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団体戦ならではのチームとして戦うということ。心のつながりを通して、また一歩、人として成長していく、かるた部としての結束力。


こう筑波目線で瑞沢高校かるた部を分析するのはいいですね。筑波は色々と難アリな一年生だし、平気で嘘つくし、ごまかすし、プライド高いし、みんなを見下すし、オーダー表も書き換えるし、負けまくるし、いいことなしだけど、こうやって心のなかでは冷静にかるた部を応援しているんだという気持ちが伝わって嬉しくなりました。

筑波


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上の句かるたしかやっていない筑波は誰もが自分より下だとそう思い込んでプライドを守っているので、正直に現実をみつめにくいんですよね。誰も筑波に同情してくれないし。机くんだけだと思う。

でも、それは机くんが偵察するための補充要員にしか思っていない。気持ちで負けていた机くんがただ代わりに出たほうがいいという言葉では筑波の心を安心させることは出来ないと思う。

それに予選は負けまくりで一勝も出来なかったという事実が筑波を追い込んでいるはず。なのに、今はかなちゃんの心配までして、自分の代わりの机くんにも千早にも不利な状況の中、立ち向かっている姿勢に感動している筑波も人の子だったんですね(ひどいw)。

だからこそ、嘘の弟たちへのメールが物哀しい。筑波を誰もが認めるほどの実力をつければこんな嘘なんて付かなくていいのにね。

めぐむを囲むかるた部


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めぐむのかるた部部員の一人の「付き合うから悔しくなるくらい練習しよ」という言葉が格好良すぎて泣けた。だって、かるた部としてめぐむのために遠征して応援しにきて、あと一歩でクイーンになれたかも知れない。

クイーンに負けたゆーみんも含めて二人を倒さなければいけないけれど、西の代表として明石第一女子のめぐむとして応援していたかるた部。それが周りの声や負けたことへの執着がないめぐむを見ていたら、これだけ悔しい思いをしている自分が惨めになる。

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なら、めぐむを応援するためにも、自分がめぐむと同じくらい、いや、それ以上にかるたに対しての愛着があり、その悔しさをめぐむにも与えて一緒に強くなっていこうとする姿勢が好きです。

めぐむも聞かれた時は悔しかった思いはあると思うんです。だけど、せっかく応援に来てもらったかるた部のみんなに気を使って悔しさや悲しさや涙を見せないようにした。そう思えるんです。

そうすることで、周りも安心できるし、無理にめぐむを慰めなくてもいい。そんな優しさが垣間見えるんですよね。

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その会話と思いのすれ違いがかるた部の結束力に傾いた。良い方向に向かって走りだしたというのは偶然でもあり、必然でもあったのかもしれません。

それに明石第一女子はみんな太一と同じB級なんですよね。めぐむを応援していた時にはB級にはなっていなかったのかも知れません。

だけど、めぐむのためというだけではなく、千早と同じかるた部として強くなっていこうという姿勢が自らを鍛え上げ結果を出しB級へと上り詰めたとするとそれは優しさだけではない何かを感じさせます。

かなちゃんの今日の一言


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そして、かなちゃんの今日の一言に泣けました。確か競技者同士で話し合いは禁止だったと思うけど(太一のタオル下さいで千早は無言で渡していたはず)、ちょっとしたことなら気にされないで済むと思って、かなちゃんは声をかけた。

長い言葉で話しかけたら注意されそうだけど、「風そよぐですね、千早ちゃん」という一言で終わらせた。頭の悪い方の部類に入る千早に理解は出来るかは賭けだったと思う。

でも、かなちゃんから百人一首の意味の特別講習で千早が覚えていることを期待していたかなちゃんの千早への信頼は相当なものだと感じました。

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そして、その意味が「夏の最後の一日」を表していると回想で説明してくれたかなちゃんの情緒ある思いが伝わって何だか寂しくも頑張ろうと思う気持ちにさせます。団体戦はこの一日で終わる。

明日からは個人戦が始まる。個人戦にエントリーしていないと思うかなちゃんはこれが最後の一日。千早は明日があると思っても、かなちゃんはこれが最後。今年最後の高校選手権。

必死に頑張れ、冷静になれ、そんな命令でもなく、ただ「夏の最後の一日」としてこの試合がある。ただそれだけ。そこから先は千早がどう考えるかは任せる。良い意味にとってもいいし、悪い意味にとってもいい。かなちゃんとしてはその思いを千早に伝えたかっただけ。

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それだけ、この試合にかける意気込みやかなちゃんにとっての「夏の最後の一日」として、私は頑張りますという意思表示。まだ負けていない。まだ一日は終わっていない。

千早に優しく微笑みながら声をかけるかなちゃんからかるたに向き合った時の真剣な眼差しに心打たれるものがありました。

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そして、そこにまた一つの意味があって、「風がそよぐ」音が聞こえるくらいの静寂。そこに記号ではない音として、深い意味のある歌として聴こえるその調べは初心に帰らせる。

耳に伝わり、自分と相手とをつなぐツールとして歌がある。その趣を感じながら一戦一戦を楽しんでいく。だからこそ、かなちゃんは疲れ果てることもなく、その歌に癒されていたのでしょう。

それが千早にも伝われば、というかなちゃんの思いがこの言葉に集約されていると考えると歌の深さに驚かされます。