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千早と理音と詩暢の違い。それは環境と才能と努力と熱意によって変わるかるたへの思い。そして、人への思いが徐々に心を良化していく。


決勝はとうとう二組に決着がつきました。少しだけスローテンポな感じを受けましたが、これで一気にヒートアップしてストーリーの緩急が上手い具合にハマって目が離せません。

机くんと筑波の負け


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そして、勝負は机くんと筑波の負けで一気にまずいことになった。形成は変わらず不利。せめてもの救いはまた肉まんくんが最初に負けたわけではないということだろうか。

机くんは疲労が一番溜まっているから仕方ないし、この勝負でC級の机くんがデータだけで勝つということは少し賭けに近かった。頭をフーっと息を吹きかける対戦相手の本気モードを知ったとして、きっと結果は同じだろう。

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あとは筑波が思った以上に粘ったけれど最終的に負けた。今回は自分の名前の札を格好良く取ったし、本当に机くんと遜色ないくらいに成長したんだなぁ、と思って才能を少しだけ感じました。

肉まんくんが前に言った、勝負に負けるのがコワイと思ったら選手じゃなくなると言った通り、勝負に負けてもいいからとにかく出たい。万が一勝てたら最高じゃないですか、という精神の筑波はこれからももっと強くなると思う。

太一の新への恐怖


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あとは、太一ですね。新のことを意識すると太一は一気に冷静じゃなくなってしまうんですよね。それは千早との関係もあるし、新にはどこか勝てないという思い込みがあるからこそで、目の前の相手は新じゃないと言い聞かせるも、その思いと記憶はどこか残っているのでしょう。

こういう点、記憶力のいい太一の弱点かもしれないです。忘れる覚えるの繰り返しのかるたとして太一は強くなってきていると思いますが、その対戦相手の傾向はその試合で覚えていて勝負に出て欲しいんですよね。

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太一の弱さはここにあると思っていて、机くんのアドバイスなどを頭に入れて、対戦相手がどのような取りをしてくるかを頭に入れつつ、札の配置と読み札の記憶。

それらを熟知して試合が終わったら忘れるの繰り返しが出来ればかなり強い選手になれると思う。なのに、新のことが気になって、全て忘れると宣言した太一はどうかと思いました。

新のこととか雑念みたいな余計な音とか忘れればいいだけで、札の配置などの記憶は覚えていた方がいいと思うんですよね。そこがまだ太一の弱点として今後残っていくかもしれません。

千早のセイム


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それに千早ですね。かなちゃんからのアドバイスがまたまた有効になって、ビジュアルとしてのかるた、言葉の意味のあるかるたとして、その句が意味するものを知って、立ち止まるか突き進むかで思いが違って聞こえる。

もしかしたら、専任読手の読み方でその後続く文字が想像出来るからだと前から言っている通り、専任読手の山城の読みはその先を知っているから、最初が同じ読みでも札を全部覚えている。

だからこそ、その札の思いを言葉にのせて読むので、その気持ちが千早と理音に伝わって、情景から取れるかるたへと進化している。そこが何だか美しい光景だなぁって。

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で、またも千早セイムだから理音に渡してしまう所は人がいいというかルールに全う従っているのかわからないけれど、ここもめぐむとの対戦同様もめて欲しかった。

チームの一人が負けているからこそ、その揉めによって味方も意識改革が出来るし、それぐらいの欲と精神を引き継いで負けじと頑張ると思う。それに、敵はこれから波にのって一気に終わらせようとするペースが狂うかもしれない。

それらを踏まえて、色々と駆け引きが出来ない千早がキャプテンとして弱いんですよね。太一と千早どちらも強くなって欲しい。本当はA級選手の肉まんくんが味方を引っ張れればいいけれど、キャプテンの器じゃないからなぁ。すぐ負けるしw。

詩暢の「一人」


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詩暢の過去が徐々に明らかになっていくこの感じが大好きです。強い人と当たれば当たるほど本気でぶつかっていこうとする。そうなると、頂点にたった今、強い人が現れないから手加減状態になってしまう。

今は違うかと思う。だけど、勝たせてあげたいという優しさがそうさせるんでしょうね。同世代の子にはもっともっと自信をつけて強くなって欲しいから、誰にも負けない強い詩暢に勝ったという自負がより一層、かるたで勝つことの喜びを味わえる。

大物喰らいのような感じで私でも詩暢ちゃんに勝てた、きっとこれからも勝ち続けて負けない強さが自分にはあるんだと感じるものですが、大人のさりげない一言というのは残酷で、詩暢の気遣いで勝たせているという分析が当たっているか間違っているかわからない。

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けれど、勝利は正々堂々とやったものじゃなく、ただ手を抜いていると感じさせるだけでも、本当かどうかは調べられない。本当に詩暢は手を抜いているのか本人に聞きたくても聞けない。

そうなると、やっぱり大人の意見は正しく詩暢に勝ってきた実績は全て無効になる。今までの努力を全て破棄してしまうような感じって何だか嫌ですよね。八百長試合ではないのに、そう見えてしまう。

もしかしたら、手加減という言葉は詩暢の弱点かも知れない。それは心の弱さにもつながって、負けてあげないとこの子は伸びないと思ってしまうからこそ、その優しさが裏目に出てしまう。

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もし、公式試合でその優しさが出てしまえば、弱い子に負けるジンクスが出来上がってしまう。それは克服してから強い相手と勝負すべきなんですよね。

けれど、今の詩暢は誰にも負けない強さを持っている。弱かろうが強かろうが本気で臨んでいく。きっとその姿勢は「一人」という世界に強制的に入れられることによって、一人のかるたを極めていった結果なんだろうと思う。

だからこそ、対戦相手に興味がないように見える。強い相手と互角に勝負して「一人」から多くの人とかるたを通して関われる千早魂を感じて欲しいかも。

理音と千早に決着か


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さてさて、ここから三連勝出来るのか不安と期待を込めながらの次週。これは来週にも決まりそうですね。個人的には机くんと筑波の対戦相手が勝っている分、理音が負けたことによって富士崎が負けたという責めが待っているだけにここは富士崎に譲ってもいいかもと周りの観衆と同じような気分になってきました。

けれど、千早、太一、肉まんくんと絶対に負けてはいけない三人が残った。誰が負けても優勝はない。ここで千早の夢である全国優勝する思いを守るために太一は負けちゃいけないし、肉まんくんもここで見せ場がないと全国大会での活躍は見られないことになる。

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そして、千早はめぐむに負けた分、詩暢とめぐむと三人でかるたを楽しもうという思いを理音によって阻まれたら、その三人の輪は解けてしまう。そこに理音を入れればいいだけなんだけど、理音は個人戦では難しそうだから、この団体戦での才能発揮が出来るのはここしかない。

だからこそ、負けたら悲しいんですよね。負けるなら三人とも負けて、勝てるなら三人とも勝った方がいいですね。誰もが同じような気分でいたいから。超逆転勝利だったら机くんや筑波を責めることもないしね。

一番重要な対戦に審判がつくということで、ここでの接戦が楽しみです。また、セイムが待ち受けているかもしれないけれど。この人なら一瞬の動きであれ見分けられると感じています。