涼宮ハルヒの暴走 (角川スニーカー文庫)
谷川 流
角川書店
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世界観

[日常][恋愛][SF][学園][コメディ][シリアス]

あらすじ

夏休みに山ほど遊びイベントを設定しようとも、宿敵コンピ研が持ちかけてきた無理無茶無謀な対決に挑もうとも、ハルヒはそれが自身の暴走ゆえとはこれっぽっちも思っていないことは明白だが、いくらなんでもSOS団全員が雪山で遭難している状況を暴走と言わずしてなんと言おう。こんなときに頼りになる長門が熱で倒れちまって、SOS団発足以来、最大の危機なんじゃないのか、これ!?非日常系学園ストーリー、絶好調の第5巻。

短文感想(ネタバレなし)


『消失』の感動を終わらせないとばかりに出た『暴走』でしたが、こちらは短編集としていつものハルヒを見ることが出来ました。日常の危うさという点では『消失』に勝らずとも劣らずといった感じでハラハラドキドキが収まることがありましたんでした。

「エンドレスエイト」は夏休みの怪談よりも恐いホラーを見たような気分になるし、「射手座の日」では気分爽快にゲームバトルが見られ、「雪山症候群」では山の恐さを思い知りました。どれも推したいのだけど、その中ではやっぱり、「射手座の日」ですね。

あまり他の部との関わりがなく、キョンが呆れるだけでSOS団の活躍が校内で見られなかっただけに、他の部との勝負というのはそれだけでもSOS団という部を作って、その存在意義(?)を証明するかのように、熱いバトルが見れました。相変わらず、お隣さんが可哀想なんですけどねw。それでも、上手い具合に『消失』からの流れを受け継いでいて何だかしんみりした良い話になっていて、自然と涙が溢れました。