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生きることは劇的で、まるで舞台の上に立っている主人公が自分のようだ。さながら劇のようでありながら、劇的なんだ、こんなちっぽけな自分でも……。


はい、今さらながらに感想書きます。この作品は本当感想書きづらいんですよね。コメディなのにコメディっぽくない。笑いを取りにきていながら、笑って終われない。それは西尾維新に仕組まれた罠のようで、読者であり、視聴者である我々を西尾維新の思考で取り囲んで、自らの思考を放棄することを許さないんだ。

だから、哲学的な何かをここから求めるのではなく、一種のエンターテイメントのように捉えないと、西尾維新ワールドに巻き込まれてしまう。『めだかボックス』の意味はめだかちゃんが置いた目安箱という意味合いだと思うけれど、どうしても有名な『めだかの学校』の歌詞を連想してしまう。

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その中での1番の歌詞のラストは「みんなでお遊戯しているよ」というフレーズ。さながら学校という『箱庭』の中で閉じ込められて窮屈そうにしているのではなく、楽しそうに、まるで遊んでいるかのように勉学に励み、昼休みに他愛のない話をし、放課後のチャイムまでの時間が苦にならない、そんな学園生活を訴えている。

2番のフレーズでは「だれが生徒か先生か」も上下関係のない平等的な学園生活。それは先生だから偉いとか、年齢が一つ上だから先輩として敬うとか、そんなものはない。良い人も悪い人も年齢も男女も関係なく誰もかもみんな一緒。

3番のフレーズのラストでは「みんなで揃ってつーいつい」も勉学でも体育でも、どんな能力であれ足並み揃えて、誰も留年したり、退学したり、不良が生まれたりせずに誰もが一緒の道を歩む。一緒に川を流れるだけの毎日。

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その3つの意味をすべて否定し、肯定するのが黒髪めだかという存在。
矛盾しているように思えるけれど、矛盾していない。

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1番のお遊戯は不良との喧嘩上等なお遊戯。相手が喧嘩腰であっても、めだかが喧嘩と認めなければ、喧嘩にならない。

不良からの攻撃を躱して躱して、最後に意志を交わす。通じてしまう。不思議と通じてしまうのがめだかの真骨頂であり、圧倒的支持率の高さなんだろう。だから、喧嘩は起こらず、めだかのお遊戯に付き合うだけの不良という構図。

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2番は投書の内容がどんなものであっても、誰からのものであっても、平等に扱う。だけど、黒神めだかの地位は揺るがない。きちんと上下関係は作っておく。めだかは人の上に立つのに慣れているんです。でないと、誰もが反乱を起こす治政の乱れた学園になってしまう。

だから、めだかがいる生徒会は特別な存在として扱われるべき、という信念。人吉に対しても特別な思いを持って生徒会に入らせようとするのも、ある意味個人的な感情からか、それとも、治政に不可欠な知性という人吉の感覚を信頼してのものか? そんな平等でありながらも平等でない生徒会システム。

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最後にみんな揃って……。みんな揃う? みんなを揃わせるのが生徒会長の役目であり、任務であり、責務であると考えているめだかに取っては、学園生活をより良いものにしようと純粋に考えているのかも知れない。

けれど、何か裏がありそうで、コワイ。独善的という言葉が一番似合っている彼女にとっては、独りだけ善で周りが悪だと考えているわけでもない。むしろ、独善的よりも独占的と言った方がいいかも知れない。

生徒会を独占。学園も独占。人吉も独占。みんなを揃わせる存在が、一番みんなから揃っていない。そして、それが悪でも善でもなく、本人は悪びれもなく、おかしいのに、おかしいとは全く思わない。むしろ、これが正しいかのようなそんな錯覚。

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正しさの実証については、正義か正義でないかという意味では、めだかの考える正義と周りが考える正義の認識に差異が生まれた時がコワイ。今は目安箱の中に入っているものが正義で、めだかの考える正義とは全く違うものになっている。

いや、本人は正義か正義でないかなんて考えてもいないのかも知れない。誰もが良心から目安箱に正義から悪への鉄槌を望んでいると思っている。今は上手く成り立っているけれど、そのうちめだかの考える理想と現実の乖離が起きた時に誰が正してやるのだろう?

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そんな不安を感じさせる初回でした。そのための人吉なんだと思う。名前も人吉善吉で、善を望むために生まれてきたのだから。その相手が、黒神めだか。神であったとしても……善を誰に対しても与えることが出来るのだろうと信じている……。

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って、自分で忠告しておきながら西尾維新ワールドに浸かってしまったよ。本気で気軽に見れるアニメです。西尾維新がデスノートのアンソロジー的な小説を書いた時から、彼にも週刊少年ジャンプに対しての憧れはあったのかも知れない。

ジャンプのキーワードである「友情」「努力」「勝利」が詰まっている作品に仕上がるように出来ている。だから、今も連載できている。だけど、それもいつしか否定し、また、肯定するんだろうけどね。ただ、否定するのもつまらない人間に見えてしまうし、肯定するのも周りに流されているようで嫌だ。

偏屈な人間なんですよね。西尾維新も、私も。同じ年齢だし。違うのは私は西尾維新の真似事をして失敗ばかりしていることとか、もう一杯ありすぎて、よくわからないよ。でも、そんな西尾維新に憧れをもっているのは確かで、彼の発信するメッセージはどんなものであっても受け取りたい。受信して自己発信したい。そんな衝動にかられる毎日。

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だから、今回のは「勝利」の余韻に浸る時期。友情は少し、努力も少し。きっと、毎回かする程度だけど、この3つのテーマは入れとかないといけないだろうしね。ジャンプという大人の事情で縛られているけれど、その中でどんなNISIOIZMを出せるのかが楽しみでたまらないです。

めだかボックス 14 (ジャンプコミックス)めだかボックス 14 (ジャンプコミックス)
暁月 あきら 西尾 維新

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