ローリングガールズ1045

感動のフィナーレ←まだ終わってない


既にこの第6話はロリガツアーズというイベントで先行上映として2回も見ているんですよね。
だから、放送時には3回目ですが何度見ても泣いてしまう最高の回でした。

千綾の生体がどうとか石の秘密とかどうでも良くなってしまうくらいにメインの姫ちゃんと鈴鹿のモサバトルに魅入られてしまいました。
素晴らしい、ほんとに素晴らしい。
前回書いた結婚するんじゃないかとかそんな戯言が恥ずかしいくらい父娘の愛をこれでもかと描いてくれました。ほんとありがとうございます。

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一番感動した所は金のシャチホコをお城につけた鈴鹿のあとに打った天むすとサーキットの融合という所ですね。
もうここに残されたメッセージが強すぎて絶句状態でした。

鈴鹿が意地でもゴールしたいという意志は置いといて、姫ちゃんが父親の代わりにシャチホコを作らないと今までの父親の誇りを崩してしまうからと、望未たちが作ったシャチホコではなく自ら作らなければいけないという意味では、父親にいつまでも引け目を感じて一歩を踏み出せない姫ちゃんが望未たちの勇気に押されて歩み始めたという成長が垣間見えました。

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そして、父親も姫ちゃんの努力を認めてその意志をあくまで大事にするだけでなく自らのテリトリーで活躍できる希望として一緒に姫ちゃんが願ったシャチホコを二人の力で作りあげるその過程に父親から娘への愛と情熱が託されたようにも感じます。

それに、姫ちゃんが何年間も旅をシて愛知三重、いや、三重愛知問題に終止符を打ちたいという願いと両者が幸せになれる統合の象徴として、金のシャチホコのデコレーションに両国の象徴を加えるというメッセージが伝わってようやく今までの闘争が終わるというね。

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この展開も含めての愛に溢れた結果このような物語としての終わり、いや、始まりを迎えたというのがこのシーンに凝縮されていてごちそうさまですって感じです。

ロリガツアーズで和田Pも言っていたけど、これぞローリングガールズの集大成をこの6話に込めたようでそれも頷ける話数でした。

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振り返ってみると、バイク副団長が団長の鈴鹿をそそのかしてモサのレースにけしかけるけど、鈴鹿ももうちょっと考えて行動するべきだったかも知れません。

スピード勝負を出来る相手がいないということで団長としてだけでなく個人の夢として虚しさを感じていて、これ以上勝負にならない勝負に飽々していたからこそ、ダンディが歴戦のライダーだという事実無根を信じてしまう罠にハマる。

この流れは良かったですね。鈴鹿も軽率とはいえ夢を追いかけて夢を叶えてしまったあとの悲壮感があるからこそ、どうしても周りのことを考慮せずに話にのってしまう。

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よく諦めなければ夢を追いかけるのは素晴らしい精神だと言われて夢を叶える人もいるけれど、夢を叶えたあとって描かれないんですよね。

大半が新たな夢を探しだすか、虚無の中で生活を送るかで後者が多いからこそ夢を持った人にその現実は悲しいので描かれないのかもしれない。

それを鈴鹿というキャラで描いている。

そして、鈴鹿としては流れで団長になってしまったけれど、三重愛知、愛知三重のことはマッチャグリーンに頼んで任せっきりにするぐらいに、自分の夢と三重愛知の平和は別物として考えていて、前者のためならなんとしてでもやるという姿勢が見えて、それほど三重愛知のために手を尽くすってわけでもないんですよね。

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だからこそ、副団長の命で縛られたあともそのままの流れを見過ごすだけ。

でも、ダンディが歴戦のライダーだと知ると走りたくてうずうずして団員に対して本気で命令して解放できたんですよね。

やっぱり自分の夢を追いかけたままでいたい興奮を感じていたいんだと思います。

そこからの流れで副団長が鈴鹿とダンディのバイクにミサイルを放つのですが、鈴鹿のバイクは壊れ、ダンディのバイクは無事。

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そして、ダンディは鈴鹿に三重愛知の未来を託すことにする流れが感動的。ダンディとしてはそのまま走って副団長に差をつけることも可能なはずだけど、三重モータースの問題は三重モータースの中で解決する、つまりは団長である鈴鹿を信頼しているんですよね。

ダンディの方は三重モータースとレースで勝負はしたくないわけです。
平和的解決で両者の共存を目指しているんですよね。

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だけど、鈴鹿が押した稟議書にはレースで勝負するとあるわけで、そこには鈴鹿はいないけれど鈴鹿の意志は含まれているわけです。

副団長に託した三重モータースにダンディとしては勝負に仕方なくのったわけですが、その鈴鹿が無事にレースに参戦してきている今、その稟議書のハンコは無理やり押されたものか、何かの間違いであるということは明らかであるので、そこで勝負のことについて改めて考えるよう会話するよりも、観衆が喜んでいるこのレースで三重モータースの中の問題を解決してこいというメッセージを孕んでいるんですよね。

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それに三重モータースの団長が愛知テンムスのバイクでゴールすれば試合は無効になるはずで、それを願っている鈴鹿だろうし、幼少の頃から知っている鈴鹿を信頼しての一言なんですよね。

それら全てを話すでもないところがダンディ。鈴鹿もその気持ちを受け取ってレースには負けないという意地があるからこそ、不正ではないけれど直接攻撃されても、サーキットの星として夢以上の何かを感じながら最後まで走り続けたんですよね。

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そこに姫ちゃんたち父娘の思いというのはわからなかったと思います。

何かを担ぐとはいえ、その何かがまさか姫ちゃんたちの合作だとは思いもしないでシャチホコだろう的な何かを必死に運んでいく彼に見えているものはゴールの文字だからこそ、今までの誇りをかけての必死な形相には涙が出そうになりました。

ダンディとの絆から得られた三重愛知の人たちのために走る喜び。

平和請負人に頼まずとも解決できた鈴鹿の可能性もありましたし、そこに姫ちゃんたちの意志も加わっていたシャチホコ設置までの一つの物語でした。

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もう一つの物語は望未たち、ではないんだよなぁ。
ロリガツアーズで脚本のむとうさんが言っていたけど望未たちがいなくても成立する物語、それがバッドエンドだとしても、いてもいなくてもそうなっていたというモブ性。

だけど、望未たちがいたらちょっとは変わってグッドエンドになるかも知れないくらいの役回りはこなしているらしいんですよね。

それが、今回サーキットの石をもらった望未が和解を試みて、なかよし共和国とか言っていたけれどあまり効果はなかったですが、それでも出来ることはなんだと考えるのが望未たちなんですよね。

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頑張って城にのせるシャチ(ホコ)を作って見るけれど、子供のお遊び程度でシャチホコには見えない(実際シャチだしw)ので、姫ちゃんの心を動かすには不十分だけど、結季奈画伯よろしくの目が離れすぎない程度のほぼ完璧なシャチホコを見せられれば、うおとらで作ったシャチホコと言われた暁には父親の汚名をきされてしまう。

それだけは防がないといけないと思って姫ちゃんの重い腰を上げさせたナイスフォローだったと思います。却下になった結季奈は落ち込んでいるという細かいところまでフォローしていましたけど。

結季奈のシャチホコは三重モータースに奪われて愛知の人をバカにできるという代物になったわけですから、本当結果だけ見ると中立な感じの彼女たちでした。

あ、姫ちゃんのリュックを結季奈が拾って、望未が父親のもとへ届けたというファインプレーがありましたね。

これがなければ、父親は動き出さなかっただろうし、姫ちゃんが父親にリュックの中身を見せなかったと思うとやっぱりちょっと関わるだけでも大きく物語は変化するということがわかりました。

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今度こそもう一つの物語の父娘愛です。
回想から姫ちゃんがなんとかして父親にならってシャチホコを設置する作業をしたいという憧れを実現しようと試みていたのですが、危険だからもうダメだと怒られてしまってからあげられなくなってしまったという技術面での幼さがありました。

その幼さから脱出するべく技術に経験と努力を重ねていくことを誓う姫ちゃんに鈴鹿も勇気をもらって夢を語り合う。

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お互いに決意があるけれど、どこかで挫折してしまう。
鈴鹿は前述したとおりで、姫ちゃんはいつまで経ってもどんなに頑張っても父親の作るシャチホコには敵わないという挫折。

ただ、そこから二人がシンクロして負けない強さを持っていて、そこには「やっぱり好きだ」という強い思いが含まれているんですよね。

好きでも辛いことは辛いんですが、挫折したときにその思いさえぶれなければ、好きなことをやっている事実を信じていれば、そのときに報われる何かがあると信じて一歩ずつまた踏み出していけるんですよね。
ここの「好き」だという確信にはちょっと感動しました。

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それと父親に言った言葉「そうしたらみんなの守り神一緒に作ろうね」が老体で病態の体を動かす原動力としてあったこと。

今回の城にのせるものを決める勝負を行うという意味では、この「みんなの守り神」=城にのせるシャチホコを一緒に作ろうねという姫ちゃんの誓いであり、父親が今までやってこれた希望や夢でもあったと思うんです。

だからこそ、今回はどうしても一緒に作る義務があった。
これを逃すと今のレースでのせたものがそのままということにもなりかねないので、夢が叶わないで終わってしまう。

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もしかすると、姫ちゃんは覚えていないかもしれないというぐらいに昔の記憶で忘れているかもしれないけど、それでも構わないという父親の姿勢が好きですね。

娘のさりげない一言が父親にとっては尊いものとなる。
一挙手一投足が気になって気になって仕方ない。
そんな娘が自分と同じ願望を持って戻ってきた。

愛情というカタチで帰ってきて素直になれない自分も自分だけど、それを救うカタチで姫ちゃんの案を採用して頑張ろうと決めた。

ローリングガールズ1056
姫ちゃんの夢(父親と同レベルのシャチホコ作る)を中途半端で終わらせたくないし、自分の夢(娘と一緒に城のシャチホコを作る)も諦めたくない。

だからこそ、今回は二つの夢を実現させるために家に帰ってきて、二人でシャチホコを作りあげ、娘の幼なじみの恩人鈴鹿にすべてを託したという展開が熱すぎて泣けてきました。