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うううっぅぅ。 (ノД`)シクシク
匡平と阿幾の笑いが二人の哀しさの同調に見えてしまって、最後まで救いのない物語を貫いたと思う。


最終回ならば、各キャラクターにほんの少しの希望をそれぞれ残すと思っていただけに、匡平の意識が戻ったことと、そして、匡平と日々乃さんとの恋が報われたこと以外はバッドエンドじゃないかな。

色々詰め込んだけれど、その中で大切なものを見つけられれば……


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それと、ハッピーな気持ちを持続できる詩緒自身は匡平が傷んで心が傷ついたけれど、それは経験として、これからも乗り越えていく勇気を見せてくれた。匡平に対しても、いつまで経っても理想的なお兄ちゃんとして、接していくんだろう。(まあ、日々乃さんエンドを詩緒が知ったら落ち込みそうだw)

で、最終回なのに、色々残っているよ、って意見も多そうですが、大筋のテーマとメッセージを発信できたという意味では最初から最後まで最高の作品を提供してくれたと思っています。

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匡平のトラウマ、阿幾の殺人責任、匂司朗の阿幾捕獲計画、桐生と詩緒の関係、まひるの強さに対する錯覚、無人案山子の背景、もう、色々気になることはあります。匂司朗と桐生は平行線を辿るのだと思うので、別に気にしないで良い要素だと思います。

それに加え、まひるの今後や意志は全く描かないことで、彼女の将来に対する絶望を感じることが出来る。むしろ、絶望的な彼女が主役になって、力というものについて考えて、これから先のある未来を見付け出すとなると、今度は尺が足らないし、マガツヒが壊されて憂いを秘めた彼女を見ればある程度は予想できる。

まひるの『不完全燃焼』


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むしろ、OPの『不完全燃焼』の一番のAメロの「誰もいない最終バス(二人程いたけど) 一番後ろの席を選んでも現実感がなくって 窓に残される間の抜けた顔に嫌悪するばかり」という部分。これまひるのことやったんかー。

まひるのいた現実はセキとしてマガツヒを操る村の中での誇らしき自分。だけど、東京という都会に来て、マガツヒも失って、将来歩む道を全て閉ざされたように見える彼女は村に帰っても、やっぱり現実感はないんだろう。

そんな自分が嫌になるというのもわかる。せめて、誰か彼女を支えてあげる人がいないと、彼女は村に帰っても心が折れたままになってしまいそうで、少し不安になる。でも、彼女はマガツヒが暴走してセキに逆らおうとしたときに、精神力だけで抑えつけることが出来た。それだけ、心は強靭なんだと思う。むしろ、何かも失ってから、また一から始めていけそうな感じもしてくる。

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村×案山子×匡平。そのどれに対しても、間違った認識をしていたからこそ、真実を知って、これからどういった方向性で自分の人生を見つめ直すのか楽しみだったりする。だから、案山子を直すお姉さんも匂司朗も一人で帰らせたんだろう。一人になって追い込まれて追い詰めて絶望の中、留まってしまう。

だけど、彼女の場合、きっと、そんなことはない。一人になって、セキじゃない自分でも誇りを持って生きていくために試行錯誤していく。もしも、落ち込んだままだったら、匂司朗も桐生も励ますと思う。むしろ、同じ仲間として、理想の匡平像に縛られることなく、一人の人間だけでなく他の人にも頼る生き方も悪くないと思い始めるかも知れない。

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それに、彼女の喧嘩腰の姿勢が生んだ暴走によって、人が亡くならなくて済んだのは大きい。多くの人間を殺す道具へと化してしまう案山子の制御は人の心に依存するからこそ、その人間の心は平穏を保たないといけない。

だけど、それは強さと誇りに過信して、それで全て通ってきたまひるの今回の挫折。憧れの匡平様を自分の強さの証である案山子で殺してしまう可能性があった。

それで、匡平が亡くなってしまえば、新しいトラウマとなって、彼女は再起不能になるかも知れない。それこそ、阿幾のように狂人になってしまう危険性もあった。だけど、匡平は亡くならなかった。そのことだけを聞いて、彼女を村に帰らせたのだろう。

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東京でいつまでも、包帯を巻いて痛々しい姿に変えてしまった匡平様を見ないで済むためにも、一人で村に帰らせた。それは匡平自身がまひるを責めるでもなく、案山子の暴走による、こういった危険性を彼女に気づかせるだけで、村に帰っても、強い匡平様が訴える「強さ」について再度考えさせるきっかけになったのかも知れない。

そんな彼女と同じトラウマを抱える阿幾と匡平の話がやっぱりメインでしたね。匡平が阿幾を憎む理由と、阿幾が匡平を同罪だと思っている感覚。それは今まで説明されてきたので、ここではカットするとして、お互いが譲り合える地点を探り合っている会話が、なんとも言えない空気を放っていました。

阿幾と匡平の対決、再び


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匡平は阿幾に対して、敵意を持って憎んではいるけれど、それは阿幾が大量殺人に手を染めてしまって今のような人間になってしまったことが許せないんですよね。しかも、悪くない村の人間まで血で染めてしまった。

それは戻らない事実。人を殺した。人の命を奪った。それは、自分の命を対価にしても許されない現実。だからこそ、走りだしてしまってからは止まれない。罪は消えないからこそ、罪を犯すことには慣れてしまった。

だけど、阿幾は村の人間以外は今の所、殺していないんですよね。だからこそ、阿幾にも何らかの思惑があり、正義心と猜疑心の間で揺れている彼に留まらせることを懇願する。それは今までの匡平では考えられなかったことで、阿幾が人の血で染まった手でまた何か罪を犯そうとする姿勢を見せるならば、我を忘れて暴力で訴えてしまう所が、彼の抑え切れない衝動で、トラウマで、力には力で対抗するしかないという感覚だったんだと思います。だけど、それは日々乃さんと会うことで変化した。

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そして、譲歩して走るのをやめて、何か違う道を探して、彼にとっても、村にとっても、周りにとってもベストな道を阿幾にお願いした。だけど、阿幾はその気持ちを受け取るだけで、志は変えない。むしろ、自分自身が関わった匡平が阿幾の意思を尊重する姿勢を見せてくれたことで、匡平に希望を託すことが出来た。

ようやく、独りではなく、笑い合える友達としての仲を思い出し、匡平と同調して本当の村や案山子のあるべき姿を変えてくれるという期待も込めて、同志になれたことが嬉しかったのだと思う。

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でも、その笑みは一瞬のもので、お互いが自分の人生をかけてまで、村と戦っていくという決意を固めたシーンの前触れだったんだと思う。昔を思い出して笑うのは今はおしまいにして、お互いがお互いで命をかけて、村に対抗して決着をつけるまで、その思い出を胸に戦い続ける証だったんだと思う。

阿幾は阿幾のやり方で。匡平は匡平のやり方で、ケリをつける。それはお互いが離れることの出来ない村との抗争の始まり。

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村を変えるやり方を間違えて、案山子とセキのあり方を悪化させた阿幾と、そんな村からいつまでも逃げたい匡平が、村に向かって対抗する物語の始まりなんだと思う。村の「部外者」でいたくない。村から逃げたいのに「部外者」でいたくないというのも変だと思ったけれど、日々乃さんを見ていれば理解できた。

誰もが救われる道を探すために努力する。そして、それは時に協力となり、強力な支えとなる。それによって、自分らしさや自分の生きがいを見つけていくんだろうと思う。それはきっと誰もが人と関わっていたいという人間らしさの表れかも知れない。

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そんな感じで、「部外者」の日々乃さんが匡平を支えながら、人との絆を考えさせてくれる話でした。そして、そんな中で純真さを保っていた詩緒。匡平が阿幾の希望になったように、詩緒は匡平の希望なのかも知れません。詩緒と日々乃さんは匡平を信じて頼って支えているからこそ、匡平は一歩を踏み出すことが出来た。

その決着はどうなったかわからない。気になるけれど、自分の胸にしまっておこう。彼の勇気と彼女たちの支えに励まされながら……。

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やまむら はじめ

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