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初っ端から鬱モードです。決して麻雀を打つモードではありません。


っていっても、そういった悩みや不安を乗り越えていく彼女たちを見れることが私にとっての休日となる日曜日深夜の幸せ。作られたドラマはいつだってハッピーエンド。

ハッピーエンドに対するバッドエンド


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バッドエンドにしようものなら、読者や視聴者からそれなりのバッシングがあるし、ハッピーエンドにしてこそ、ドラマや物語として初めて成り立つ。だけど、『咲-Saki-』の本元の方はハッピーエンドとは裏側のバッドエンドを見せるところが最高にうまいです。

まあ、勝負事ですから、勝って喜びに浸れる人もいれば、負けて泣いてしまう人もいる。それはハッピーエンドとバッドエンドのバランス。どちらかというと、主人公がハッピーエンドなら、それでいいという作品も多く見られますが、この『咲-Saki-』の作者は主人公エンドではなく、敗者に注目するのですよね。

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麻雀は4人で打って、1人の勝者を出すので、1つのハッピーエンドに3つのバッドエンドが見られます。だけど、そのバッドエンドは本当の意味でのジ・エンドではなく、1つの過程としての失敗や教訓の1つとして、それを糧に少女たちの成長する所が最大の見所だと思っています。

バッドエンドでありながらも、その涙が悲しい涙で終わらない姿勢を貫いていくのだから、誰もが好きだし、誰もがハッピーになって欲しい。主人公だけでなく、みんなが幸せになれればそれでいいじゃん。

赤土先生の置いてきた過去


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と、前置きが長くなってしまいましたが、この第2話を見る限り阿知賀編では誰かがバッドエンドとして終わらせる可能性も秘めている印象を受けました。これはそれぞれの印象なので、各人が違った見方をすると思うので、私見になってしまいますが、赤土先生がこれほどまでに重要なキャラになってくるとは思わなかったです。

初回で赤土先生を見送ってその後は描かれないと思っていたわけです。どちらかというと、穏乃メインのスピンオフ的な感じの明るい麻雀部の未来を描いていくのかと思いました。そこに笑顔の陰りが見られるなんて、なんて心を打つストーリーを提供してくれるんでしょうね。もう、毎回泣かせる気ですか。

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いやー、赤土先生が実業団で麻雀を打ちながら仕事をしていく。それは趣味と仕事の両立が出来ていて、子供たちにとってはその船出までしか見れない分、視聴者にはその後の赤土先生を見せてくるわけです。

赤土先生にとっては、その子供たちは船が出発した後の行く末は知らない分、双方にとって少しの幸せではあるんですけどね。赤土先生にとってはトラウマになるほど麻雀が全てでその麻雀が好きでたまらなかったのだと思います。どれだけ愛していたのかはわからないけれど、相当のものだと思います。

一度敗北を味わって麻雀から離れようとした彼女にとっては、麻雀を自分からなくしてしまうことは彼女自身を否定することにつながってしまうくらいに赤土先生という人物を構成していたのは麻雀がほぼ全てだったのだと思います。

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だから、子供たちに教え麻雀に触れることで、少しでも自分の価値を取り戻したかった。別に麻雀じゃなくても、他の趣味や好きなことを見つければいいと思いますが、そこまで器用ではない赤土先生の姿がかなり痛々しくも、誰も助けてあげられない彼女の孤独感が見られたのがロッカーのシーン。

仕事仲間からも遠ざけられて、普通に皮肉っぽさを秘めた刺のある言葉を赤土先生にぶつけた時の様子を見て、見ているこっちがかなり辛くなりました。

麻雀しかないと思っている彼女から麻雀を取り上げることは、彼女にとっての転機になるかも知れませんが、麻雀のために仕事も決めた彼女にとって自我の崩壊が見られそうで、それがサブタイの「始動」にならなければいいな、と心から思っています。

灼の赤土先生に対する厳しい目線


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で、宥のふにゃふにゃとした感じのゆるくも穏やかな性格で少しだけのほほんムードになりましたが、5人目候補の灼の話にまた胸が締め付けられる思いを味わいました。勝っている赤土先生が好きだという彼女は負けて落ち込んでいる姿を見ていたくないという意味では、勝つという執念に燃えているので、本格的に麻雀部をインターハイに連れていくには適任かも知れませんが、その思考があまり好きではなかったりします。

確かに勝っている人を見習って、その勝ち方の方法や思考を学んでいるうちに、同じように勝ち続けることが出来るかも知れません。だけど、多少敗北したからといってその人を簡単に切り捨ててしまうのが悲しすぎてなんだか苦しいです。

その人が好きだという思いはただ勝利のためだけにあって、その人自身ではないという感覚が灼の人間らしさという点で少し失っている面が見えたというか、人情的にも性格的にもどうかと思います。そういう時こそ励まして少しでもできることがあれば助けてあげて一緒に支えあって、また勝利を目指す方がよっぽど楽しいし嬉しいと思いませんか?って、灼に問いかけたい。

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そういう意味では赤土先生が麻雀を打つことしか自分という存在を肯定できないのは、周りに灼のような感覚を持っている人が多かったという原因があったのかもしれないです。詳細な環境はわからないけれど、灼のような人が周りにいたら、ただの敗北で一気に人間関係が冷め切ってしまうというのは本当にコワイ。

ただ、自分が好きで強いと思っていた麻雀で負けたというトラウマよりも、そういった感覚で彼女を見ていた人が多かったために縁を切られてしまったというトラウマを考えると、やっぱり報われないですよね。

麻雀は「みんなで」「たのしく」やりましょう


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それに赤土先生がそこで学んだこと。麻雀で強くなろうってことじゃなくて、麻雀を「たのしく」やろうってことなんですよね。そこに彼女が気づけたのは大きい。どんなに頑張っても、どんなに強くなっても上には上がいる。

例え頂点に上り詰めても、歴代の記録とか、過去の自分自身の記録とか、全てがハードルとなって、いつまでも強くあり続けないといけない。そのための努力は惜しまないとしても、はたして、それは麻雀を愛した人間の正しい姿なんだろうか? 人生で麻雀を強くなるために苦労も時間も楽しみも何もかも犠牲にしてたどり着いた人生の末路では本当にそんな人生で良かったのだろうか?って思った時に後悔だけが残る。

時間は巻き戻せないのだから、そんな人生を否定したら、自分自身を否定することになる。頑張って苦労して夢の麻雀の頂点にたったとしてもその結果が後悔だとするなら、早めの挫折はある意味多くの時間が残された彼女にとってはちょっとした転機として、これからのことを考えることが出来たのが大きいと思っています。

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その答えが、こども麻雀クラブを作って、麻雀を「たのしく」やること。


それは自分自身も強くならなければいけないという束縛から逃れ、好きな麻雀で楽しむことが出来るし、他の子たちにもただ一人だけ抜けだして強くなりたいだけの頭でっかちな人間になってしまわないための教育も兼ねているのだと思います。特に、「みんなで」一緒に「たのしく」出来る麻雀という遊び道具の使い方を教えるという彼女なりの慈善事業として存在意義も生み出せることも大きいです。

そんな一枚のこども麻雀クラブの告知。灼には悲しい出来事かも知れないけれど、赤土先生のファンとして彼女の幸せを本当に考えるなら、喜んであげて欲しかったですね。

灼と赤土先生の二人だけの思い出


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でも、灼にも良い面があって、赤土先生からもらったネクタイを大切に箱にしまって、いつまでも大事にしていることが見れたという側面。灼としてはやっぱり昔の強い赤土先生が好きだけれど、今の弱くなった赤土先生に対しても少しは好きでいた。

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失望してファンをやめて、もらったネクタイもゴミに出してしまってもおかしくない彼女としては、それでもそのネクタイに勇気をもらっているし、赤土先生との思い出としていつまでもそれを覚えている。

そこに灼の救いがあるし、赤土先生もこども麻雀クラブだけでなく、教育という点では一人の立派な大人として、影響を与えているんだと考えると、その繋がりで心がほっとした感じになりますね。

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そして、本当に動き出した阿知賀女子。赤土先生と灼の距離が一番気になりますが、赤土先生に対する憧れと現実に挟まれた灼。その中で赤土先生に対してどういうイメージへと変化していくのか。

それと、赤土先生が残してきた過去という封印されたインターハイの舞台。その舞台へと導いていくことで「たのしむ」以上の何かをもしかしたら、見つけられるかもしれないという希望を残しての終わり方はなんだか気分を高揚させますね。

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赤土先生が残したもの、それはきっと自分がたのしめなかったインターハイをたのしんでいる後輩たちを見ることかも知れませんが、それと麻雀との正しい付き合い方かも知れなかったりで、何気に今回は赤土先生の心奪われました。ビジュアル的には灼が一番可愛いのですけどねw。

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