中二病でも恋がしたい! - アニメ画像004

辛い。前回が甘かっただけに今回はビターな感じを通り越して苦いようなそんな感じ。良薬口に苦しというけれど、はたしてそれが良薬かどうかもわからない。


薬として中二病を治したとしても変な副作用が発生して、それが見過ごせない辛さを醸し出しているだけに、前回と違って、ずっとアンニュイな気分で見ていました。恋人になるってこんなに辛いこと? こんなに嫌なこと? でも、楽しいことだよね。

だからこそ、六花は恋を選んだわけで。だったら、恋なんてしないなんて言わないよ、絶対。なんて言いたくなくなってくるような、そんな曖昧な印象。

六花のアイデンティティはどこ?


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だからこそ、正しいか間違っているかなんてわからない。勇太も六花も手探りで、未知の関係であるがゆえにお互いの距離感がつかめない。だからこそ、アイデンティティを失った六花としては周りに対してどう接していけばいいのかわからない。

今まで接しないことで掴んできた距離感というのはもしかしたら心地よかったもので、ただ無理して距離感を縮めることが正しいのかもわからない。友達が増えた。さて、どうなる?

「群れるのは好きじゃない」六花が群れることを選んで、自分の気持ちに嘘をつきながら友達になってもらう。時間というのは限られているもので、その新しく出来た友達のために今ある時間をそこに割かなければいけない。

普通の友達、普通の生活という六花のイメージのために、今まで仲良くできて楽しんできた仲間である、モリサマーや凸守と距離を置くことが最善の道なのか。

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六花の喜んでいる顔を見ていたい。勇太の気持ちとしてそれが根底にあるからこそ、六花は中二病を本格的に治すことを決めたのに六花自身が喜べない。

それと同じように、六花も凸守の喜んでいる顔を見ていたい。だけど、凸守を選べば勇太が消える。きっと、そんな感覚なんだと思う。だけど、勇太は六花も凸守も喜んでいる顔が見ていたい。なのに、すれ違ってしまう。

お互いがお互いのことを好きな理由を知らないからだと思うんですよね。確かに勇太は中二病を恥ずかしいと考えていたけれど、それはそれで六花のためを思っている言葉なんです。

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勇太としては六花が自分と同じように恥ずかしいと思ってしまう未来が見えるからこそ、早めに治療した方がいいという理想はもう消えてしまっている。

六花が出会った時から告白まで中二病全開であっても、勇太は六花を好きでいる。むしろ、その中二病を今でも愛している六花の精神的強さに負けて惚れたのかもしれない。だとしたら、勿体無いですよね。

そして、勇太自身もそれに気付けていない。何かおかしい。ギクシャクしてしまっている、のはわかるんだけど、どうしたらいいんだろう?みたいな感じです。だからこそのすれ違い。

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勇太としては六花が幸せであることが一番。そのためには六花の幸せを考えるなら、母親とも一緒に暮らして欲しいと助言したかもしれないけど、その母親が娘が中二病セカイに今でも逃げ込んでいると知っては心配させてしまう。

なので、勇太が好きになってしまった六花は勇太が望んでいることをやりたい。だから、中二病を治療した流れなんですけど、一番大事なのは六花が幸せであること、そして、次に母親に心配かけないことなんです。

ですが、六花と勇太は母親が子を思う気持ちを全て理解していないのかもしれない。それが弁当箱として押し付けられた格好に見えるけれど、それは子を思う母親の寛大な愛情の証なんですよね。少しのことくらい気にしない包容力がそこには見えるわけで。

子が思っているほど母親の愛情は弱くないんですよね。だから、六花が多少おかしくても、六花が幸せだと思うならそれでいいと思えて心配にならないわけです。

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むしろ、母親のことを心配しすぎて、子がやりたいことも出来ずに過ごす毎日が続いていけば、それはもう取り返しのつかないことになるわけです。それは父親のことを六花に教えてなかったのと同じように。

だからこそ、弁当箱で六花に対して愛情をかけたわけですが、六花も優しい子だったから、その愛情を返さなければいけないと感じてしまったのが問題だと思うわけです。

そこに勇太や十花の意志が入ってしまったために、その恩を返すことを強制させてしまったことで六花の楽しみは奪われてしまったわけです。初回で勇太が中二病の象徴のような剣を捨てることに対して嫌悪した六花ならわかると思う。

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母親が不安がるような六花のモノとそのモノに結ばれた契約、というか思い出というのは捨てない限り消えないもので、それを自ら捨てるというのは自己否定にもなってしまうわけです。

だとしたら、六花は勇太が自分のどこを好きになっているのかわからなくなってしまう。だからこそ、ただ勇太に好きになるために自らを飾る六花の魅力が半減してしまったのが残念で仕方ない。

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あと、「中二病」って流行みたいなもので、中二病セカイが好きな人が多かったら、ゲームやファッションと同じように、みんなと同じことをして楽しみたい感覚なんですよね。だから、流行に乗り遅れた六花は最近までその流行を小さな仲間と一緒にやり続けた。

だから、別におかしくはない。いつかは飽きる。ただそれだけ。でも、好きなことを飽きてもいないのに強制的に(母親が子供のおもちゃを取り上げるように)したら、それは心の中で悔しい思いとして残ると思います。

だとしたら、勇太という恋人を得た六花といえども、失ったものは大きいと感じ、その失ったものを取り戻すために、その恋をやめてしまう流れがありそうだ、というのがこわいですよね。

別に勇太は中二病である六花を否定していないのに勝手にそう感じてしまって別れる寂しさを醸し出しているが故に、その二人の距離感が「中二病」というキーワードによって次第に離されていくような感覚があって悲しい気持ちになったりね。

モリサマーに救われる凸守


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それと、モリサマーと凸守の二人に泣けた。この部に一番熱心なモリサマーとしては、勝手に創って、勝手に背部にして、その怒りを六花にぶつけてもいいかも知れない。

むしろ、私に恋人が出来たから終わりです、みたいなリア充発言にはキレてもいいと思ったりします。だけど、そこはモリサマーの成長というか、この部をまとめあげているモリサマーとしての発言に泣けた。

キレるのではなく、冷静になって考えて欲しいという懇願。こういう時に邪悪なモリサマーの毒舌が発揮されそうな場面なのに、その毒舌を言っても意味がないという判断は正しいと思います。

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一番感情に揺らされそうなモリサマーが、一番冷静だったというお話。だから、マスターに捨てられたと思った凸守を慰める様子は、ネット上のモリサマーとしても、抱きしめてあげる偽モリサマーとしても、凸守を救ってあげたのだとすると、本当に優しい人ですよね。

利害関係でいえば、早く教典を燃やせと脅すだけでいいんですから。こうやって抱きしめて慰めても、モリサマーには全く得にもならない。だけど、彼女は気づいたんでしょう。

本当の仲間、本当の友達というのは何もかも話せて、何もかもぶつけて、いざという時に助けてくれる存在なんだと。だからこそ、まずは自分から助けの手を差し伸べた。

もしかしたら、モリサマーが今後悩んだ時に凸守が助けてくれるかもしれない。そんな信頼関係がいつの間にか築けていたことが嬉しいです。六花と凸守のマスターとサーヴァント以上に固い絆で結ばれた契約が二人の間ではありそうですね。

自然と現実が六花の心に堕ちた


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勇太が感じた六花の気持ちというのは離れてしまったかもしれないのが悲しい。「光が綺麗」だという感覚は勇太が以前に言った夕焼けから闇に変わる自然の美しさとか素晴らしさに似ている。

いつも見ている風景も普通だと思えても、実は普通じゃないんだよね、普通の人にはわからない感覚だと思うけど、やっぱり自分の中で考えている以上にこの世界はすごいんだ。だからこそ、自分の知らないことは一杯ある。

人に何を言われても自分の信じた道を突き進めって感じで新しい発見を日々見つけて楽しんでいきたい気持ちというのは二人の共通認識になっていると思っていた。

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だけど、今回は違った。六花は「現実」を見た。見過ぎた。むしろ、常識的な現実こそが真の世界であって、自分の知らないことはもうない。そう思えるほどに現実感だけで生きるようになってしまった。

告白した時の「光が…走っている」のと、今回の「あれは車。ヘッドライトの光」。どちらの言葉が魅力的かすぐに判断できるようにしてあるのが憎い。

きっと、六花の中でも形容しがたいセカイがあって、それは全部捨て去った。全てが説明のいくセカイへと彼女は戻ってきてしまった。不可視境界線を越えるか越えないか、それによって、彼女の未来は変わっていくと勇太は思っていたと思う。

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だから、勇太としては不可視境界線を越えさせないために実は邪王心眼の使い手を制御していた管理局の一員だったのだ、フハハハ。みたいな感じのノリが続くと思っていたと感じます。

まあ、十花と一緒に六花の中二病を治させようとする時点で味方ではなく敵の可能性もあったけど、それもまた嘘で、実は闇の使い手で六花の仲間だったのだ、フハハハ(ダークフレームマスターと名乗る時点で闇のモノというツッコミは置いといて)。

ということで、恋人になりましょう、というノリで六花と恋人になった勇太としては、その不可視境界線さえも否定してしまう彼女をどう扱っていけばいいんだろう?って戸惑っていると思います。

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今までは二人を包む沈黙の間というのが、なんだかこっ恥ずかしいくらいに何も言い出せない空間だっただけに、今回の間は何を喋ればいいのかわからない。何を言えば嫌われないのかわからない。

そんなネガティブさを感じさせる間が苦しかった。まるで、息を止めているような感覚で何か言えば、今まで築いてきた二人の関係がすぐに崩れ去ってしまいそうで、このまま平行線が一番いいみたいなのって嫌だよ。もっと笑顔が見ていたいよ。

そんな二人は告白した時の小指と小指でしか繋がっていない寂しさと切なさ。それだけが今の六花の砦。その勇太とのつながりが切れてしまったら終わり。恋をする前よりも悪化する未来は嫌だよー。

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そして、最後に残された不可視境界線を現代で死守する凸守だけが救い。その凸守の言葉を否定する勇太も迷いすぎて自分で自分に言い聞かせているような魂のソウルメイツ。それが凸守の人生のHPを削っているとも知らずに。

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守ってあげるというのはただ言葉だけではダメで、十花が勇太にしたように、そして、六花にも。モリサマーが凸守とも。みんな気持ちや感情が肌と肌のぬくもりで守ってあげている。

それはまるで、この世の中に独りではいないと言っているかのように。だからこそ、六花の感じている「現実」を否定できるくらいに勇太が格好良ければ良かった。ダークフレームマスターとなって格好悪いくらいに格好良ければ良かったんだ。良かったんだけど……。