とある科学の超電磁砲S - アニメ画像010

テレスティーナさんとの交渉と有冨との交渉の差から学ぶ交渉術。心理面での駆け引きの面白さを感じることが出来ました。あと、フェブリちゃんの出番増やせw。


『超電磁砲』の第1期ではテレスティーナが好きではないというか、キャラ的に面白くないと感じてしまったのは感情が単純で思考も単純で戦略も単純に見えてしまったからです。第1期の悪役として相応しくないと思ったから、レベル0の存在意義について悩んだ佐天さんの1クールで終わらせれば面白かったと思えました。

テレスティーナさんが好きになりそうw


とある科学の超電磁砲S - アニメ画像001
それが今回きちんと悪役していてビビりましたw。このテレスティーナだったら悪役として、いや、悪のボスとしての歯がゆさを感じさせることが出来た。美琴の引き立て役になれたという意味でテレスティーナを見直しました。

美琴が言っていることに耳を傾ける必要なんてこれっぽっちもない。むしろ、カエル医者がこの場所に美琴を連れてきたとして何が得られるというのだろう?と感じさせるぐらいに美琴には何も出来ないんですよね。せめて、真実を吐かなければ電流が体の中を走るぐらいの身体的な罰がないと、ただ美琴に協力するだけでテレスティーナとしては面白くない。

美琴が泣いても喚いてもテレスティーナには何の得にもならないわけで、むしろ、この牢獄に入れられるようになったのは美琴の超電磁砲のせいだから、何の情報を教えずに困って現状を憂いてしまえばいい。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像002
そういう意味では美琴がテレスティーナへの頼みに一歩も引かなかったことが一つの駆け引きになりました。第1期の延長線上としてしっくりくる再会。ここで美琴が下手に出て、今の学園都市が実験動物に過ぎず、闇の中で這い蹲るしかないというテレスティーナの中での現実と、美琴が目にしてきた現実とで相違がある。

その相違が上手い具合に機能していて、テレスティーナは美琴が間違っていると認めることを願っていて、美琴がテレスティーナ自身を信用してもらうことじゃない。美琴はフェブリを助けるためにはどうしてもテレスティーナの力が必要で、その力を欲して頼み込んでいる。その誠意だけであとは悲しみも怒りも困惑の表情も見せない。その譲れない戦いが最高に面白かったです。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像003
牢獄に入っているといえど、今の時点でテレスティーナは美琴より力が上回っているわけなんですよね。それは知識量という力で、情報を得ているというのは能力とは関係なく力として機能するんですよね。いわば力の使い方という感じでしょうか。美琴だって電撃を巧みに使っているけれど、それは知識によってどういう戦いが出来るか想定しているからなんですよね。

それと同じで知識によって力が最小にも最大限にもなる。テレスティーナ自身にはその知識という力が残っているからこそ利用価値がある。とことんこの学園都市は利用できるものは最大限に利用しようとしますよね。力さえあれば何でも手に入る。倫理観も正義感も何もいらない。そんな力。そこにテレスティーナたち研究者の知識が加われば力を最大限に伸ばすことが出来る。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像000
だからこそ、美琴はその知識を欲してしまうわけです。能力者で力をもっているのにおかしいですよね。ただ、そこがテレスティーナの言う美琴たちはモルモットに過ぎない発言があるわけで、それはそれで美琴としてこの学園都市には闇があるということを知っているわけです。ただ、そこで絶望するわけでなく、その場所で作られた人間関係の温かさを美琴は知っているからこそ、今もモルモットと思わずにこうやって対等に近い関係でテレスティーナにお願い出来るんですよね。

今度は立場が逆転して、テレスティーナは学園都市の温かさというのを知らない。美琴はそこで味わった経験をもとに楽しんでいると言い切る。ならば、本当に学園都市には美琴の言う楽しさが残っているのか味わってみたくなるんですよね。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像008
そこが悪役のテレスティーナとしての面白さで、何も教えなくても美琴はただ信用するだけ。そこで何かが変わるようにも思えない。もしかしたら、美琴が自身の知識のなさに絶望を感じるかもしれないけど、温かさはあるんだと強く言い切ったからこそ、それで崩れることはないだろう。崩れたら崩れたで面白いが結果を見れるかどうかはわからない。牢獄の中で美琴がどういう生活を送ってどういう考えで動いているのかもわからない。

ならば、選択肢は一つで、この闇を教えて、それでもその闇に立ち向かい温かさがあると美琴が肯定するか、闇に屈してその温かさがないと絶望してテレスティーナに同意するか。テレスティーナ側としてはこの場所を出てからの道を左右する意味でもこの美琴の言動は興味深いんですよね。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像007
この後の人生で、この学園都市に温かさがあるなら、美琴と同じようにその温かさを実感してみようかと考えたくなるし、能力のある美琴がテレスティーナの知っている知識を利用して最大限の力を出したとしてもフェブリを助けられなかったことを絶望したなら、テレスティーナ自身の考えは間違っていないと思ってまた研究者として闇の方に目がいってしまう。

悪役といいつつも、悪役は悪役なりに自らの幸せを追い求めているんですよね。それが闇で閉ざされているのか、それとも、まだ光は見えるのか、自分のやり方でやっただけでそれが世間的に間違っているかいないかだけの違いで、美琴とそれほど変わらない人間なんですよね。

後戻り出来なくなってしまう人間もたまにはいますが、それはたまにで、人の根本的にある部分が違うだけで、悪いことをしたいがために生まれてきたわけじゃないという意味で、誰もがいい人だと思ってしまうのが上条さんと美琴の地盤にあるのだと思います。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像011
なので、第1期でテレスティーナが力勝負で挑んだだけというのはあまり面白くなくて、人間性という部分で隠れてしまっていたんですよね。だから、今回は人間性が垣間見えた。

その点が大きくて、テレスティーナの株が急騰しましたねw。テレスティーナをただ憎むだけで終わるのは何だか味気ないというか、この人はダメだと諦めてしまうよりも、まだ可能性は誰にも残されているという点では少しだけテレスティーナを応援したくなりました。まあ、年齢と外見ではフェブリちゃんの足元にも敵わないけどね(鬼畜

有冨との交渉は決裂


とある科学の超電磁砲S - アニメ画像014
そこからのアイテム出撃&布束さん登場は良かったんですが、有冨の立場が今度は第1期の頃のテレスティーナになってしまっているんですよね。

まだ彼の背景を知らないのでこのロボットの操作と彼の狙いがわからないままですが、このままだと能力者への妬みだけが残ってしまうただの能力のない秀才で終わってしまう予感。

学究会でどんなに頑張っても周りから評価されず、能力者たちだけが優遇される学園都市そのものへの敵対。これも闇といっては闇ですが、シスターズ編みたいな学園都市そのものの闇にあまり関わっていないために、雑魚キャラ感が否めないんですよね。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像020
性格が悪いのはもとからだとして、そこで有冨の狙いを崩してフェブリを助けるという結末では少し最終回で見られるカタルシスが弱くなるように感じます。

今回はテレスティーナが良かっただけに有冨の騙しはそれほどインパクトはなかったので予定通りって感じでした。むしろ、有冨の言葉を鵜呑みにしてしまう美琴がちょっとバカっぽく見えちゃう。

テレスティーナを信用するのと、有冨を信用するのでは全くわけが違うんですよね。テレスティーナは本当の闇を知っていて美琴に希望を感じたという意味で戦ってきて性格がお互いある程度わかっているから駆け引きが出来た。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像012
だけど、有冨の情報はそれほどない。むしろ、秀才としての苦悩をテレスティーナから助言されたのに、それを活かしきれなかったのが悲しいんですよね。

能力者を憎んでいるのか憎んでいないのかは美琴が考える余地はあるわけで、美琴自身に能力があるかないかで美琴への魅力がなくなるかどうか悩むべきではないんです。

黒子との絆のシーンは良かったですが、そのテレスティーナの助言をただそれだけと捉えてしまったことが残念です。やっぱり、美琴は自分のことにしか頭が回らない所が弱点で、それはひたむきさや一生懸命という長所とも言えますが、今回はその弱点が出てしまった格好です。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像018
美琴の立場で考えて有冨の能力者に対しての敵視は予想出来る。布束さんはある程度関わったから信用出来る。しかし、その布束さんを信用していない有冨を信用する駆け引きも全くなくただ言われるがままにすることは少し矛盾しているんですよね。

まずは布束さんと有冨の関係、フェブリを作った経緯、それらを問い詰めてからようやく信用に値するかどうか決めることが出来る。

ただ、有冨としては能力者相手にフェブリを人質にとっているから優位に進められるため美琴の能力を一時的に消すことを催促することが出来る。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像025
その催促すらなく、フェブリちゃんを助けたいだけということで布束さんに注射を打ってもらう美琴もテレスティーナとの交渉と同じように戦略を立てるべきでした。それに美琴は嘘が付けない性格とはいえ、正直過ぎるきらいがあります。

今回もフェブリちゃんはテレスティーナと同じく実験動物なんだから、別にどうでも良くて、あなたを倒してから話は聞かせてもらうわ、とばかりに強気な姿勢で立ち向かっていけば、一気に有冨の優位性がなくなるわけです。

たとえ、それでフェブリちゃんを助け出せなくなりそうでも、貴重なサンプルなんだからその栄養データのバックアップぐらいは取ってあると思うんですよね。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像022
それを有冨をつかまえて強引に体に電流を流して吐かせる。まあ、あまり格好良いヒロインにはならないですけどねw。

それでも、布束さんの持っているデータが嘘のデータで、本物はここにあるという場合、その本物も嘘のデータである可能性の方が高いわけです。

わざわざ本物のデータを持ってきて能力を使わずとも美琴と布束さんの二人がかりでかかって力づくで奪う可能性だってあるわけですし。そうしたら、もう有冨の優位性は全くなくなるわけです。そんな危険を彼が犯すかどうかというと微妙な所です。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像023
まあ、そこは電気という能力を使うと、この本物のデータが壊れてしまうということで強気に出た有冨の圧勝でした。

同じように布束さんも自らが裏切ったように、有冨も裏切る可能性があると推測してもおかしくないわけです。有冨は布束さんを疑ってここに来ているわけですからね。

そこでお互いの信頼は崩れ去っているわけで、しかも、年齢が美琴より上なのだから、少しのアドバイスぐらいは出来たと思うんですが、布束さんも有冨の言いなりなんですよね。最初の不良たちを片付けた格好いい布束さんは何処?w

まさに『STUDY』だった今回


とある科学の超電磁砲S - アニメ画像030
そういった意味で今回は美琴を通じて、テレスティーナとの良い交渉、有冨との悪い交渉が見れたという意味では面白い比較になりました。

アイテムみたいに能力を使いながらアクション使いまくりの『超電磁砲』もいいんですが、今回みたいに静けさのある戦いというのも美琴をまた一歩大人にさせていくのでしょうね。

とある科学の超電磁砲S - アニメ画像028
やっぱり、美琴は単独行動よりも黒子を連れて行く方が賢明だというのがわかりました。一番は頭のいい初春が適任でしょうが、いざという時のための黒子の能力も使えるし、せっかく前回婚后さんから仲間や友達との絆を再認識させられ考え始めた美琴でしたが、今回も体で学ぶことになりそうです。

そういう意味での今回のサブタイの『STUDY』だとしたら面白いですね。まあ、有冨の会社名から取られただけなんだけど、能力者も頭を使って交渉することにより勝つことが出来る。まさに勉強出来る回でしたw。