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ついに団体戦も閉幕。この感傷に浸りたい余韻を残すような幕切れが最高でした。ここまで見てきてようやくようやく終わった。これは勝負が決するまでのじれったい気持ちじゃなくて、ここまで積み重ねてきた結果が全て積み重なった成果なんだと思うと毎回涙を誘うような試合展開が最高でした。ありがとう!


また運かー。せめてもう少し太一にも新たな一面を……。って思っていたら、色々魅せてくれました。

太一の意地


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いやー、机くんのデータは太一は活かすのはわかっていたけど、そこから長考という流れは格好良かったですね。相手もこの長考に戸惑う節も見せるかと思いきや、意外と冷静な様子。

富士崎の大将としてずっと冷静でいられたからこその強さなんでしょうね。そして、その冷静さを上回る太一の冷静さ。この冷静と冷静の対決って冷めた争いになるかと思ったら熱戦を繰り広げていて予想外の展開でした。

しかし、太一が札を取って、相手が空札を取る。今までありそうでなかったシーンがここにきて出てきたのは最高でした。

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2枚分、一気に差を縮める。けれど、この高速な動きで相手が間違った札を取って自分が札を取ったとわかるものなのかな。同じ方向に飛んだし。

2枚分は大きいから、相手が自分はちゃんと札を取って、君が違う札を取ったんだろう、と言ってもわからないような。それこそ審判が必要なシーン。

だけど、ここは揉めるような所でもなく、セイムでもないとわかっているのなら、間違って取ったという潔さが素晴らしいんですよね。自分だったら絶対に訴えかける。新に卑怯者やな、って言われそうだけどw。

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そして、太一の相手も心の中では動揺もしないし、記憶力が劣っているように見えない。だからこそ、ここに来て、あと一枚取ればマッチポイント的な5枚差に余裕があるというわけではなく最後まで表情をそれほど崩さずに対戦出来た所がしびれました。

太一は飛び出して泥臭く勝負して汗をかきまくっているのに対し、相手は微動だにしない状況。劣勢に立たされているという展開がありありと見て取れるけれど、お手つき&自陣取りで3枚 vs 3枚になってもどちらも集中を切らさず一息もつかないで勝負に真剣に挑んでいる姿が格好良かった。

太一は基本頭をフルに使って理詰めで考えるけれど、こういった精神論で相手を責めるような威圧感が珍しかったり、攻める姿勢は変わらないという千早ばりの強気さがここに来て効いてきた。もうこの試合で太一はA級に昇格させてもいいよね? ダメ?w

千早の勝利


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そして、肝心の千早ですが、意外にあと1枚と楽勝ムードだった。それなのに、体は敵陣を攻める態勢。まあ、当たり前ですね。1枚の自陣より5枚の敵陣の方が確率的に出やすいものね。そうなったら千早は強い。

スロースターターな分、ユーミン戦みたいに我を忘れるくらいにテンパらない限り大丈夫。怪我していても相手がこの読手で有利であっても。だからこそ、最後の1枚になっての再確認。

太一みたいに残りの空札とか実践に役立ちそうなもんじゃなくもっと根本的な部分。自分がどこにいてどういう状況かの確認。これっておかしいことでもなんでもなく、集中を切らさないためでもあるんですよね。

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一度、集中は切れてしまうと戻すのに時間がかかる。4枚差あれど相手に5連取されたらおしまいなわけで、もう一度集中しようにも頭が疲れて回転しないというのはよくあることなんですよね。

だからこそ、なんでもいいから脳を休めない。冷静になれと自分を制御する役割もありますが、札のこと、相手のことをずっと考えているからこそ、それがいつまでも続いてしまうといつかは切れる。

ずっと前の回で千早がかるたの大会は記憶して忘れての繰り返しがきついと言っていた理由がそれなんだと思います。札のことばかりだと前の試合のことを思い出してしまうから、相手の分析をしながらその記憶との付き合いで送り札だったり札の場所の移動だったりでその試合だけは記憶を途切れさせないようにする。

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基本だけど、いままでそれを描いてこなかった分、ここにきて千早がユーミン戦での反省を忘れていないと実感出来ました。そして、賭けに出たように思われる理音のお手つきと千早の取りで勝負が決する。

あと1枚で自分が取って相手がお手つきした分、何か瑞沢側に有利なことが起きればいいんだけどね。たとえば、肉まんくんの試合で理音のお手つき分、相手に送り札送るとか。

まあ、そういうシステムじゃないからこそ、理音は勝負に出たんでしょうけどね。だけど、理音がこうあっさりと負けてしまうと何だか寂しいな。理音じゃやっぱりめぐむにはなれなかったということなのでしょうが、いくらなんでも可哀想過ぎる。

千早もその点はシビアな所もあったり、すぐに記憶をシャットダウンさせて眠りで脳を休ませる。礼を言う姿勢で寝るとか千早らしくてなんとも。

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その千早と同じように顔を上げられない理音が不憫で不憫でなんとも言えない。隣を見れないよね。これは理音の最大限の力を発揮して采配は先生が取ったという意味では理音は全然悪くないんだけど、あと3人のうち1勝。全勝もありうるという場面での理音の敗退がやっぱり痛かった。

ここで理音も粘って運命戦に持ち込むぐらいだったら、富士崎の士気が下がることもなかっただろうけれどね。先生はそれで下がるぐらいなら常勝高と言えないというプライドで対抗するだろうけどね。せめて来年は理音をキャプテンにしてあげてください。千早みたいに。

二人の運命戦


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そして、やはりの運命戦へ。東京予選での北央との試合での教訓を生かしている。いや、あの時は肉まんくんは早々に負けていたから、こういうことは出来なかった。けれど、あの試合を機に太一も札をしきりに移動したりして肉まんくんに伝えている。肉まんくんもそれを察して札を送っていた。

この二人のコンビっていいですよね。A級の肉まんくんを支えているB級の太一。そのA級を決めたのも太一と肉まんくんの運命戦。あの時、太一が勝っていれば肉まんくんの立場はなかった。

けれど、運命戦は運だからこそ、肉まんくんはA級もB級も気にしない。同じ仲間として良きライバルとして、この試合にかける意気込みを千早から教わっている。千早は見ていない。

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なら、そんなにプレッシャーを感じる必要はないかもしれない。机くんと筑波は負けているわけだし。言い訳も出来る。だけど、太一が言った千早と肉まんくんと自分で3勝する宣言によって千早の目がなくても肉まんくんは太一のその言葉を理解しいつも以上の力を発揮したんではないかと思う。

明石第一女子でも早々に負けた肉まんくんだけど、太一の中で勝てる要員に入っているということが何より嬉しかったんじゃないですかね。それに長く続けられている意地も手伝って、色々な思いが交錯したと思います。

そこにこの勝負を決する二分の一の選択へと導いた。札送りのおかげで一気に逆転勝利が見える。それも自分たちの実力に加え知恵も手伝って、無理して賭けに出ないことで運命戦という賭けになったというのも面白い心理ですよね。

運命戦の結果


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でも、いくら太一に運がないからといって、せっかく札合わせしたのに敵陣を抜こうとするなんて無謀な気がする。それこそ、空札でお手つきの方が確率が高い。

それに、もし敵陣を万が一太一が抜いたとしても、肉まんくんも抜かないといけないんですよね。そうなると、貪欲に勝ちを50%以上にしようとして逆に低めているような気がします。これも心理戦なんでしょうね。

そして、読まれた自陣。北央戦よりも結構あっけない幕切れ。あれは千早のセイムが試合を分けたから、あれ以上は無理ですねw。むしろ、このあっけなさが今までの頑張りを肯定しているような気がします。

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北央と厳しい戦いを積み重ねていくうちにどんどん鍛え上げられて学んでいく部員。そこからどう対戦するのかどうかですよね。

女帝や菫のサポートに、机くんのデータに、筑波の補充要員。かなちゃんの奮闘に、肉まんくんの必死さ、千早の執念に、太一の最後の運。それらが最後に結集した結果なんですよね

。ここで引っ張って感動的な幕切れにする必要はない。ここまでのドラマの積み重ねが最後につながったのだから、そこは安堵して優勝の喜びに浸りたいと思います。

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もう理音が負けた時点で一気に瑞沢の応援に変わりました。もし、これで富士崎の自陣が読まれれば、理音以外の4勝という結果はいくらなんでも彼女に残酷ですからね。

富士崎が優勝したとしてもあまり嬉しくないというか何というか。東京予選での北央の優勝は甘糟とひょろくんみたいに素直に優勝して良かったと喜べる試合だった。

千早の言うとおり、「楽しかったね」で済ませられる。どちらも喜びに満ちた結果だった。もしかしたら、理音を負かせて千早の1勝だけだったとしても、千早は「楽しかったね」とまた言ってくれるだろう。

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だけど、きっとそのあとに涙を見せる。千早にとってはクイーンになるより難しい全国優勝をみんなで出来なかった。それを太一が当たり前だと思ってしまったら、この優勝はなかったと思います。

千早からの信頼と期待を肉まんくんも含めてあったからこそ、千早のために取りにいったトロフィー。この3人は肉まんくんの所に新がいただけで、小学生時代の千早と太一と新の3人で大会で優勝出来なかった悲しさが蘇って泣けてきます。太一は千早にトロフィーをあげられた。

その分、新と違って一歩リード出来たのかもしれない。でも、どうなんだろう。新はかるたをまたやろうと決意して一人で頑張っている姿と、千早をそばに感じられる太一とでは立場が違うから比べられないかもしれない。

だけど、千早にとっての一つの目標。太一にとっての小学生時代の挽回。その二つが同時に得られて過去と現在の千早が笑っているような姿を見て泣けてきます。

千早の新との再会


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で、あとは優勝の表彰式で終わりかと思いきや、新との再会が待っていようとは思っていませんでした。小学生時代の回想をここで持ってくるなんて卑怯だよ。

手の痛みを抱えながら俯いているように見えた千早の思いはやっぱり全国優勝で、新の日本で一位が世界で一位が実現できた瞬間だったからこそ、ここで一つの物語が終結したのかもしれません。

チームとして、仲間として、一人じゃないかるた。それを目指して実現した千早。それに対し、明日の個人戦を控えて極力、体力も脳力も温存していた新。これは新が悪いわけじゃないんですよね。

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千早みたいには出来なかっただけなんですよね。東京で優秀なメンバーを集められたのは太一やかなちゃんなどの周りがいたからこそ。福井では3人しか団体戦で出ない所が予選で優勝している現実。人が集まらないんですよね。

だから、千早が新にそれを強いるのは酷なんだと思う。それこそ、詩暢も同じで個人戦に賭けている彼女だからこそ、そこで活躍の場があるという部分は新も含めて尊重して欲しい。

だけど、かるた好きで千早にかるたを教えた師である新には「チームに興味がないなんて言わないで」という言葉に集約している気がします。

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別にチームが出来ないから興味ないんじゃなくて、かるた好きがどんどん増えていく。それは小学校時代に太一もかるた会に入れて新一人から三人のかるたになって頑張って戦ってきた記憶を否定することになるからで、千早と同じくかるた好きが増えて嬉しいという感覚を共有したかったんですよね。

それは太一にも平等で、かるた部を作る時に自分がA級選手になったら入ってもらうからという無理やりな脅迫をして入れさせることに成功してかるた仲間を一緒に作ってチームとしての楽しさを太一には十分味わってもらっている。

これはもはや暗黙の了解で、千早のために頑張ろうとしている太一はやっぱりB級にいて自分よりも千早が、そして部長としてみんなが、というように千早が太一のA級になることを夢見ているように既にチームとして愛しているんですよね。

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だから、それを新にも感じていて欲しい。だから、チームとしての写メも送っているし、団体戦の結果報告もしている。ただ、そのことに対して一緒に喜んで欲しいだけなんですよね。

いつも強欲な千早だけど、こういう部分は謙虚だなぁって感じます。人の思考を変えることに長けているというか、千早が楽しいと思えることを大好きな新にも感じて貰いたい。

新にかるたの楽しみを教えてもらったように、今度はチームとしての楽しみを覚えて貰いたい。なんだかこの思いのやりとりって自分の夢が関わってくる部分なのに、さらりと言えちゃう所がいいですよね。今までの思いが募って爆発した感じです。