ああー、これ『超電磁砲』じゃない。この最終回は愚痴だらけになってしまった残念な回でありました。前回までの周りの反応が今になってよくわかった気がする。普通でいいのに、普通で……。
なんかなー。どうにも無理やりまとめた感が否めない。前回の布束さんと美琴の会話とか内容は良かったんですよ。それ以外がなんとも言い切れない気持ちになりました。
というのも、美琴は黒子や初春や佐天さん、それに今回は婚后さんたちの協力があってどうにか凌ぎ切った弱い美琴であって欲しかったんです。何もかも全て一人で片付けてしまう美琴じゃなくて誰かを頼ってもそれはおかしくないというプライドを捨てて友情を選んだ美琴として描けば面白くなったと思うんです。
それが孤独の布束さんと対比されて、この学園都市での居場所や居心地の良さを感じつつ、そこで年配だけどアドバイスするぐらいの器量をもった美琴だったのが、最終的に美琴が感じた友情の絆よりもジャッジメントの正義感による任務に過ぎないというテーマになってしまったのは非常に勿体無い。
シスターズ編も含めて終わりにするには何とも力技というか、蛇足感が否めない。それこそ、学園都市の闇に立ち向かう美琴と友情でつながっている黒子と初春と佐天さんが主役なわけで、それが最終回で大幅にぶれてしまいました。
前に懸念していた有冨の能力至上主義に対してのアンチテーゼとして面白い試みだと思ったのですが、尺と有冨の考え方は所詮嫉妬や僻みでしかないということで、これはこれでいいのかな。中途半端に能力に対しての考え方に触れて『超電磁砲』は能力に対してこう思っていますよ的な感じで答えを出すよりはよっぽど良かった。
中途半端に美琴たちが答えを出してしまって、原作とのイメージの乖離よりも、ただのジャッジメントもお仕事ですのみたいな感じで終わってくれた方が後々論議の焦点にならない。
ならないということはこの有冨のSilent Party編では何を描きたかったの？という宙ぶらりんになってしまうお話で、シスターズ編が良かっただけにこの展開は酷かった。
まあ、確かに能力を使って有冨たちの努力を否定する展開にしたくなかったというのはわかりますよ。わかりますけど、能力の使い方の間違いというか、それぞれ生まれ持った力というのは平等に与えられないのは『超電磁砲』の第1期の佐天さんの涙で全てわかっているんですよね。そこで努力して秀才になった有冨がテロを計画したという時点でおかしかった。
有冨の研究成果も能力の証であって、美琴だってレベル5の能力を持っているけれど、それを更に有効活用しながら努力しているんですよね。となると、このSilent Party編で言いたいことって有冨の努力の矛先がずれちゃっただけだよね。
いっときの過ちみたいなもので、もう一度違う方向からやり直してくださいというジャッジメントに扱われるほどの超ありきたりな事件に降格してしまうんですよね。
そりゃテロが起こるとわかってアンチスキルが動けなければ、手詰まりってわけじゃなくてジャッジメントも大勢いるんだから、前回のBパートの深刻さは何だったんでしょう？となるわけです。
それこそ、初春が指揮のもと2万体の自立型パワードスーツ破壊をジャッジメントの人員配置などを行いながら有効資源として最大限に活用すれば問題ないわけです。
となると、フェブリちゃんとか布束さんの孤独と罪、美琴のこの事件への思いってあまり関係なかったよね、という悪い意味でちゃぶ台返ししちゃったわけです。
もう、美琴からしてみれば、ジャッジメントの案件に手出ししちゃったなーぐらいの感覚で緊迫感が一気に薄れてしまったように思えます。フェブリちゃんを助けるために美琴が必死に頑張った今までの姿は何だったんだろうって考えさせられます。
いわばテーマをなくしてしまった上に、敵の数の暴力を前にしたとしても正義としてどんな逆境でも立ち上がって防いでみせるという美琴たちの真の見せ場でさえも、ジャッジメントの数で対抗してほぼなくしてしまったわけです。
これこそ、この事件は第2回か第3回くらいで軽く扱って、それがもとで有冨が考えだすテロとの戦いをこれから見せていくのならわかるけど、最終回ですものね。
お前たち動けたんかい！とついツッコミを入れてみたくなるほどに177支部に今まで焦点が当たっていて、他の支部との連携は全く見せていなかったんですよね。それこそアンチスキルと暗部とジャッジメントの本部と支部との関係とかそういった本当の闇を含めたつながりを見せないといけない。
それこそ第1期で他の支部との協力が得られなかったのかどうかとか納得できる説明が欲しくなります。それにアンチスキルも頼れないから自分たちでそのテロに対してどうにかしないといけないという状況を作りあげて回を跨いで置きながら、実際、他の支部に頼れるんじゃん。なぜその時にそれを言わない？という後付け的な印象を作りあげてしまう。
なので、全然盛り上がらない最終回になった印象です。ぶっちゃけこれって『超電磁砲』じゃなくてもいいじゃんと思いました。せめてジャッジメントでもそれなりの能力者がいて欲しかった。これじゃ、ただ狂気に犯された犯行組織とそれを取り押さえる警察の戦いですよね。
黒子もそれほど魅力的に扱ってくれなかったし。ピンが少しだけ太くなっただけで知略も何もあったものじゃない。それにそのピンだって、パワードスーツの持っている武器を奪ってそれを再利用してもいい。むしろ、壊れたパワードスーツを使ってぶつけてもいいわけで、それぐらいはわけないぐらいに知力と能力に長けているんだから、それを見せて欲しい。
それにOP見て、泡浮さんと湾内さんの合わせ技に期待していたんですよ。それこそ、ペットボトルに入れるような少量の水じゃなく、水道管を壊して吹き出いている水を操作しながらパワードスーツを取り押さえ婚后さんが大ダメージを与える光景とか普通に考えてそれぐらいはやって欲しかった。
これじゃ、スケボーに乗って婚后さんのもとに誘導したのと大差ないじゃないですか。なんでこんなにしょぼく魅せる必要があったのか問い詰めたい。
そして、それとは反対に単身でパワードスーツにバッドで戦える佐天さんもいて、黒子が助けなければ確実に人死にが出たという場面もあり、本当に何がやりたいのかわからなくなりました。
それだったら佐天さんがパワードスーツに向かっていって多少の負傷を負うぐらいじゃないとパワードスーツが弱すぎて一般人でも対抗出来るレベルという意味で何というかしょぼいｗ。
それよりもしょぼかったのが、パワードスーツと対峙する美琴ですね。フェブリちゃん抱えながら電撃放っている時点で、その電撃はどうして近くにいるフェブリちゃんには効かないのかという説明と、シスターズ編の総括もここでしてしまうのは勿体無い。もう先ほどから勿体無いばかり言っているけれど、最終回なんだから派手にやるとかそういうのはあってもいいとは思うんです。
だけど、今までの美琴の思考を形作ってきた部分を全て否定してしまうのは悔しいです。シスターズ編は美琴一人が助け出せたわけではなくて上条さんだからこそ、美琴を助け出せたんですよね。
シスターズ編から学んだことって美琴一人が抱え込んでいるからきつかったということになっているけど、美琴と上条さんとミサカ妹を含めて、黒子たちを巻き込まないように気をつけながらやってその結果、ミサカ妹を救い出せているわけです。
それについて美琴が触れてしまうと、ミサカ妹との深い絆と心に残った傷を軽く扱って、木原教授みたいに夏休みの工作レベルに対して「みんなで戦っているから」今の美琴はきつくない。そう思えて仕舞うんですよね。
それこそ、フェブリちゃん救出のために美琴が乗り込んでいくのはいいと思いますよ。しかし、みんなで戦っていると感じられるのかどうかは全然わからないんですよ。
だって、美琴がフェブリちゃんを抱えてまた一人で敵陣に乗り込んでいるんですよ。黒子たちは頑張っているとはいえ美琴はその姿を見ていない。信じているという言葉に置き換えればいいかもしれないけれど、それって、フェブリちゃんと美琴を助けているわけじゃなく、ただ正義のためにテロを阻止しているんですよね。
それこそ、ジャッジメントの協力が得られているならば、黒子は美琴と一緒に敵陣に乗り込んでいくべきなんですよね。本当に美琴が「みんなで戦っている（と思っている）なら」、そこに誰か居て欲しい。これじゃ口だけじゃないですか。
前回の美琴からの連絡がなければ黒子たちが助けに行く方がより信じているように感じるんですよね。それこそ、有冨は言葉攻めで「そう言いつつも結局は一人で来ているじゃないか。
彼女たちは超電磁砲の身の安全よりもその他の大多数を選んだのだよ」ぐらい言ってくれれば、美琴の精神的ダメージを与えられると思うんですけどね。
それに布束さんが美琴に敵陣の居場所を教えるほどの関係であるならば、布束さんは美琴にとっての恩人かも知れないので、嘘でもいいから、布束さんの命は我々が握っているとか、それ以上の行動はフェブリの栄養レシピの破壊するぞとか、ジャーニーの命を消し去るとか、テロ行為を広範囲に広げて無差別殺人を行うとか、色々言葉で脅迫が行えるんですよね。
美琴の能力をただ「すごい」と見守っている研究者がいてなんだかげんなりしました。本当に彼らは優秀なのか？ｗ
そして、本気でテロを行う彼ら。能力者への恨みよりも狂気じみた集団にしか思えなくなりました。なんであんなに発砲しているのに怪我人が出ないん？ｗ
そこから有冨のセリフがどんどん墓穴を掘っていくｗ。これ笑うとこなのか判断に困りました。能力至上主義に対して反感を抱いている有冨がついに能力者の能力を頼りだしました。
レベル6シフト計画と何が違うの？という問に今の有冨は答えられるのかわからない。能力者じゃなければいいんです。人じゃなければ構わない。優秀なのは人そのものではなく、それと似せた機械を作った我々なんだということを暗に言いたいだけなんだと思う。
もう何度目かわからない言葉だけど、能力者よりも優秀な所を見せればいいんですよね。ええと、それって能力者じゃなくて兵器じゃね？ 彼らは戦争を起こしたいんですか？ 人が死ねばいいんですか？ だけど、死者は出さない優しさはある。
能力の使い道って木原教授はまだ明らかにしていないけど、モルモットという言葉から兵器として見ていることは想像付くのですが、その点、木原教授は優秀なのであまりそういったことを口にしない。
有冨は木原教授に勝とうとして自ら地雷を踏んでいるような気がします。この戦いを見終わった木原教授なら、夏休みの工作は学校内で満足していれば良かったものを……、と言いそうな気がします。
この時点で有冨は秀才な研究者から悪に満ちた犯罪者だと確認が取れるわけで、もうこれは死罪以外の結果が生まれない気がして気の毒になりました。
で、ずっと苦言を呈していますが、ロボットに対抗してロボットって安易過ぎる考えはやめてください。マジで『超電磁砲』じゃなくなる。最終回だけ別作品を見ている気分になっていた。
脚本の吉野弘幸さん、ロボット好きだからロボット出したかっただけだろって考えが浮かんで、吉野さんが脚本に入る作品ではなかったんだと改めて思いました。前回のパワードスーツで能力者とパワードスーツというロボットの戦いを見せたいというのはわかっていたんですが、味方にロボットがある点でもうこれはもう趣味の領域だよねって思ってしまうんです。
まずはテーマである能力至上主義者の彼らの狙いを挫くには能力者の力を見せつけるのが一番なんですよね。それなのに、その彼らの思想が間違っていないと証明する巨大ロボットを味方につけて守る。しかも、無能力者の佐天さんが操って敵のロボットを倒している。
ああ、これ『超電磁砲』じゃない感がMAXになった瞬間でしたｗ。この最終回だけ番外編ということでなかったことにしてもらえませんか。
あと、アイテムもただ出したかっただけですよね。総出演させたかっただけなら勝手にうちのフレンダを動かさないで下さい。掃除屋で誰の依頼かはわからない設定は活かし……きれているのか？ これも深く問い詰めれば、穴が出てくるんじゃないですか。
そして、最終フェーズへと。え、今までの流れは何だったの？というぐらいに本気のテロを起こせるんだったら、それを木原教授に対して脅迫状を送りつけて自分たちは学園都市から避難する。
木原教授かアンチスキルの判断かわからないけれど、能力者の開発をやめないようだったら学園都市を消滅させられるということを言うべきだったというか、有冨の馬鹿さ加減が半端無くなっていく。こんな精神的に脆い人間を見たいんじゃなくて精神面でも身体面でも強くなった美琴が見たかったんですよ。
だから、美琴が有冨に説教しようとも、全く心に響かないんですよね。それはここじゃない感。そんなことよりももっと大事なことが残っているのだから、そこで時間使うよりも今の事態を把握してすぐに行動に起こす美琴がいるはずなんです。
なのに、死にたい有冨を救う必要なんてないわけで、それこそ、こんなテロを起こした人間の更生なんてそう簡単に出来ないし、この始末を美琴がつけるわけでもない。
美琴が血を流して身体的に傷つく必要なんて全くない。それこそ、この有冨だったら美琴が何を言おうと死んでいたと思います。麦野との対戦の時に助けたのと同様に美琴もただ寝覚めが悪いから目の前で死んで欲しくないだけだろう。だから、その有冨にミサカ妹を重ねるなんて俺の知っている美琴じゃない。
それにこんな学園都市を崩壊させるような危険なことが秘密裏に出来るのか不思議です。アンチスキルは何をやっているんだ。そんなことが出来れば、アクセラレータの能力よりも強力な破壊兵器を持っているということで証明出来るのに、二万体のパワードスーツとは何だったのか。
それは囮に過ぎなかったわけで、彼らが学園都市から出て遠隔操作が出来るならそれこそ本格的なテロ行為が可能なわけで、美琴に説明する必要なんてないわけで、こういきなりペラペラと喋ってしまう研究者もいないですよね。
それこそ、最終フェーズという自滅を有冨に委ねる研究者たちも研究者たちなんですよね。今まで有冨が決を採ってから決める人なのに、一番大事な所を一人の権限に任せてしまうなんてね。
とうとう有冨が人格破綻者となってしまいました。そのせいで最終回なんだからオオゴトにして盛り上げないとねって感じで、シスターズ編の一人のクローンの大切さと倫理観を美琴を通して問うて必死に救おうとしたのに、最後はみんな死ぬのかよ展開って大味すぎてツッコめないよ、もう。
その後は良かったです。ゴリ押しなのはもうわかっていましたから、逆に美琴が最後を飾ってくれるだけでもういいかなって。そこだけはきちんと守ってくれたので、そこは楽しめました。
これだけ色々破壊されても学究会が普通に開催されるとか野暮なことは突っ込まなければ彼女たちの日常なんですよね。本気で日常を描いてくれて良かったんだけどね。
複数の人間の記憶が改ざんされて、食蜂さんが初回以来出てきて上手く使ったなぁと思う反面、有冨たちはどうなったのかわからないという部分はどうなんだろう。
記憶改ざんで裁判はなかったにせよ、有冨の考え方全てを変えてしまったのか。それとも、テレスティーナみたいに閉じ込められているのかわからない。
でも、木原教授の孫で実験体にされてそれほど大人数を犠牲にしなかったテレスティーナが捕まって、学園都市全てを滅ぼそうとした有冨たちが何もされないのはおかしいので、そこは気になる点ではありました。
むしろ、食蜂さんの力がどれだけのものかわからないけれど、有冨の破壊願望や研究者たちの間違った思考を変えられるのであれば、恐ろしい能力でありますね。それこそクローンのことよりも興味があって、そっちの方が面白そうなんですよね。
しかし、ミサカネットワークは便利だし、黒子と美琴の能力で全て片付くから、学園都市の平和は彼女たちによって守られているといっても過言ではないような気がしてきました。
シスターズ編は暗部との駆け引きがあって学園都市にまで及ばなかったけれど、この最終回のせいで美琴たちやミサカネットワークは学園都市を守ったという事実が残るわけで、ハードルが一気に高くなってしまって、第3期あるとしたらどうするんだろうね。
ミサイルも学究会付近だけにしておけば良かったのに。避難する時間がないから美琴が向かうぐらいにしておいても話の面白さは変わらないと思う。
そしたら、第3期でハードルは上がらないしね。これ、第3期やったら、最終回は世界が滅びるレベルだと思うよｗ。まあ、後半は面白いと思いましたが、これといって何か言いたいことがあるわけじゃないというのは良いのだろうか。悪いのだろうか。前半との相対評価で良く見えたのかもしれない。
いや、BGMが良かったんですよね。やっぱり『LEVEL5 -judgement-』は名曲ですよ。それだけで心踊りますものね。『超電磁砲』の中で一番好きな曲なんですよね。どこか静かに、どこか激しく、そして、切なくも盛り上げるサビへと入っていく感じはやっぱり素晴らしいとしか言い様がない。そこから切ない『リンクス』へつながるんですものね。それだけで感動モノになりますよ。この二つは一生涯聴き続けたいと思いました。
まあ、個人的にはシスターズ編で終わらせておけば最高のカタルシスをもって見送ることが出来たんですけどね。それは今言っても仕方ないし、第1期の時も私は文句ばっかりでしたから、最終回に対する期待が高かったのかもしれないですね。
でも、シリーズ全体を通して楽しめたのは確かですし、シスターズ編では泣きまくった記憶があるので、そういう意味でもまた第3期を期待するばかりです。
全てはジャッジメントのお仕事ですの！
というのも、美琴は黒子や初春や佐天さん、それに今回は婚后さんたちの協力があってどうにか凌ぎ切った弱い美琴であって欲しかったんです。何もかも全て一人で片付けてしまう美琴じゃなくて誰かを頼ってもそれはおかしくないというプライドを捨てて友情を選んだ美琴として描けば面白くなったと思うんです。
それが孤独の布束さんと対比されて、この学園都市での居場所や居心地の良さを感じつつ、そこで年配だけどアドバイスするぐらいの器量をもった美琴だったのが、最終的に美琴が感じた友情の絆よりもジャッジメントの正義感による任務に過ぎないというテーマになってしまったのは非常に勿体無い。
シスターズ編も含めて終わりにするには何とも力技というか、蛇足感が否めない。それこそ、学園都市の闇に立ち向かう美琴と友情でつながっている黒子と初春と佐天さんが主役なわけで、それが最終回で大幅にぶれてしまいました。
前に懸念していた有冨の能力至上主義に対してのアンチテーゼとして面白い試みだと思ったのですが、尺と有冨の考え方は所詮嫉妬や僻みでしかないということで、これはこれでいいのかな。中途半端に能力に対しての考え方に触れて『超電磁砲』は能力に対してこう思っていますよ的な感じで答えを出すよりはよっぽど良かった。
中途半端に美琴たちが答えを出してしまって、原作とのイメージの乖離よりも、ただのジャッジメントもお仕事ですのみたいな感じで終わってくれた方が後々論議の焦点にならない。
ならないということはこの有冨のSilent Party編では何を描きたかったの？という宙ぶらりんになってしまうお話で、シスターズ編が良かっただけにこの展開は酷かった。
まあ、確かに能力を使って有冨たちの努力を否定する展開にしたくなかったというのはわかりますよ。わかりますけど、能力の使い方の間違いというか、それぞれ生まれ持った力というのは平等に与えられないのは『超電磁砲』の第1期の佐天さんの涙で全てわかっているんですよね。そこで努力して秀才になった有冨がテロを計画したという時点でおかしかった。
有冨の研究成果も能力の証であって、美琴だってレベル5の能力を持っているけれど、それを更に有効活用しながら努力しているんですよね。となると、このSilent Party編で言いたいことって有冨の努力の矛先がずれちゃっただけだよね。
いっときの過ちみたいなもので、もう一度違う方向からやり直してくださいというジャッジメントに扱われるほどの超ありきたりな事件に降格してしまうんですよね。
そりゃテロが起こるとわかってアンチスキルが動けなければ、手詰まりってわけじゃなくてジャッジメントも大勢いるんだから、前回のBパートの深刻さは何だったんでしょう？となるわけです。
それこそ、初春が指揮のもと2万体の自立型パワードスーツ破壊をジャッジメントの人員配置などを行いながら有効資源として最大限に活用すれば問題ないわけです。
となると、フェブリちゃんとか布束さんの孤独と罪、美琴のこの事件への思いってあまり関係なかったよね、という悪い意味でちゃぶ台返ししちゃったわけです。
もう、美琴からしてみれば、ジャッジメントの案件に手出ししちゃったなーぐらいの感覚で緊迫感が一気に薄れてしまったように思えます。フェブリちゃんを助けるために美琴が必死に頑張った今までの姿は何だったんだろうって考えさせられます。
いわばテーマをなくしてしまった上に、敵の数の暴力を前にしたとしても正義としてどんな逆境でも立ち上がって防いでみせるという美琴たちの真の見せ場でさえも、ジャッジメントの数で対抗してほぼなくしてしまったわけです。
これこそ、この事件は第2回か第3回くらいで軽く扱って、それがもとで有冨が考えだすテロとの戦いをこれから見せていくのならわかるけど、最終回ですものね。
お前たち動けたんかい！とついツッコミを入れてみたくなるほどに177支部に今まで焦点が当たっていて、他の支部との連携は全く見せていなかったんですよね。それこそアンチスキルと暗部とジャッジメントの本部と支部との関係とかそういった本当の闇を含めたつながりを見せないといけない。
それこそ第1期で他の支部との協力が得られなかったのかどうかとか納得できる説明が欲しくなります。それにアンチスキルも頼れないから自分たちでそのテロに対してどうにかしないといけないという状況を作りあげて回を跨いで置きながら、実際、他の支部に頼れるんじゃん。なぜその時にそれを言わない？という後付け的な印象を作りあげてしまう。
もっと能力者たちの見せ場を！
なので、全然盛り上がらない最終回になった印象です。ぶっちゃけこれって『超電磁砲』じゃなくてもいいじゃんと思いました。せめてジャッジメントでもそれなりの能力者がいて欲しかった。これじゃ、ただ狂気に犯された犯行組織とそれを取り押さえる警察の戦いですよね。
黒子もそれほど魅力的に扱ってくれなかったし。ピンが少しだけ太くなっただけで知略も何もあったものじゃない。それにそのピンだって、パワードスーツの持っている武器を奪ってそれを再利用してもいい。むしろ、壊れたパワードスーツを使ってぶつけてもいいわけで、それぐらいはわけないぐらいに知力と能力に長けているんだから、それを見せて欲しい。
それにOP見て、泡浮さんと湾内さんの合わせ技に期待していたんですよ。それこそ、ペットボトルに入れるような少量の水じゃなく、水道管を壊して吹き出いている水を操作しながらパワードスーツを取り押さえ婚后さんが大ダメージを与える光景とか普通に考えてそれぐらいはやって欲しかった。
これじゃ、スケボーに乗って婚后さんのもとに誘導したのと大差ないじゃないですか。なんでこんなにしょぼく魅せる必要があったのか問い詰めたい。
そして、それとは反対に単身でパワードスーツにバッドで戦える佐天さんもいて、黒子が助けなければ確実に人死にが出たという場面もあり、本当に何がやりたいのかわからなくなりました。
それだったら佐天さんがパワードスーツに向かっていって多少の負傷を負うぐらいじゃないとパワードスーツが弱すぎて一般人でも対抗出来るレベルという意味で何というかしょぼいｗ。
それよりもしょぼかったのが、パワードスーツと対峙する美琴ですね。フェブリちゃん抱えながら電撃放っている時点で、その電撃はどうして近くにいるフェブリちゃんには効かないのかという説明と、シスターズ編の総括もここでしてしまうのは勿体無い。もう先ほどから勿体無いばかり言っているけれど、最終回なんだから派手にやるとかそういうのはあってもいいとは思うんです。
だけど、今までの美琴の思考を形作ってきた部分を全て否定してしまうのは悔しいです。シスターズ編は美琴一人が助け出せたわけではなくて上条さんだからこそ、美琴を助け出せたんですよね。
シスターズ編から学んだことって美琴一人が抱え込んでいるからきつかったということになっているけど、美琴と上条さんとミサカ妹を含めて、黒子たちを巻き込まないように気をつけながらやってその結果、ミサカ妹を救い出せているわけです。
それについて美琴が触れてしまうと、ミサカ妹との深い絆と心に残った傷を軽く扱って、木原教授みたいに夏休みの工作レベルに対して「みんなで戦っているから」今の美琴はきつくない。そう思えて仕舞うんですよね。
「みんなで戦っている？」
それこそ、フェブリちゃん救出のために美琴が乗り込んでいくのはいいと思いますよ。しかし、みんなで戦っていると感じられるのかどうかは全然わからないんですよ。
だって、美琴がフェブリちゃんを抱えてまた一人で敵陣に乗り込んでいるんですよ。黒子たちは頑張っているとはいえ美琴はその姿を見ていない。信じているという言葉に置き換えればいいかもしれないけれど、それって、フェブリちゃんと美琴を助けているわけじゃなく、ただ正義のためにテロを阻止しているんですよね。
それこそ、ジャッジメントの協力が得られているならば、黒子は美琴と一緒に敵陣に乗り込んでいくべきなんですよね。本当に美琴が「みんなで戦っている（と思っている）なら」、そこに誰か居て欲しい。これじゃ口だけじゃないですか。
前回の美琴からの連絡がなければ黒子たちが助けに行く方がより信じているように感じるんですよね。それこそ、有冨は言葉攻めで「そう言いつつも結局は一人で来ているじゃないか。
彼女たちは超電磁砲の身の安全よりもその他の大多数を選んだのだよ」ぐらい言ってくれれば、美琴の精神的ダメージを与えられると思うんですけどね。
それに布束さんが美琴に敵陣の居場所を教えるほどの関係であるならば、布束さんは美琴にとっての恩人かも知れないので、嘘でもいいから、布束さんの命は我々が握っているとか、それ以上の行動はフェブリの栄養レシピの破壊するぞとか、ジャーニーの命を消し去るとか、テロ行為を広範囲に広げて無差別殺人を行うとか、色々言葉で脅迫が行えるんですよね。
美琴の能力をただ「すごい」と見守っている研究者がいてなんだかげんなりしました。本当に彼らは優秀なのか？ｗ
そして、本気でテロを行う彼ら。能力者への恨みよりも狂気じみた集団にしか思えなくなりました。なんであんなに発砲しているのに怪我人が出ないん？ｗ
有冨のライフはもうゼロよ！
そこから有冨のセリフがどんどん墓穴を掘っていくｗ。これ笑うとこなのか判断に困りました。能力至上主義に対して反感を抱いている有冨がついに能力者の能力を頼りだしました。
レベル6シフト計画と何が違うの？という問に今の有冨は答えられるのかわからない。能力者じゃなければいいんです。人じゃなければ構わない。優秀なのは人そのものではなく、それと似せた機械を作った我々なんだということを暗に言いたいだけなんだと思う。
もう何度目かわからない言葉だけど、能力者よりも優秀な所を見せればいいんですよね。ええと、それって能力者じゃなくて兵器じゃね？ 彼らは戦争を起こしたいんですか？ 人が死ねばいいんですか？ だけど、死者は出さない優しさはある。
能力の使い道って木原教授はまだ明らかにしていないけど、モルモットという言葉から兵器として見ていることは想像付くのですが、その点、木原教授は優秀なのであまりそういったことを口にしない。
有冨は木原教授に勝とうとして自ら地雷を踏んでいるような気がします。この戦いを見終わった木原教授なら、夏休みの工作は学校内で満足していれば良かったものを……、と言いそうな気がします。
この時点で有冨は秀才な研究者から悪に満ちた犯罪者だと確認が取れるわけで、もうこれは死罪以外の結果が生まれない気がして気の毒になりました。
吉野さんのロボット好きが『超電磁砲』を壊していくｗ
で、ずっと苦言を呈していますが、ロボットに対抗してロボットって安易過ぎる考えはやめてください。マジで『超電磁砲』じゃなくなる。最終回だけ別作品を見ている気分になっていた。
脚本の吉野弘幸さん、ロボット好きだからロボット出したかっただけだろって考えが浮かんで、吉野さんが脚本に入る作品ではなかったんだと改めて思いました。前回のパワードスーツで能力者とパワードスーツというロボットの戦いを見せたいというのはわかっていたんですが、味方にロボットがある点でもうこれはもう趣味の領域だよねって思ってしまうんです。
まずはテーマである能力至上主義者の彼らの狙いを挫くには能力者の力を見せつけるのが一番なんですよね。それなのに、その彼らの思想が間違っていないと証明する巨大ロボットを味方につけて守る。しかも、無能力者の佐天さんが操って敵のロボットを倒している。
ああ、これ『超電磁砲』じゃない感がMAXになった瞬間でしたｗ。この最終回だけ番外編ということでなかったことにしてもらえませんか。
あと、アイテムもただ出したかっただけですよね。総出演させたかっただけなら勝手にうちのフレンダを動かさないで下さい。掃除屋で誰の依頼かはわからない設定は活かし……きれているのか？ これも深く問い詰めれば、穴が出てくるんじゃないですか。
まさかの学園都市消滅へとｗ
そして、最終フェーズへと。え、今までの流れは何だったの？というぐらいに本気のテロを起こせるんだったら、それを木原教授に対して脅迫状を送りつけて自分たちは学園都市から避難する。
木原教授かアンチスキルの判断かわからないけれど、能力者の開発をやめないようだったら学園都市を消滅させられるということを言うべきだったというか、有冨の馬鹿さ加減が半端無くなっていく。こんな精神的に脆い人間を見たいんじゃなくて精神面でも身体面でも強くなった美琴が見たかったんですよ。
だから、美琴が有冨に説教しようとも、全く心に響かないんですよね。それはここじゃない感。そんなことよりももっと大事なことが残っているのだから、そこで時間使うよりも今の事態を把握してすぐに行動に起こす美琴がいるはずなんです。
なのに、死にたい有冨を救う必要なんてないわけで、それこそ、こんなテロを起こした人間の更生なんてそう簡単に出来ないし、この始末を美琴がつけるわけでもない。
美琴が血を流して身体的に傷つく必要なんて全くない。それこそ、この有冨だったら美琴が何を言おうと死んでいたと思います。麦野との対戦の時に助けたのと同様に美琴もただ寝覚めが悪いから目の前で死んで欲しくないだけだろう。だから、その有冨にミサカ妹を重ねるなんて俺の知っている美琴じゃない。
それにこんな学園都市を崩壊させるような危険なことが秘密裏に出来るのか不思議です。アンチスキルは何をやっているんだ。そんなことが出来れば、アクセラレータの能力よりも強力な破壊兵器を持っているということで証明出来るのに、二万体のパワードスーツとは何だったのか。
それは囮に過ぎなかったわけで、彼らが学園都市から出て遠隔操作が出来るならそれこそ本格的なテロ行為が可能なわけで、美琴に説明する必要なんてないわけで、こういきなりペラペラと喋ってしまう研究者もいないですよね。
それこそ、最終フェーズという自滅を有冨に委ねる研究者たちも研究者たちなんですよね。今まで有冨が決を採ってから決める人なのに、一番大事な所を一人の権限に任せてしまうなんてね。
とうとう有冨が人格破綻者となってしまいました。そのせいで最終回なんだからオオゴトにして盛り上げないとねって感じで、シスターズ編の一人のクローンの大切さと倫理観を美琴を通して問うて必死に救おうとしたのに、最後はみんな死ぬのかよ展開って大味すぎてツッコめないよ、もう。
美琴の超電磁砲で終われば良しなのです！
その後は良かったです。ゴリ押しなのはもうわかっていましたから、逆に美琴が最後を飾ってくれるだけでもういいかなって。そこだけはきちんと守ってくれたので、そこは楽しめました。
これだけ色々破壊されても学究会が普通に開催されるとか野暮なことは突っ込まなければ彼女たちの日常なんですよね。本気で日常を描いてくれて良かったんだけどね。
複数の人間の記憶が改ざんされて、食蜂さんが初回以来出てきて上手く使ったなぁと思う反面、有冨たちはどうなったのかわからないという部分はどうなんだろう。
記憶改ざんで裁判はなかったにせよ、有冨の考え方全てを変えてしまったのか。それとも、テレスティーナみたいに閉じ込められているのかわからない。
でも、木原教授の孫で実験体にされてそれほど大人数を犠牲にしなかったテレスティーナが捕まって、学園都市全てを滅ぼそうとした有冨たちが何もされないのはおかしいので、そこは気になる点ではありました。
むしろ、食蜂さんの力がどれだけのものかわからないけれど、有冨の破壊願望や研究者たちの間違った思考を変えられるのであれば、恐ろしい能力でありますね。それこそクローンのことよりも興味があって、そっちの方が面白そうなんですよね。
しかし、ミサカネットワークは便利だし、黒子と美琴の能力で全て片付くから、学園都市の平和は彼女たちによって守られているといっても過言ではないような気がしてきました。
シスターズ編は暗部との駆け引きがあって学園都市にまで及ばなかったけれど、この最終回のせいで美琴たちやミサカネットワークは学園都市を守ったという事実が残るわけで、ハードルが一気に高くなってしまって、第3期あるとしたらどうするんだろうね。
ミサイルも学究会付近だけにしておけば良かったのに。避難する時間がないから美琴が向かうぐらいにしておいても話の面白さは変わらないと思う。
そしたら、第3期でハードルは上がらないしね。これ、第3期やったら、最終回は世界が滅びるレベルだと思うよｗ。まあ、後半は面白いと思いましたが、これといって何か言いたいことがあるわけじゃないというのは良いのだろうか。悪いのだろうか。前半との相対評価で良く見えたのかもしれない。
いや、BGMが良かったんですよね。やっぱり『LEVEL5 -judgement-』は名曲ですよ。それだけで心踊りますものね。『超電磁砲』の中で一番好きな曲なんですよね。どこか静かに、どこか激しく、そして、切なくも盛り上げるサビへと入っていく感じはやっぱり素晴らしいとしか言い様がない。そこから切ない『リンクス』へつながるんですものね。それだけで感動モノになりますよ。この二つは一生涯聴き続けたいと思いました。
まあ、個人的にはシスターズ編で終わらせておけば最高のカタルシスをもって見送ることが出来たんですけどね。それは今言っても仕方ないし、第1期の時も私は文句ばっかりでしたから、最終回に対する期待が高かったのかもしれないですね。
でも、シリーズ全体を通して楽しめたのは確かですし、シスターズ編では泣きまくった記憶があるので、そういう意味でもまた第3期を期待するばかりです。
コメント一覧 (17)
素人が操縦しているのに敵科学者操縦ロボを一発撃破、あんなものを出されては彼らが今までやってきたロボ研究などゴミ同然。いくら木原のジーサンに夏休みの工作呼ばわりされたからって扱いが酷すぎます。
有冨は
有冨はありとあらゆる意味で可哀想なキャラでしたね。能力開発が上手くいかず、別方向で努力して研究者になったは良いものの、実際は研究者としても中途半端で一般の人も偉い人もまるで相手にしてくれない。
御坂も彼のそういった境遇を頭の中でシミュレートして恐怖を感じ、その上で否定に回れば御坂の言葉にも多少なりとも説得力が生まれたと考えるとこの構成は残念でなりません。どうしてレベルアッパー編で踏んだ轍をもう一度踏むのか・・・・
でも、見ている内にこれはこれでありかもって。
「すごい」とか「勝った」みたいな台詞等々、
やっちゃいけないことをあえて行うオンパレード。
でも、これはこれで様式美って捉える事も可能かも。
いろいろ冒険はしてますけどエンターテインメントと捉えれば、
というか、捉えるべきなんだと私は思います。
楽しんでこその娯楽。そんな風に感じました。
吉野弘幸の作品は好きなの多いんですよ。『舞-HiME』や『ギルティクラウン』とか見ても面白いメッセージを発しているし、吉野さんなりの良さが最大限に活かせるのはやっぱり何もないオリジナルだと思うんですよね。失敗しようと思って作ったわけではないとは思っています。
だけど、彼は彼なりの良さを存分に出したかったんでしょうね。なので戦犯という気持ちはわかります。なら、オリジナルでやってくれってやっぱり思うんですよね。吉野さんの面白さをファンが見たいわけじゃなく、あくまで『超電磁砲』なので雰囲気の破壊をファンが望んでいるのではないというのをわかって作ってくれれば良かったのになと感じています。
マリモールさんの考えていることと同じであくまで美琴側で見るだけじゃなく、研究者側からも見れるのが『超電磁砲』の良い所でもありそこで苦悩しつつも現状を打開するために奮闘し、悪役という悪役はあまりおらず、その悪役も目的や目標や夢や背景など深い理由があって動いているわけで、それを原作のスピンオフのオリジナルだからといって安易なキャラ設定は勿体無いんですよね。第２期として見た時にシスターズ編も含めての『超電磁砲』になるのでせっかくの締めなんだからもっと考える余地はあったと思います。
それこそ、有冨のことが可哀想で仕様がない。もっと彼らは彼らなりに努力して研究してきた成果として承認願望が強かっただけで、何故テロになって巨大ロボで人々を巻き込んで終いには学園都市を滅ぼしてしまう有冨の狙いがわからないんですよね。狂人には狂人になり得る要素があるわけで有冨にはそれがなく、ただの「夏休みの工作」で全ておかしな方向に向かったと思うのはやや強引なんですよね。それこそ、有冨とチーム組んだ他の研究者たちも自分たちが死してまでも認めてもらいたいとは思いづらい。最終フェーズでは認めてもらいたい人たち全員を殺してしまうんですものね。それでいて自分も死ぬという。そんなフェーズを他の研究者含めて考えていたというのが何ともおかしい話で、有冨たちは何も喋らなければテロは成功していたわけで、本当にそれがやりたかったの？という疑問が残ってしまってそれが最終回だからもう知るすべもないのだから、不憫過ぎるキャラ設定だと思いますよ。
違和感というのはきっと私と同じで、この最終回だけは何かおかしいな、と考えてしまったわけでそれが今までの流れを切ってしまうような展開だったもので、『超電磁砲』っぽさがないというのに尽きると思います。きっとそれだけで、『超電磁砲』として見なければ単体では面白いかと思います。アクションとか迫力あったし色々なキャラが見れて楽しかったですしね。ただそれの有効利用が出来ていないのが勿体無いというだけなんですよね。
なので、その冒険は吉野さんがオリジナルでやって欲しかったというのに全ては帰結すると思っていて、もっと壮大な話を吉野さんだったら面白く描けると思うし、彼なりの個性が見せられて視聴者も満足すると思います。楽しんでこその娯楽は正しいと思います。私もそれにはすごく同意しています。それに楽しくなければ見なければいいだけの話ですから。だけど、今回の場合は『超電磁砲』というシリーズの楽しみに吉野さん脚本が最終回にあって楽しめなかったというだけのお話で、全てが全て楽しいとなってしまうとどんなに面白い脚本を書いたとしても評価出来ないので、そこは良いか悪いかという意味で愚痴を書いていただけなので、それで不快にさせてしまったら謝ります。なので、シスターズ編は至極最高で予想以上の楽しさを感じて、エンターテイメントとしても考えさせる意味でも良かったんですよね。そのシスターズ編と同じように最終回も楽しんでエンターテイメントとして見てしまうと、今度はシスターズ編の面白さが話せなくなるので違う作品で吉野さん脚本の話だったらそれはそれで楽しめたと思います。これは『超電磁砲』ファンとしてどうかというだけの話なので。
有富はミサカ妹です。
もっと言うなら、神上ちゃんであり、アレイスターであり、冥土帰しであり、幻生です。
だから学園のトップ達（上層部でなく）はテロを許したんだと思います。
有富は自分の（道具としての）未来の全てを犠牲にしても学園のトップ達に示したかったんだと思います。
「ただ使われ見てるだけではなく一緒に（地獄を）歩きたいんです」と。
かつての自分達と同じことをしようとした。
だからこそ受けてたった。
かつて、自分の剣を受け止め、そして返り討ちにした誰か達と同じように。
だからアレイスター達は言うんだと思います。
兄が弟（妹）を助けるのに理由が必要か、とお兄さん風をビュービュー吹かせながら。
そして幻生達はこうつなげる。
この子（有富、布束、木山、テレスティーナ、etc 学園都市にいきるもの）にも知って欲しいのです。世界がどんなに眩しく美しいのかを。
（神、天使、人、医者、科学者の道を踏み外しても守りたかったものを）
そしていつの日かアクセラレータや美琴達は起こしに行くんだと思います。お兄ちゃんたちを。
アレイスターはきっといつか上条ちゃんを元に戻すんだと思います。
そして、冥土帰し、幻生、ローラ、その他達はきっとこう言う。
既に手伝いながら事後承諾を求めるよ、と。
かつて君（あなた）がくれた場所、目的、力のお礼だ、と。
そして目覚めた神上ちゃんはこういうんじゃないでしょうか。
たとえ神が相手でも物量で勝れば勝てる。
そして一人で戦い続けていた奴にこういうんだと思います。
もうお前は一人じゃないんだ、俺たちがいる、と。
ごめんなさい。言いたいことがよくわかりませんでした。神上というキャラを知らないですし、きっとネタバレを避ける意味でこう書いているかと思いますが、かなり抽象的すぎるのと比喩がわかりにくいのと相まって、有冨がミサカ妹ということの説明について理解が追いついていきませんでした。伝えたいことが何かわかればいいのですが、何度もコメント読み直しましたが私にはちょっとむずかしかったです。
神上は多分上条さんのことです。 アレイスターは、上条さんをなぜかこう呼ぶんです。
そして学園都市の上層部は、ある方法で学園都市内での情報を完全にに掴んでるので、彼らのテロ行為も止めようと思えば止められたはずです。
そこから先は黒猫さん個人の推測や解釈、願望が入ってると思います。
僕も禁書原作を知ってますが、同じ感想や結論には至れません。
まあ、人の数だけ解釈はあるということです。
ちなみの僕個人の感想は、良点と悪点の差が大きな、です。
良い部分もあるんですが、あまりに設定をぶん投げてるところもありますね。
悪点に目をつぶれる方には楽しめる最終回だったかもしれませんね。
>黒猫さん
野良猫さんでしたね。 すいませんでした。
最終回で1番良かったのは布束さんとミサカ19090号のやり取りでした。
あそこは普通に感動しました。
だからこそ、もっと作品の設定やテーマを大事にしてほしかった、と思ってしまうんですけどね。
美琴たちの動きも把握してただろうし、アイテムも出張ってるし、あんな小物たちでは何もできずに終わると、アレイスターなら予想してそうです。
本気であの小物たちに肩入れしてるなら、ジャッジメントやアイテムにも圧力をかけただろうし。
フォローありがとうございます。おかげで少しだけ理解出来ました。人の数だけ感じ方があるというのは納得です。ただ今回ばかりはちょっとどうかなーという意見が多かったような気がします。
19090号と布束さんのやり取りは良かったですね。前回で美琴経由でミサカ妹が布束さんに対して悪感情（そもそも感情があるかないかわからないけど）を抱いていないというのを聞いていましたが実際にはどうか不安になりますものね。そこで言葉だけでなく行動で示してくれるというミサカ妹の優しさの共有に泣けました。本当はこういうシーンを大々的に取り上げて欲しかったというのが一つなんですよね。
それに付随するように美琴が力で圧倒するような感じで。まあ、言うは易く行うは難しですから、なんとも言えません。そういう意味では楽しめたもの勝ちなので、名もなき者さんの抱いた感情をこうして伝えてくれるだけでも楽しめますね。論議を生むというだけでも一つの楽しみ方ですよね。
アレイスターが予想していたとしたら、もしかして、美琴が動き出すことも予想していたのか、それとも、そんな有冨の計画が実行されても大丈夫なように学園都市が守られていたのか気になりますね。そこは脚本の吉野さんは考えていないようにも思えます。でも、そこでアレイスターが云々という話で説明っぽく終わってしまうのもなんだか迫力の余韻に浸れないからそれはそれで割り切っていたりします。
布束さんと１９０９０号のやり取り自体は良かっただけに惜しいですね。
ジャッジメントの援軍はヨークさんのおっしゃることに加えて佐天さんが前線にいることの不自然さをさらに強めてますね。
元々美琴や黒子が佐天さんが前線に立つことを許すこと自体不自然ですが、戦力が増強されれば、なおさらですね。
１期でキャパシティダウンを破壊する程度ならともかくロボ相手に金属バットで大立ち回りなんて佐天さんのキャラじゃないんですよね。
スキルアウトから自分の身を守れないか弱い女子なんですから。
学園都市の危機は、上条さんが禁書２期で何度も救ってるので、（一度はとんでもない魔術砲の発射を阻止する形で守ってますし）美琴もこのくらい構わないだろうという悪ノリだと思います。
まあ、この最終回自体が悪ノリの塊ですがね。
ちなみに原作の上条さんは、マジに世界の危機を救うまでになっています。
食峰さんの能力は、記憶の改竄、行動の操作、意識のコントロール、その気になれば感情の増幅や消去まで可能なようです。
ただ食峰さんはあれで一時的な行動の操作や記憶の改竄はしても、半永久的な洗脳はやってないみたいなんですよね。
彼女も悪に染まりきっていないレベル５です。
ただ、原作を知るものとしては、この時点の美琴と食峰は頼みごとをしたり引き受けたりできる関係じゃないんですよね。
第１話でもわかるとおり、かなり険悪な間柄で、美琴は食峰をまるで信用してません。
この時点で美琴と食峰の間につながりを作ってしまったことが３期に悪い影響を残さないといいんですけどね・・・
そうですね。支離滅裂になってしまったならとことん支離滅裂な感じであまり『とある』シリーズに対しての結論を出して欲しくないというのがありましたが、原作の雰囲気を壊すほどとは思わなかっただけに望んでいたものとは違ってしまいました。それなら幻想殺しさんの言う通り、布束さんとフェブリちゃんの物語としてしんみりした感じで良かったかと思います。話数がそれなりにあっただけにテレスティーナとの交渉もあまり意味をなさなくなってしまったような感じがして結びつきがなくなってしまったのは惜しいですね。シスターズ編と合わさって神作品になるはずが、ちょっと蛇足感が出てしまいました。
> スキルアウトから自分の身を守れないか弱い女子なんですから。
そうそう、佐天さんの扱いが悪いんですよ。悪いって出番的な意味ではなく、キャラ的な意味で。それこそレベル0の欠陥品と泣いていた彼女がロボット操作技術をもってすればテロ組織にも負けない力があるって、その方向性は間違っていないか？って思うんですよね。言わば最終回の佐天さんは有冨と同じ思想を実現してしまったわけで、そこはロボットじゃなくて黒子や婚后さんの能力に頼って、佐天さんは避難。何も出来ないことに悔しがる佐天さんだけど、そこで佐天さんにしか出来ないことを用意しておいて欲しかったんです。そういう意味では初回は頑張った。あれぐらいが丁度いいんです。そういう意味では第1期のキャパシティダウンは上手かったですね。
魔術砲の悪ノリはなるほど。上条さんに出来るなら美琴も。ってそれじゃ上条さんの格好良さがなくなってまう。あくまでスピンオフの『超電磁砲』なのに、『禁書目録』の上条さんを食うような最終回というのはやりすぎでした。