荒野の恋 第二部 bump of love (ファミ通文庫)
桜庭 一樹
エンターブレイン
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世界観

[日常][恋愛][シリアス]

あらすじ

蜻蛉のような“恋愛小説家”のパパと暮らす荒野。12歳で経験した淡い“恋”の相手は、パパの再婚相手の連れ子だった!コドモの荒野には“恋”なんて皆目わからずオタオタしたけれど、それから1年あまり。新しい家族にも男の子にも慣れてちょっぴり成長した荒野が、新たなドキドキに出会う。急激に“オトナ”になっていく周囲に戸惑い、突然自分に訪れた“恋”に恐れ驚愕する―。そして、遠く離れた彼の人への想いは…。『恋の三部作』第二作。

短文感想(ネタバレなし)


『荒野』3部作の2巻目です。3巻は出ずに単行本として、この第1巻と第2巻も収録した『荒野』という名でひとつの物語になっています。

少女の時期って人生でものすごく短く、その人の性格が形成されていく段階で年齢に応じて人の感受性というのも変わっていき、それと同様に恋の揺れも大きく変わっていくものとなります。

そこで荒野が誰に対してどんな思いを持ち、どう対応すればいいのか戸惑いの様子も見せながらやっぱり最善を見つけ出そうと必死に努力する。ただ現実は厳しいものでその少女の心を弄ぶように一番の道はやはり見つけられない。けど、そこに抗うほどの意志をみせる荒野がいるからこそ、恋の力って強いと思うんですよね。

それはやっぱり読んでもらいたいのが強く、『荒野』という単行本に彼女の恋の全てが描かれているのでこれは一気に読んで欲しい作品となっております。毎回、感動の嵐でした。

読んでいて考えさせられる3部作の第2巻目です。