やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像021

準備万端でフェスティバることが出来たのは誰のおかげか次第にわかるようになってきた周りの目。それと、いざという時には駆けつけてくれる友達のサポートが真の友達なんだと……。


文化祭実行委員が報われる待望の文化祭へ。世の中では文化祭といいつつも文化的なことをやってないよね、とか愚直なことを言ってみる。クラスや部活の出し物が文化的であるかないかを判断するのが文化祭実行委員の役割でいいと思う。まあ、そうなるとやるものがなくなりますけどね。あ、BL的な王子様はギリギリいけるかw。

雪乃へのお見舞い


やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像002
前回のラストでは嵐の後の静けさならぬ、準備の後の静けさが漂ってしまっている感じが何だか不穏な空気を感じさせます。誰もが楽しめる文化祭になるために自分たちが楽しまないとね。と、どこかの会社の従業員が仕事をほっぽり出してボーリングとか遊びに行ったら、会社がなくなっていたでござる。そんな感じです。ちょっと考えればわかるのに、誰もが「楽しめる」という相模と陽乃の言葉に騙されてしまう。

そして、雪乃の体調不良での欠席。そこから、八幡と結衣がお見舞いに行くという行為が示すものって、普通のお見舞いとは違うんですよね。風邪を引いたんだってねー、明日は学校来れるかなー?みたいなノリで行ければそれは友達として嬉しいサプライズという優しさを感じ取れますが、今回は違う。それは八幡も雪乃もわかっているようで、八幡は雪乃に対して言いたいことがあるということで雪乃のところに押しかけた。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像001
友達を通して女の子の家に行けるって最高じゃね?とか、そんなラブコメめいた感じは微塵もなく、八幡としては雪乃の体調に関して本当に心配している。頑張っている人間が普通以上に頑張りすぎて倒れてしまうというのは、仕事では体調管理がなっていないと怒られますが、手を抜くというのも必要なんですよね。だけど、それで今まで頑張ってきた分がパーになってしまったら元も子もない。

部下となる雪乃の失敗が上司となる相模にはスケジュール管理やタスク管理が出来ていなかったという責任がつきまとうわけで、そこで相模は責められるわけです。普通はね。だけど、文化祭実行委員会というのは一度きりの仕事でそこで責められたとしても、相模はまあいいか的な感じで上司気分を味わえたからそれはそれで楽を出来たし楽しかったで終われる。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像005
ただ、雪乃としては文化祭実行委員会として他の人たちがやってきたことを無為にしてしまうことは悲しいだけに相模のためではなく、みんなのために動いているんですよね。

そこで疲労過多が原因で学校を休んでしまったけれど、実際には家でその作業の続きをやっていたという部分に泣けてきます。もしかして、疲労からくる病気ではなく、みんなからの期待という精神的疲労がたまってしまった結果なのかな、とも思えてきます。

相模は事実上役職を雪乃に放り投げてしまったわけで、今更そんな責任を押し付けられても、という部分と文化祭実行委員のみんなの頑張りと生徒たちの文化祭を楽しませられるかという部分を含めて、普段プレッシャーを感じない雪乃が心の底では気付かないプレッシャーと戦って疲労困憊になってしまったからなのだと勝手に推測しています。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像006
だから、体調が悪くても体が動かなくても、私がしないとみんなが困るという所で不安だけが心をかきたてて、体を休めることが出来ない。どうしても何か進めておかないと後になって後悔するんじゃないかという懸念が頭の中を巡っているからこそ、リビングで仕事の続きをしてしまったのだと思います。

この悲しい性というか、雪乃のことを思っている人が八幡たち以外にいないからこそ、八幡が今回のことに気付かなかったら、みんなの遊びの文化祭よりも重要な雪乃個人の人生という部分でいつの間にか取り返しのつかないことになっていそうな印象を受けました。

全てはそう理想論


やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像010
そして、今回は雪乃を攻める八幡。気遣いも憐憫とも違うし、結衣の怒りとも違う、ただどうすれば良かったのか八幡自身にもわからないけど、こうなってしまったことは間違っていると認めざるをえない。そんな曖昧な返答。

きっと、これって日常を達観している八幡にもわからないことで、文化祭の仕事という学校行事であれど普段過ごしている中で珍しい場面だからこそ、八幡の経験則が通用しない。

支えあう、誰かを頼る、八幡が言う世の中の理想論に対しても間違っていると言えるし、誰かが貧乏くじを引くこともわかっているから仕方のないことだと割り切ればいいんですよね。

切り替え切り替えってことで、根を詰めないようにね、とここですぐに去っていくのも手ではある。ただ八幡と雪乃はここで事態を重く考える節があるんですよね。考えるくせがついているからこそ、”ぼっち”である時の対策が立てやすい。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像009
そこから誰が悪いかなんてわかりきっていることについては話し合わないんですよね。いつもその先を見ているからこそ、解決策は出ずとも問題の解消までは辿りつくことが出来る。

だって、誰かを頼るってそのまま相模が雪乃を頼ったのと同じことですしね。こういう頼り方もあるわけで、本当に理想論で語っても仕様がないわけです。その部分で雪乃の気持ちがわかっている八幡の優しさって見えないところに隠れているなぁ、と思うわけです。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像008
それと同様に結衣の怒っているというのも何だかわかる気がする。この怒っているはケンカになるような話じゃなくて、雪乃が奉仕部の活動を停止して雪乃だけで相模のお願いを聞くことが出来るということに対してでもあるんですよね。

結衣が不満を漏らしたのは、雪乃はどうしても一人になっちゃう癖があるから、結衣の所に来て愚痴の一つでもこぼしたり、協力出来ることがあったら協力したいのに助けを呼んでくれなかったこと。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像013
それは結衣の頭じゃどうにもならないことだからとか、結衣じゃ役に立たないからとか、そういうことも含めて何も言ってくれなかったことが辛いんですよね。一人だけ蚊帳の外みたいな感じで。

友達なんだから、いつでも相談したり、話をしたりしてくれないと、結衣自身が今度は不安になってしまう。そのすれ違いで責めているのも雪乃にとっては辛い。だけど、結衣の雪乃に対しての思いは伝わっているわけで、そこはほろ苦い甘さを感じました。

「人」とは人と人とが支え合って……


やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像014
そして、文化祭実行委員会の会議に入るわけで、そこでの八幡の「人」についての講義に笑えた。陽乃みたいにすぐにわかったわけじゃないし、陽乃はただ単に雪乃の味方として相模に皮肉を出したと受け取ってもいいのですが、講義前に笑った所を見るとわかってやっているよな、この人。

雪乃を困らせていることもわざとやっているっぽいし、相模とか外面がいい人たちと仲良くしながらも、心の奥底では黒い何かを抱えていそうという八幡の第一印象そのままの人で吹いた。

で、八幡の「人」という話に入るんですが、ここは上手かった。この概念を思いついた渡航は天才だと思った。「人」というお題に対して何かコメディチックにすることは可能かもしれないけれど、こんな簡単に思いつかないし、まさかこの場の空気に合った講義を出せるなんてね。

人と人は支え合って、という流れからのどちらかが寄りかかっている。まさしくそうだし、誰かが犠牲になっているという意味ではこの文化祭実行委員会そのものが犠牲になっているっぽいしね。本当は立候補してやりたい人がやればいいんだけど。そうもいかないしね。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像015
そういう意味では平塚先生の言葉はそのことを指して言っているのかと思いました。文化祭を楽しむみんなのために文化祭実行委員が犠牲になっている。これは教師として見過ごせないですよね。

何だか嫌々やっているのはわかっているけれど、この場の人間全てがそう思ってしまったら、文化祭実行委員会そのものの意義についての話になって大問題となるわけです。だから、一応のツッコミを入れてみた平塚先生。八幡が答えることはわかっているけれどね。

そこから、今度は雪乃の笑いになるわけです。陽乃と似たもの同士だな、と考えてしまうのは早計なわけで、陽乃は雪乃が困っていることに皮肉った八幡を笑って、雪乃は自身の擁護のために「人」の講義をしながらも最終的には八幡が自虐ネタとして終わらせて何か解決策を持っているわけではないことに笑っているんですよね。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像018
相模とケンカを始めるかと思いきや、ちょっと相模がギクッとするようなことを言っておしまい。”ぼっち”に出来ることは限られているんです、というアピール。

つまりは雪乃が頑張ってそこまでしなくてもいいんじゃないかというのを前回も含めて、文化祭実行委員の人に知ってもらうように無理やり頭をこねくり回して考えだした結果がこれ、だというのが面白いんですよね。

それで周りも気づく気配がなさそうだし、雪乃自身と相模だけがわかっているというのが何だかおかしくて、八幡も八幡なりに雪乃自身を支え合う精神を見せているけれど、上手く出来ない不器用さがつい笑えちゃう。

「解」は出ている


やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像019
だから、早く八幡にお礼と言う名の忠告する雪乃。そこで目を合わさずに話す八幡との距離が最強です。誤解を解かないといけないと主張する雪乃。誤解の解はすでに出ているという八幡。

この「解」を使った言葉遊びが面白い。しかも、絶妙につながっている。ここは八幡の言う通り、人間関係に正解なんてなくて、そこで八幡が誤解をもたれようが本人はどうでもいいわけです。

これがクラスメートだったら違うかも知れないけれど、文化祭実行委員会という一度きりの集まりだ。誤解があったとしても、八幡の名前と顔をずっと覚えている存在の方が稀有だろう。

むしろ、それが女子だったらありがたいね。それぐらい気になる存在に昇格なんてあり得ないわけだしね。雪乃じゃあるまいし。男子ってつくづく損だ。損だからこそ、こういうことが出来ると八幡の見本が何だかありがたいです。こういうのを本当の男らしさと言うんじゃないかな。言ってくれないだろうな。周りからは誤解のままだし。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像020
そして、雪乃のお別れのサインというか挨拶というかよくわからない何かを示す雪乃萌え。何でしょうね、このやりきれなくて煮え切らないこの気持ちというのは。

なかなか周りと仲良く出来ない娘をもったような感じで、ようやく人と馴れ合うことが出来るようになったと思ったら、どうやって挨拶するかを忘れているようなぐらいに不憫だけど、それが逆に可愛い。

く、この手の微妙な握りに心を奪われてしまったよ。いつもなら、そのまま颯爽と去る雪乃様でしたが、今回はちょっと借りが出来た分、「また明日」会いたいという気持ちが伝わってきて痛い子でもなく、残念な子でもなく、新たな領域を踏み出した感じでした。どこまでこの作品はポテンシャルを持ち合わせているんだ?

結果論から言えば……


やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像022
そこからは楽しい文化祭の始まりなんですが、ここで雪乃と相模の立場が逆転したのは何故なのか。雪乃についていけば雪乃が全てを知っている。相模は委員長としての言葉すら言えず、めぐり先輩と内容被りまくりな上に何も言えていない。

むしろ、めぐり先輩がノリにのりまくっていて、最高の適役(敵役を演じたのは陽乃だったけど)だと思った。そこから盛り上がっていく流れで一気に冷めちゃうドジを踏む。今までの準備の結果がこういう本番へとつながるというリアルさが生んだ産物なんでしょうかね。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像024
トイレに閉じこもっている相模が少し可哀想に見えましたが、残念なことにこの子はこんなことでめげるような子ではないと読んでいるので、きっと悪い意味で活躍してくれますよw。

だけど、今回の話ではやっぱり雪乃と相模は対照的ですよね。必要な時に駆けつけてくれる八幡と結衣という友達。我慢できなくならないように助けるんですけど、結衣の証言によると夕食を食べに行って、DVDを見たというくらいだから、やっぱり順調に準備は進んでいてそこで精神的余裕がなかったというだけみたいなんですよね。

結衣のおかげで少しは気が楽になって、八幡の「人」の講義で雪乃を支援。きついと思ったら、すぐにわかってくれる親友なんですよね。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像023
対する相模は二人の友達といつも一緒にいて、会議の時も一緒にいるくらいに仲がいいように思えるんですが、文化祭開幕で相模がドジった時に一人になってしまう。

こういう時こそ、励ましたり慰めたりして気にする必要がないよ、とサポートしてくれるのが友達だと思いましたが、実際にはそんな場面では一緒にいてくれない。

相模も相模の友達も本当に楽しいことが好きなんだと思う。楽しいことだけが好きなのかもしれない。だからこそ、相模が落ち込んで慰めるのってちょー楽しくないよね。文化祭だし、相模のことを気にするよりも各クラスで楽しいことやっているからそっちいこーみたいな的な感じの薄情な所が八幡と結衣とは違う友達なんだろうな。

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 - アニメ画像025
その友達がいるかいないかで本当の”ぼっち”なのはどっちなのか考えさせる回でもありました。強くなった雪乃様の凛としたお姿を見れただけでも嬉しかったですね。

人を貶めるようなことは好きではないけれど、相模が落ち込んで、雪乃を支持する仲間がいて何だか気分爽快になりました。これでトイレで悩んでいるのが雪乃だったらどうしようかと……。まあ、そんなことにならない心の強さを持ち合わせているのが雪乃様なんですけどねw。