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終わった。終わっちゃった。でも、まだ終わらない。まだまだ終わらないんだよ。


いやー、初めて最初から最後まで見て感想書きます。今まではそれぞれのシーンによって時系列に感想書きながら観ていたのですが、なんていうのか今回切る所がないんですよね。どこで終わってもおかしくないし、最後を見守りたいという意味で画面に引きつけられてしまいました。

最終回はどう落とすか?


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千早の手術に対してはそれほど感慨深い思いはありません。それぐらいは何とも思わないくらいスポーツ選手としての千早がいるからこそ、その精神が曲げられるようなことが起きない限りは安心というか手術でなんとかなるなら良かったレベルでここで選手生命を断たれてオシマイということもあっただけに不安ではありましたがそこは安心できました。

となると、後はどうやって、この作品の落とし前をつけるかですよね。団体戦優勝、個人戦ではA級を除いて各階級優勝。これ以上魅せる部分がないので、あとは蛇足にしかならないと思っていました。最高の結果として余韻に浸るぐらいしか出来ないとそう勘ぐっていたんです。

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だけど、やっぱりこの作品は違った。団体戦優勝で個人戦も活躍とくれば、それなりに周りの目が変わって瑞沢高校として千早たちのかるた部が見直されたりしてちやほやされて、かるた部に入りたい人が増えるとかそんなことを予想するというか、それぐらいしか思いつかなかっただけに、入院して学校を一度も映さない。夏休みだからというのもあるけれど、一気に時間経過するぐらいは最終回だからやってもいい。

で、千早が入院とはいえ、かるた部としての功績は噂で広まっているかも知れない。そうしたら、それなりに変化が起きている可能性も否定出来ないわけで、かるたを愛する人というか、かるたで名を残して有名になりたい輩が現れるんじゃないかとも思われるわけで、そこは描いていない。

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あくまで、千早が新の代わりにかるた大会で優勝しても、家族は誰も褒めてくれなかった。それだけマイナーなスポーツだし、理解もされにくい。千早が入院している時も、最近の若い子は、ということで行動を監視していましたが、まさか百人一首でそんなに熱心になるなんて、という反応でした。そのかるたで一番になるために入院していると知ったらなおびっくりするだろうと思う。

だから、マイナーで誰からも称賛されることがなくても、自分たちの輪で楽しければいい。団体戦で優勝しても個人戦で優勝しても、それはすごいことだと言ってもそれほどびっくりされないだろうと思う。千歳のセカンド写真集の方がサプライズでそれは誰にでも自慢できることで周りはそのことについて誉めそやすと思う。

だからこそ、そういう逆境下にあってもかるたで喜び泣いて笑い合える仲間がいることで強くなりたいという思いとみんなでかるたをやりたいという思いが重なって、一つの絆として最初から最後まで繋がっていられる喜びを描いたという意味では最高の最終回だと思っています。

新の原点回帰


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原点回帰じゃないですが、新が千早と最初にかるたをやったアパートでその志を忘れぬようにその場所に行って気持ちを落ち着け、一人ではないということ、千早とやった楽しいかるた、表情が強張らないで出来る友達とのかるたとして千早のことを特別視している。

そのかるたの愛情の源泉はおじいちゃんにあるとはいえ、友達としてのかるたは千早が源泉なんだと告げる新も独りではなく、かるたを通して繋がる気持ちを感じつつ、大会に挑んできたと思うと、そこには過去という思い出があり、それがじいちゃんが亡くなったという悲しい過去も受け入れ、それでもやっぱり過去のことがコワいんだろうと思う。

だからこそ、新としても千早との楽しかった過去を思い出すためにあのアパートでかるたの光景で悪いイメージも悲しさも緊張感も全てなくし、試合に挑めることが出来るという意味では千早のいる東京に行ったらどれだけ強くなるんだろうねw。

二人の間で負けたくない太一


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それに対する太一もいるわけで、B級優勝でA級になり、千早と新とようやく同じ場所に立てる。これもやっぱり小学生時代を思い出してしまうわけで、太一は何でも出来るほどオールマイティでありながらのスペシャリストということで、最強選手の資格を持っているけれど、千早と新ほどかるたに対する思い入れが遅かったんですよね。

それは中学生時代にかるたをやらなかったという意味ではなく、千早と新が二人でかるたの真剣勝負をして、それを二人共楽しいと思えたからこそ、そこに愛着と執念と熱情を注ぐわけで、それは太一がほんの少しだけ出遅れているんですよね。

逆に言えば、千早と新が二人共早くにかるたの本当の楽しさに気付けたという点がプラスなだけで、別に太一がマイナスなわけじゃない。今となっては時を超えて猛烈に頑張った太一がいるからこそ、千早と新の二人で味わった感覚に近い領域に踏み込めたんだと思う。かるたバカとしてw。太一と新は勉強できるから、バカなのは千早だけなんだけどねw。

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だからこそ、新との戦いはこれからで千早の奪いあいというと三角関係でドロドロした感じを受けますが、三人とも恋愛としてだけではなく、かるたを含めて人として魅力的な人間になっていきたいと思っている。

だからこそ、そこに妬みあう関係ではなく、ライバルとして太一と新で認め合っているわけで、かなちゃんは太一の恋を応援しているけれど、太一はいつまでも千早を支える役でいたいと思っているんだと。

いつまでも支え続けて、それがかるたバカだからこそ、太一の恋愛感情には気付かないし、気付かない千早がいいと思っている太一だからこそ、いつまでも支えてそれに対して特別な感情を抱き始めるのを待っているわけなんですよね。千早が新を好きだという気持ちもわかるし、負ける可能性が高いのもある程度理解している。

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だからといって、負けを認めてしまうのも嫌だし、そんな千早と一緒にいられるだけで幸せだという感覚は嘘じゃないし、いつかは転機が訪れるかも知れないという意味で太一は一歩踏み込まないんですよね。

それでいて、お見舞いに行った千早は新と電話しているという現実を見ると、諦めてしまいそうになる気持ちもわかりますが、かるたでも流れが引き寄せられればまだわからないという負けない精神で向かって行けている太一が素直にスゴいと感心します。

千早の創作短歌


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そして、かなちゃんから短歌を学ばされた千早の気持ちが垣間見えた創作短歌。こう千早だから可憐に美しい短歌を詠む、、、わけないよねw。かるたバカでもあり、赤点を取るただのバカでもあるからこそ、得意なことなのに自分の本心を言葉にしたり、勉強に役立てる器用さは持ち合わせていないくらいに不器用なんですよね。

だからこそ、太一が見ていられないから助け舟を出してしまうわけで、それに甘えてしまう千早もいたりして、いつか机くんに勉強を教えてもらった時も逃げ出したくなる衝動に駆られてしまうくらいに苦手で嫌なことなんですよね。

だけど、そんな千早自身もバカであっても別に悲観的にならずに(まあ、それが勉強出来ない原因かも知れないけれどw)前向きになって、みんなでかるたをして遊ぼうという感じで勝負を楽しんで人生を楽しんでいるんですよね。そこに千早しか出せない輝きがあるからこそ、周りが千早についてくるんだと思います。

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そして、短歌の6番目と7番目で何とか頑張って捻り出して創りあげた短歌が美しかったわけで、歴史に残るとか、これは芸術レベルとかそんなんじゃなくて、千早が出来る限りの思いをぶつけた、つたない言葉で表した最大限の感情という意味では美しかったんですよね。

やっぱり、かなちゃんが言う通り、心がこもっていないといけないわけで、そういう意味では1番目からの短歌も千早なりの思いは入っていると思うから間違ってはいないんだけどねw。

書いているうちに挫折したけれど、そこにふと感じたかるたでの音の響きを大事にするという感性が少しだけ表れたのがその二つの句だと思います。

かなちゃんが千早にかるたの解説した結果が出たという意味ではかるたで強くなるための解説ではなく、気持ちを言葉に表す方法としてのかるたを教えていただけに、こうやってかなちゃんにかるたを通してではなく、創作短歌として成果を伝えることが出来たのは、かなちゃんの物語がようやく通じたという意味では最高のカタルシスを得たと思います。

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あとは千早がどうしたいのかが気になりますね。桜沢先生に呼ばれて富士崎に来た千早と太一だったけど、これからどうなっていくのかわからないだけに気になる終わり方をしました。だけど、綺麗には終わったと思う。

きっと、富士崎の合宿ではかるたを好きな人たちに囲まれて、より瑞沢高校も富士崎と同じようにかるた好きが一杯集まって欲しいと思ってクイーンになっても瑞沢高校のかるた部の伝統はいつまでも守り続けると思う。

今までは太一に支えられた分、OGとして千早が瑞沢高校を支える姿が容易に想像できるという意味ではきちんと終わっているんですよね。

原作は続いている分、ソッチの方も楽しみにしながら、最後まで素晴らしい物語を描き続けてくれた末次由紀に感謝と映像描写で魅せてくれた浅香守生監督とマッドハウスのスタッフに敬意を評したいと思います。今まで本当にありがとうございました。