような学校生活で何の思い出もあったりしないよ。バカな奴らとバカなことやっていたことだけを覚えている。話題に出すのも恥ずかしいというか、話題に出しても何の面白みもないようなことをやっていたような感じで、それがこの『男子高校生の日常』とリンクしていて、見ていると嬉し恥ずかし学生時代を思い出して死にたくなってきます。まあ、そこはきちんと笑いを取りにきているので、完璧にリンクすることはないんですけどね。
29,輪廻のラグランジェ,C
ジャージ部。いい響きだ。体力に自信がある体育会系少女。『ちはやふる』が文化系少女なら、こちらはよりアグレッシブに動いて動いて動きまくる少女。まあ、頭を使うよりも体を使う方が好きな少女として楽しみにしていたのですが、ジャージ部という助っ人として活躍するだけで、それほどジャージ部というネーミングを生かしきれていないような気がします。学園系かと思いきやメカ系だったという話なので、それが肌に合わなかっただけだと思います。
32,戦姫絶唱シンフォギア,B
ニコニコ動画で見ると面白さが10倍増すアニメ。もうニコニコ動画で見ないと受け付けないくらいにコメントが右から流れてこないと不安になってくる。この作品ばかりはアニメ感想ブログを読むよりもニコニコ動画でコメント見た方が絶対にいいと思えるので、アニメ感想ブログの本当の敵はニコニコ動画なんじゃないかと思う。昔は批判コメントとかつまらないことが多かったけれど、今は淘汰されてきて、ツッコミが的確でテンプレも楽しいし、楽しんでアニメを見ている人たちと一緒に見ている感じがして、どんなコメントでも笑えるようになってきました。
34,ブラック★ロックシューター,A
放送の初回は予想通り全く理解出来なかったというw。並行世界で現実のキャラの心情とリンクしているのがわかっただけでなんだかよくわからないけれど、面白いぞ、これ。という感じであまり説明しないで映像美と激しい動きと酷な現実をかなり上手く描ききりました。全8話だからこそ、尺の関係でコメディ要素はなく最初から最後までシリアスに描き切ったのも評価したいと思う点です。女の子が沈み込む気持ちってすごく大好きなんですよね(落ち込む以上に沈み込む感じ)。救いようのない挫折を経験したような表情とかすごくゾクゾクします。トラウマになりかねないシーンの連続でこんな暗いアニメになって大丈夫かな?と不安になりましたが、意外といっては失礼ですが、そんな雰囲気を気に入っている方も多かったので、嬉しい限りです。
37,パパのいうことを聞きなさい!,D
こっちは集英社の刺客。個人的には『迷い猫オーバーラン!』は普通にアニメ化して、こっちを監督交代制にしてみた方が良かった気がします。ちょっとだけ良い話を描こうとしているのはわかるのですが、可もなく不可もなく微妙な感じで、それはそれでいいのですが、どうにも煮え切らない雰囲気なので、何かこう冒険的な感じでいじって欲しかった。ひなだけは無条件に可愛いけれど、キャラデザの鼻がどうにも気に入らなくて……。
39,ラストエグザイル 銀翼のファム,D
緻密な設定で色々と深い戦略が絡んでいるのはわかるのですが、第1期を見ていないものだから、あまり理解できず、訳のわからないままに話が進行している感じがしました。第2期から見ても理解できるとある人から言われましたが、わかる範囲で見ると今度は内容が薄く見えてしまうので、やっぱり、第1期を見てから見たほうが良かったです。
44,探偵オペラミルキィホームズ 第2幕,C
終盤のラード神はやりすぎだと思ったけれど、電車の回は神回でした。それぞれのキャラが個性を発揮して、くずはくずで、シャロは主人公やめて、エリーさんは平常運転で、コーデリアさんは自分に酔いしれていて、そこに大御所G3+ココロちゃん(ココロちゃん言うなっ!)という肩書きは警察だけど仕事放棄している人たちがいてある意味夢のような車両でしたブー。
(リストはここまで)
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