俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第2期 - アニメ画像001

まさかまさかの衝撃的展開。


今回はヤマなしオチなし意味なしのやおいですね、と話を切り出すと色々な人から反撃を受けそうです。ヤマはこの手の作品にあってはならない禁句というか禁断というかラノベで主人公に彼女を作っちゃうとラブコメとして終わりなんですよね。

逆にいえばそれがゴールというかそれを目指していざこざを抱えながら過ごすわけです。そういう意味では大勝負に出て、実は彼女じゃなかったオチがあるという予見があったからこそ、何もなく普通にデートすることが決定するオチが成立してしまっている。

それにお互い恋人として何をすればいいのかわからないし、このじれったさと恋人としての京介と黒猫の心情を描いているので意味もある。だけど、どれも弱いんですよね。

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妹だけど愛さえあれば関係ないがごとくシスコンで愛している桐乃を抜いて、京介の中で黒猫という恋人が出来たという意味では丁寧に扱いたかったんでしょうね。だとしたら、ケータイに偽彼氏の時の桐乃とのプリクラを貼って、ケータイの待受も桐乃の水着姿だったのが気になるんですよね。

そこでは黒猫もいて京介に告白を待たされている状態で、黒猫の居場所から京介のケータイの画面やプリクラは見えなくても、京介の言動と桐乃の反応でわかるんですよね。告白で悩んでいる京介がこういうことして遊ぶかどうかという部分が一番気になりました。

それに、桐乃や麻奈実からも黒猫の告白を真剣に考えてあげて欲しいと京介は釘を差されているのに恋人候補の前でシスコンアピールして桐乃よりも京介のことを愛しているという黒猫の言葉を否定してしまうような行為は避けて欲しかったな。出来るなら他の場面でやって欲しかった。

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第2期 - アニメ画像005
今まで何度か恋人のふりをする京介。恋人がいる桐乃という嘘。そこから本当の恋人になった黒猫。この二度あることは三度あるかと思いきや、三度目の正直とばかりに本当に付き合っちゃうの?という驚きは確かにありました。

けど、桐乃はどうするんだろうというのが一つあって、他にも色々あるんですよね。なぜ桐乃が黒猫の告白のことを知っていたのか、麻奈実も同じくで、今度は部のみんなが事前に付き合っているものだと思い込んでいたというわけではなく、付き合っていると認識させられているという不思議が多くありました。

これは伏線として回収されないと結構尺を使ったので勿体無い時間になりそうです。一番ありえそうなのが黒猫自身が喋っていたことでしょうけどね。だったら、その雰囲気を周りから京介が感じ取ってないとおかしいし、色々おかしいことだらけでした。

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ギャルゲでいう黒猫ルートに入ったわけですが、恋人としてこれからをどう描くかという意味ではかなり重要です。実際、会って間もない御鏡に恋人のおっぱいを触っていいのはいつかとか聞いてしまうのは素で引きました。

実際にイメージ映像が出ていたからまあそれも仕方ないかと思うけれど、知人におっぱい触っていいのはいつ?と聞かれたら、このリア充空気読めって思いますよ。そこから桐乃のおっぱいを触りたいにつながるコンボは最強だったけどね。

ここをもっと膨らませて欲しかったな。メンツとしてはこの部では腐の女王がいるからそこまで大きなことにはならなかったけどね。てか、おっぱいのことを聞く京介も京介だけど、それを部の人に言っちゃう御鏡も御鏡ですよ。

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確かにさらりと京介も言っちゃったから別に問題ないと思ったんでしょうね。そして、その恋人がそこにいるかどうかはわからなかった、いや、わかっていたかなw。これはかなりの失言だったと思います。

それこそ、いつもの黒猫だったら引いていましたよ。てか、どこから黒猫が京介に惹かれたかという部分がわからないんだよな。確かに京介のおかげで黒猫は色々なことを打開できたり、したいこともやりたいことも出来るようになった。

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それだけ支えてくれた人に対して感謝の気持ちがいつの間にか恋心に変わったのならわかる。けど、恋人同士になったとはいえ、いつもの黒猫ならおっぱい触りたいに対して苦言を呈すると思うんですよね。

そういう意味でのラブコメだったのが、普通におっぱい触りたいの?と聞いてしまう感じが気まずくて仕方ない。私が京介だったら死にたい気分だと思う。

触ってもいいよとなったら棚から牡丹餅状態なわけで、もしかしたらそういうシーンが見れるかも知れないと淡い期待を抱いたエロスな私と京介がいたわけですけど、何だかせっかく京介と黒猫の良い関係を築いてきたのだから、その雰囲気を壊すようなことはないほうがいいな。これは全く個人的な意見だけど。

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 第2期 - アニメ画像007
で、今回一番良かったのは黒猫の告白を保留にしてさらりと返事を返したことですね。誤解を招かない普通の返事。付き合うっていっても恋人としてではないぞ、とかその後に続いたら同じ手を使ってムカッときてしまう。

ですが、そこには恋人として付き合う意味合いにしか取られない京介の表情があったわけで、やっぱりその時の返答が最高だと思ってしまいますね。照れている黒猫が可愛いのは当然として、そこで照れている京介の方がなんだか新鮮味がありました。

先輩と後輩、助けた人と助けられた人、妹の友人つながりと京介の方が一歩リードしているけれど、黒猫は自慢の高飛車ぶりで先輩と後輩とは思えないほど京介と対等なんですよね。

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だけど、恋人になったらそれがなくなってしまう。黒猫のアイデンティティ喪失の可能性も出てくる不安があります。黒猫の京介に対するデレも新鮮だけど、京介に対して命令口調だったり嫌味を言ったりする黒猫がもう見られないと思うと少しだけ悲しい気持ちになります。

恋人になって変わった二人を描いたために何だか気恥ずかしい感じが良かった反面、黒猫が今までどおりの態度で京介と平行線の関係を築いたままで名目上は恋人って感じが個人的には望ましかったな。

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何はともあれ、恋人としての黒猫が一杯見られるようになるのは黒猫ファンとしては嬉しい限りです。ツンデレもツンの時期は楽しいけれど、デレの時期は楽しくないということはよくあるので、デレだけではない見せ所のあるデートを期待したい所です。

黒猫の小説と分厚い設定資料集も見たかったけれど『DESTINY RECORD』も欲しかったりします。黒猫がどこまで詳細に男女の交際を考えているかとても興味深いノートでした。