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再度挑戦。ちょっとだけ見方が変わるとこうも作品から発せられるメッセージが変わるとは思いませんでした。まだまだ、『氷菓』への理解が間違っていることが多いから努力しないと。


この感想は2回目で、1回目は大失敗してしまったので下書き状態にしています。というのも、1回目では完璧な勘違いをやらかしてしまって、その勘違いから結論を出して面白くなかったという感想を書いてしまったことが大きな間違いでした。今思うと恥ずかしい。

で、多くの方からそれに対しての間違いを指摘されたので、改めて今回の話を見直してその勘違いに至った経緯や今回の話の面白さについて探求してみようかと思います。

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まずは、1回目の記事を見て不快に思われた方にお詫び致します。2chの方から来てこのブログを読むのが初めてだった方には作品を汚すばかりか、書いたことによって傷つけること(まあ、コメントでも辛辣なものがあったのでそこはお互い様かも)の恐さを改めて感じるようになりました。

これからは気をつけたいと思います。2chの方で「バカな考察」みたいに書かれていたけれど、この感想を考察と見て頂けたことは逆に感謝です。感じた事思った事を綴っただけの独り善がりの戯言なので、感想としても考察としても見られずブログ自体スルーされることがブロガーとしては苦痛なので、そういう意味ではコメントという反応をもらえたことはありがたいです。

まあ、この感想を2chに貼った人はネタとして嘲笑いたかったのかもしれませんが、書いている本人は感想だと思っているので、作品に対する捉え方が間違っていようと合っていようと、その時に感じたことを書いているだけに過ぎず、こういう勘違いはこれからも多々あるかも知れません。

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そういう意味では私はミスリードで記事を書いて勝手に勘違いして結論を導き出して間違っていたという経験はある意味、奉太郎を羨む里志のようで彼の気持ちがより一層理解できました。

でも、彼は「データベース」という知識の宝庫なので、それが私にはないので、その里志を羨む感じになってより一層の劣等感を感じたり。前回の摩耶花にとっての『ボディートーク』を描いている人が近くにいるということでちょっとした挫折感もより理解できました。

まあ、前回の記事のことはこれぐらいにして、今回の勘違いに話を移しましょう。今回の私の勘違いはキーワードにありました。でも、キーワードに間違いはないので、問題は映像からそのキーワードに対する感じ方が大きかったように思いますので、ちょっとまとめてみたいと思います。

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・奉太郎が自発的行動にでる
 (×)古典部の人たちが傷つくような結末があるかも知れないので一人で。
 (○)えるがついてきた(えるが傷つくような結末なら奉太郎はやめるだろう)。

・雷に3度打たれた
 (×)小木は自分だけが雷に打たれるという不幸はおかしい。他も不幸になれ。
 (○)登山家として生徒たちにも山の危険を理解して欲しい。

・ボランティア「山でのマナー違反は命にかかわる」
 (×)マナー違反をした人が遭難して欲しい。懲りてマナー違反もなくなる。
 (○)これは記事の内容関係なく、小木が登山家であるということの証明。

・救難ヘリで笑顔
 (×)遭難者が出ていることを喜ぶように見えた。
 (○)前の日は天候が悪くてヘリが飛べなかったけど
    その日はヘリが飛べて遭難者が助かる可能性が出てきた。
    しかもその遭難者は山岳会のメンバー。小木は山岳会の会長。

・奉太郎「この予想あまり当たって欲しくないんだが」
 (×)奉太郎は小木がマナー違反をした人間が死んで欲しいと願う人間だと。
 (○)その日の翌日遭難者が遺体で見つかるということを奉太郎は嫌がった。

・奉太郎「里志から雷の話を聞いた時、嫌な連想が浮かんだんだ」
 (×)連想から小木はヒドイ人間では?
 (○)嫌な連想が当たったから気をつける。

・奉太郎「実際はああいうことがあったのに、「小木はヘリが好きだったなぁ」
 なんて気楽には言えない。それは無神経ってことだ。それはさすがに気をつけるさ」
 (×)無神経な人間だからこそ、人が死んでも構わない。
 (○)英語教師として無神経な発言だけど、登山家をごまかすため。

・奉太郎「無神経っていうか、あれだ、人の気も知らないでってやつだ」
 (×)亡くなった人間やその家族や周辺の人の気も知らないで。
 (○)小木の不安や心配を無視した、無神経な回想として周りの心に残ってしまう。

・える「折木さん、それってとっても……上手く言えません」
 (×)えるは悲しい事件や悲しいことが起きたりすることになると言葉にしない。
 (○)本当に上手く言えない。言葉にすると何だか他人を評価するみたいで。

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はい、以上です。みなさんは(×)の方が多かったか、(○)の方が多かったかどちらでしょう? 私は(×)が多かったためにバッドエンドとか言ってしまいましたけど、推理が難しい簡単というよりも感じ方次第なんですよね。

『氷菓』に対して温かいイメージで特別な愛情を注いでいる人ほどすぐに(○)に行き着くと思うんですが、奉太郎の回想シーンでの小木先生の笑顔がどことなく不気味に見えてしまった人はもしかしたら(×)の方に目が言ってしまったかも知れません。

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まあ、感想ブログを巡ると普通に(○)の方で理解している人が多いんだから、私自身が勘違いしたというのも恥ずかしいことになってしまうんですよね。ミスリードを誘っているつもりはないと周りからも言われそうで。

でも、(×)は(×)で一つのエピソードとして成り立っているような気もするので、これはこれでアリだと思うけれど、そのミスリードで作品に対して文句を言ったらそりゃ失礼なことでした。もっと人の心をプラスにするような記事にするように心掛けないといけないですね。

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あと、BGMが暗かったのも(×)になった一因かも。これはもしかしたらもしかするぞとか結構シリアスな感じで捉えていたので、人間の暗黒面が見られるんじゃないだろうかという変な期待があったのは問題ですね。

てか、ラストの部分でもっと深く考えるべきでした。この「ヘリ」と「無神経」と「えるの反応」だけでも大きく作風が変わってしまうので、ちょっとしたセリフを逃すだけで一気にイメージが変わってしまうとはアニメとは深いものですね。すっかり図書館でのえると奉太郎のほんわかぶりに慣れてしまったから、えると奉太郎の最後の一挙手一投足まで考えて、書くべきでした。

私の勝手な思い込みでせっかくの良作品を見逃す所でした。そういう意味では2chで晒されてコメントで指摘されたことで、作品に対する愛とこの回への面白さを改めて感じることが出来たことに感謝致します。出来るなら、もうちょっと柔らかい言葉で助言頂けると助かります。今回は色々申し訳ありませんでした。

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米澤 穂信

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