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いつまでも続きそうな始まりの宴。それは自己満足でもいい。後悔なんてしない、させない、させたくない本当のμ'sとしての始まり。


希のおかげで理事長の気持ちが少しわかった気がする。だけど、絵里の心を踏みにじるような言葉で気付かずに終わってしまったら元も子もない。

誰か良き理解者が絵里の心を動かす。理事長がそう信じているのは希だったんですね。私も絵里と同じでただやりたいことをやって何が悪いの?みたいな姿勢の理事長の方針は悪くないんだけど、希の言葉通り、絵里のやりたいことを優先。

絵里のやりたいことは……


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つまりは生徒会長の絵里としてより、バレエを習って挫折してきた人生の中の絵里として、この学校でやりたいことを一番にやって欲しいという願いになっていたんだと思います。だけど、そうなると、生徒会長の立場はどうなるんだ?ということになります。

理事長は絵里を含めた生徒たちのために楽しい学園生活を送らせて欲しいと思っていた。そこら辺は理解出来ます。絵里も自分のしたいことを存分にしなさいという意味合いが込められているのもわかるけど、絵里の本当にやりたいことと絵里が他人のために犠牲になることは別物だと思ったりします。

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希の言う通り、絵里のやりたいことが学園で出来て、他人のために生徒会長を務めて何とか生徒たちを楽しませようとする。その優先順位が間違っているんじゃないか、というのが理事長と今回の希の意見なんだと思います。

でも、二兎追うものは一兎をも得ずで、自分のやりたいことが生徒会長として実現できないのだったら、それこそ、他に生徒会長としての役割をもって、その生徒会長の職に憧れている人に譲った方がその人もやりたいことが出来、絵里もやりたいことが出来る。

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そもそも論だけど、何故絵里は生徒会長になったのかという部分で、μ'sを応援していて、そこに加わってまた舞台というか、裏方から表舞台に立ちたいという気持ちがそれを上回ったら、今までの生徒会長としての絵里を否定することになる。

何のために頑張ってきたのか。人のために頑張ってきて、それで喜ばれたら、それで絵里の心は満足するものだったと思います。

だけど、希は絵里の本心に気づいていて、絵里が人のために何かをしたいという気持ちはあるけれど、そこに絵里がやって良かった、生徒会長をやってきた良かったと思えるようになっていないのが一番の問題なんですよね。

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やっぱり、絵里の心は過去のことを思い出し、学生生活を送る上での絵里にとっての一番は何か? 他人のために尽くす絵里か、それとも、バレエをやっていた頃の輝きを忘れられずにスクールアイドルとしての絵里なのか、それは絵里にしかわからないことだと思います。

それをわかった風に言っているのが理事長と希になるけれど、もしかしたら、その二人は長い付き合いをしているうちに絵里の本心に気付いたのかもしれないですね。

方法や打開策が見つからないだけで、そこに穂乃果というきっかけが作られたことで、絵里にとって本当にやりたいことをやれるチャンスが巡ってきたんだと絵里に説得するような感じです。

理事長はそれが下手だったけど、今回の希はいつも絵里を見ていただけに、絵里がどうしたら説得に応じるかをわかっていたからこその言葉だったと思います。

今更言えると思う?


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今回の名言頂きました。「自分が不器用なのはわかってる。でも、今更アイドルを始めようなんて、私が言えると思う?」。絵里が不器用なのは思いと行動が別になっているからで、他人の目から見れば何でも出来る超人でしかないわけです。

だけど、心というのは絵里が器用に隠していた部分で、ある種の器用貧乏だったからこそ、周りとしては絵里がやっていることに疑問を持つ人はいなかったわけなんですよね。何事も上手くいく。上手く行かせる。全てを器用にこなし、心は不器用になる。

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そのアンバランスは絵里の心の奥底まで入って行かないと全く気付かないわけで、穂乃果から見れば生徒会長で厳しくも正論で一人立ちはだるだけの勇気がある上に、仕事を全うしてダンスも上手くていいなぁレベルにしか見えないわけなんですよね。

だから、そのイメージは絵里の中では崩したくない。あくまで生徒のために自らのやりたいことを犠牲にしてまでも何とか頑張る生徒会長の任務を全うする。傍から見ればかなり素晴らしいことをやっているし、憧れの的になるかもしれない。

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もしかしたら、生徒会長のまま、この学校を卒業して生徒会長で完全燃焼したという自信が彼女の今後の支えになるかもしれない。そうしたら、廃校になったとしても、絵里のせいではないし、生徒会長として誇りを持って生徒たちの未来を考えようとした自分を誇らしげに思えるかもしれない。

これが一番安全で確かな未来が見える。だけど、やりたいことを残してしまったというのは後になって後悔として押し寄せるかもしれないというのはあると思う。この年齢でしか出来ないことを、将来の自分が責めてくるかも知れない。

それはスクールアイドルを応援し、自らもメンバーに加わって、華やかに見える最後の花を飾るかのようなひとときの楽しみ。

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だけど、成功するかどうかもわからない彼女たちを応援するだけは出来るけど、スクールアイドルになって生徒会長としての仕事が疎かになって、スクールアイドルで失敗したら、あの時、スクールアイドルじゃなかったら、周りの生徒のために最後まで動けた生徒会長の責務を全うしたという自負が残る。

どちらも失敗したら、後の祭り。それこそ、今更アイドルを始めようなんて言えるわけがない。それだけの勇気もない。それだけのプライドは捨てられない。それだけの青春がなくなってしまうことが恐い。

なら、一番の選択肢はもう彼女の中で決まっている。でも、希の言葉が絵里の心を揺さぶる。穂乃果たちの熱心な誠意が昔の自分と重なって見える。そんな絵里の中での葛藤がこの言葉となって全て表されているのが泣けるポイントでした。

僕らのLIVE 君とのLIFE


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そして、μ'sの9人が揃っての初ライブはやっぱり『僕らのLIVE 君とのLIFE』。ここが原点でその原点までの彼女たちの思いが込められた曲だと考えると、ファーストシングルで何度も聴いているのに、また違った雰囲気を感じます。

でも、LIVEパートはベストアルバムのブルーレイのPVの方が断然いいので、ステマ的な販促をしてみたり。その頃はアニメになるとは考えなかったからなぁ。アニメになればすごいクオリティになってサンライズの後世に残るような作品になるんじゃないかと、その当時は思っていました。それが実際そうなるのかどうかは神のみぞ知る世界になっているんですけどね。