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普通の生活を送りたくて、普通の生活を送らないように決めた。それにしても、普通とはなんだろう? 絶対的多数の人間が送ってきた人生だろうか。なら、その道も歩みつつ、別の道も歩んでみよう。


ユニノットだけで一回終わってしまったよ。昔、ルアー釣りはやっていましたが、今の事情はわかりません。今は結構部品の充実とか複雑な構造になっている分、それだけヒットの回数や確実な捕獲が出来るようですね。

私がやっていた頃はほとんどセットで貸してもらっていて、それほど難しくなかった記憶があります。まあ、その分全く釣れなかったけれどw。

ツアー釣りをはじめる前準備の難しさからの〜


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だから、昔のように初心者に向けたルアー釣りセットを貸してあげればいいのだと思う。夏樹はある意味プロ並に上手いと褒め称えられているのだから、そのセットを組み立てて貸してあげてから、まぐれでもいいから一匹釣り上げた時の感動を味わってから、本格的に前準備から取り組めばいいのですよね。

それが釣り初心者に対しての普通の行動ではあるけれど、「釣りを楽しい」と本心から感じるようになるのは前準備を人様からやってもらうよりも、自分で努力して釣りを学んで、その釣果が出た時が一番楽しいんですよね。

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何の努力もなしにただ魚を釣るだけのお仕事になってしまうと、いつの日か最初に釣れた感動は薄れてきて飽きてしまう可能性が高いから(って、私自身もそうだったし)、夏樹はユキに本当に釣りを好きになって欲しいと願っているのだと思います。

それは優しさでもあり、こだわりでもあり、釣りの醍醐味を知って、釣友を彼自身が作りたいと心では願っているのでしょう。でも、釣りって地味だから、高校生で「釣り王子」という二つ名はどう考えてもバカにされる。釣りの難しさを本気で知っているなら、尊敬されるだろうけど、9割以上のイメージは高校生がやるのは何か変だ、という回答だろう。

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もしかしたら、ゲートボールとかと同じイメージかも知れない。まあ、ゲートボールもあれなにげに難しいからね。少しだけかじった程度でも、公園でやっているおじいちゃんを見て尊敬しますもの。

要は夏樹にとっては学校でのクールなイメージを壊したくないけれども、釣りをバカにされるのも癪であったりするので、出来るだけ、学校で持ち出さないで欲しいという彼の思いはいつまで守られるのだろうか。ハルなら、一日で校内に広めさせることが出来そうだよw。

ユキの見えない意志


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で、夏樹の優しさとして、釣友としてユキの熱意をはかってみたのでしょう。生半可な気持ちで釣りをして欲しくない。釣りは趣味なのだから、個人で楽しむ程度には気楽にやっていいと思いますけどね。

例えば、今回のユニノットできちんと結べていなかったことで、釣果を得るためにも今度はきちんと結ぼうという気になって、失敗から学んでいく方針でも問題ないと思います。

だけど、夏樹の完璧主義のせいで、なんだかその気力も努力を起こす気も失せてしまう。彼自身、本当に釣りをしたいわけではなく脅されてやっているだけなので、その釣りへの熱意に対して指摘されると、どうしても反発を起こしてしまう。

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その反発をユキは内に貯めこんでいく性格なので、その思いは相手に伝わらないまま、ただ自分で自分を傷つけていくだけの毎日になってしまのですよね。で、そんな攻撃的な人がいたりすると、人間不信までいかないまでも、人と接するのが怖くなってしまうので、部屋に閉じこもってしまう。

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だけど、一人になると、どうしても、その怒られたシーンが頭の中を巡ってしまう。そんな悪循環。ハルなら夏樹と違ってユキの意志を全肯定してくれると思うので、そのハルとの距離を縮めた時にユキは更に立ち上がっていけるのではないでしょうか。

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特に、ハルはお気楽人間でありながらも、人の気持ちを知ることが出来た時にそれを大事にして忘れないでいてくれる。天然で何も考えていなそうでも、周りの心を大事に出来る子。それがわかっているから、おばあちゃんはハルの居候を許したと思うんです。

いや、初対面でいきなり居候宣言しているのだから、それはないかw。だから、おばあちゃんはユキの気持ちを理解していて、一人で悩むときは一人で悩ませておいて、それでなんとかなったら、また、いつも通りの生活に戻ればいい。

だけど、一人ではどうにも出来ない時に、助けてあげる人がいるというのはかなり大きくて、その相談をユキはいつもおばあちゃんとしていたのでしょうね。その信頼関係が再確認出来るハルとおばあちゃんの会話でした。

ユキの努力と結果


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で、話を釣りに戻すと、ユキ自身は努力を怠る人間ではなかった。あがり症故に損をする性格だけど、それはいつも善意によるものだし、その善意はいつも無駄に終わってしまう。そういった悪循環はどうしても避けたいために新しい学校生活では変化を期待していた。

そのためにも、まずはきっかけが欲しかった。それはハルが同じ格好に転校してきたことによって、人生の道筋が180度転換した。それは良い意味でも悪い意味でも、何かをしなければいけないという考えによって、彼は何がいけないのか自分で答えを出そうとしてきている。それは人付き合いでもあり、釣りという趣味が出来ることでもあり、とにかく望んでいた青春時代に近づいてきている。

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それに、不安による変顔になってしまうという顔の硬直に対して、夏樹は全く気にしなくなっていた点が大きかったですね。ユキにとってはその顔の硬直が人生における一番の問題点だと思っていたけれど、夏樹によってそれは否定された。

そんな顔したとしても、ユキへのイメージが変わるわけでもないし、ただ、そういった性格というか人より感情が顔に表れやすいだけで、そこに何かをツッコミを入れるわけでもない。最初だけはツッコミを入れたけれど、そのことに対して何度も指摘すれば、彼自身直せないことはわかっているから、ただ傷つけるだけだ。

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そういう意味では友達としての第一歩を夏樹の方から踏み出しているのですよね。だから、そんな顔のことよりも、ユキの中途半端な姿勢が許せなくて、ただ怒鳴ってしまった。

これは夏樹自身のこだわりとユキに対する優しさを天秤にかけた時に、どうしても釣りへの愛からキレてしまっただけの話なので、そこまでムキになることはないだろう、ってユキも反発すればいいだけの話なんですよね。

今回はそこに気づけたのが大きかった。また、顔のことについて気にしていたら、夏樹からぶつけられた気持ちはいつまで経ってもスルーですからね。

ユキを否定しているわけではない夏樹の優しさ


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だから、そのことを理解して、夏樹はユキに対して全面否定しているわけではなく、その説明の悪さに気づかない夏樹がいけないわけで、全面的にユキが悪いというわけではないことに気づけた。

だからといって、その説明が悪いと夏樹に言い返すようなことがあれば、またこじれてしまうのですけどね。そこはユキのユキらしい一面。夏樹に教えられたことを精一杯自分の頭で考えながら、試してみる。

何度も何度も試みては失敗するけれど、それでも、諦めることなくもがき苦しみながらユニノットの結びに挑戦する。傍から見れば、釣りの一部品だけのためにそこまで頑張る必要はないように見えますが、彼自身、顔のことで苦しんでいたことに比べれば、例え些細な事であっても努力することは出来る。

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それだけの忍耐力があって、その苦しんだ末の結果が出た時の彼の嬉しい顔といったらなかったですよ。写真にまでとって見せるぐらいに彼はその努力を評価して欲しかった。プロ級の夏樹にとってはそんなの朝飯前で終わって欲しいぐらいだけど、前にあれだけ罵倒してユキのことをよく知らないくせに性格までダメだと決め付けた彼にとってはバツが悪い。

それにそれだけのことでも喜んでいるユキを見て内心嬉しかったのだと思う。いやー、ツンデレですねー。ここで「よくやった」みたいに褒めてあげられない所に彼のプライドの高さが再確認できて、なかなか釣友への道は遠いかもしれないですね。

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