アニメ画像011

親というのは何だろう? 子というのは何だろう? 親のあるべき姿、子のあるべき姿。きっと、それは正しいも間違っているもなくて、自分が親になって、こういう親になりたい。こんな自分になりたい。そんな気持ちが自分に対する自信となって、生活が麗しいものに変化するんだろうな。


そこに親としての自覚と責任が加わる。それだけ自分が人から求められている。そのことが生きがいとなって、毎日が楽しいと感じられるんだろう。それはわかる人にはわかって、わからない人にはわからない。だけど、少しだけ自分に対して、自ら期待してもいいんじゃない? その期待に応える自分が、そこにはいるはずだから……。

あぁ、終わっちゃいましたね。あっさりと終わっちゃいました。特段、変わったこともなくて進展もなくて、何も変化していないように見えるけれど、この作品が訴えたいテーマを各話に散りばめて、その一つとして、この最終回があった感じです。

子供はすごい


アニメ画像004
大吉がりんを見ていて、いつも感心している子供のすごさ。これって、りんが成長していることもそうですけれど、大吉が成長している証拠でもあるんですよね。知らないことは知らないで、それはそれで幸せな気分かもしれない。

だけど、知ることの喜びが大きすぎて、色々知りたくなってしまう。経験したい。経験を積みたい。知識欲って、やっぱり向上心と生きる意欲につながるから、人は知ることをやめない。

アニメ画像000
だけど、知って困ることもある。最終的にりんが正子さんという本当の母親を告げずに終わってしまった。それはいつか知ることだし、教えなくてはいけないことだけれど、それは今知らなくていいこと。父親の死からよくわからない一人暮らしの男の所へ引き取られる。

りんを支えてあげるのが使命だと思った大吉はただ彼女の心情を考え続ける。悲しいことが重なりすぎたりんに正子さんのことを今教えれば、それが精神的ショックとなり、後々の人生に希望を見出せないかも知れない。

アニメ画像002
だから、りんの心が強くなって、オトナの事情を理解できてから、教えてあげればいいのだろう。その時のりんは正子さんの気持ちを理解できるのだろうか? もしかしたら、理解は出来ないけど納得はするかも知れない。それは自分の時間を子供に取られてたくないという気持ちから、子供のことは全く考えなかった彼女としての選択。

もう過ぎてしまったことだから仕方ないにしても、それを反面教師にして、りんには生きて欲しいと思う。自分を犠牲にして楽しみを見つけた大吉と、大吉の生活の負担となった自分が一人の女の子として今もこうして笑っていられるのだから、それを否定することはしたくない。

アニメ画像008
小さな事に喜びを見いだせる子供(りん)と、大きな仕事に憧れを持って喜びを感じられない大人(正子さん)の対比を最後まで続けてきて、大吉がその姿を見て、自らの人生の有意義な過ごし方を模索していく姿がとても勉強になったし、痛いほどにりんにも大吉にも感情移入してしまった。

だけど、二人で一緒に日々を乗り越えていく姿には感動したし、微笑ましい光景で心が穏やかになれた。そんな貧相だけど素晴らしい生活。

仕事をしている時も自分の時間?


アニメ画像007
コウキママが言ってましたけれど、自分の時間は仕事や子供と接している時も当てはまるので、変わらないというのには驚きました。そんな考え方が出来るなんて、本当、大人はスゴイ。

仮に親になったとして仕事の対価で給料が出ても、日常品や子育てのために使うことになるから、自分の時間とは考えられなくなってしまうのですよね。きっと、それは私が独身だからで、きっと、子供を持ったら、そんな考え方を出来るのかも知れない。

アニメ画像006
だから、大吉の妹が結婚して子供を産みたくないというのには結構同意してしまった。独身で遊びたい盛りの大人としては、小さい頃の延長線上で自分のために時間を使うことを普通と思っているからこそ、子供のために時間を使う未来が嫌になってしまう。だけど、大吉はそれを受け入れた。

大吉の場合は仕事が生きがいだったから、遊びよりも仕事にやりがいがあって、それをりん(子供)のために捨てるのに相当迷っていた。だけど、りんの笑顔を見るだけで、出世の道を諦める選択が正しかったと感じられるように、親になったら子供を見ていれば、自分のことよりも子供のことを見たり考えたりする方が楽しいと感じられるように思考が変化するんでしょうね。

それが大人の階段というわけですか。まあ、私の場合は子供よりも嫁さん探しでしょうけれどねw。いかんせん、モテないから仕方ない。

りんの心と体の成長の証となる思い出の最後の一ページ


アニメ画像009
まとめとして、何も変化していない日常が最終回というのもなんだか作品としてパッとしないようですが、微妙に変化しているというのがわかるのが、りんの前歯が抜けるお話。

ここ、結構重要な部分だと思っていて、歯が生え変わることで体が成長しているというのもわかりますし、その前歯が抜けた状態でカメラの前で笑っていられるりんの姿を最後に映すことで、自分の見栄えよりも体が大人になっていく喜びが勝っているという結論なんだと思います。

アニメ画像003
りんのこの作品の中での変化って、結構大きくて、最初は父親がなくなって天涯孤独になって、寂しさを押し殺して自分を殺して、ひっそりと葬儀に出ていた。そして、大吉のもとに引き取られ、徐々に心を開いていく。自分の家はおじいちゃんのいた家だと言い張るも、次第に大吉の家もホームになって、二つの居場所を設けた彼女としては自分の個性として、自分の持ち物を大吉の家に置くようになる。

他のこどもと関わるようになってから、見栄えを気にし始めて、自らを飾るようになる。コウキという親友を得て、居場所が大吉の家だけでなく、小学校にも広げることが出来た。ここで、心から本当の笑顔を出せるようになったのだと思う。

そして、見栄えを気にしていた女の子としての彼女が、見栄えの悪い前歯がない笑顔を写メに残せるようになった。そんな小さな小さな彼女が進化に近い変化を見せてくれて、なんだか心温まるラストとなりました。

アニメ画像010
ED後のCパートでのりんの振り返りは、これからも大吉と一緒に未来を切り開いていくから大丈夫だよ、というような表情を見せてくれて、希望のある終わり方で最高でした。りんちゃんみたいな子供が欲しいなー。

うさぎドロップ (1) (FC (380))うさぎドロップ (1) (FC (380))
宇仁田 ゆみ

うさぎドロップ  (2) (Feelコミックス) うさぎドロップ (3) (Feelコミックス) うさぎドロップ (4) (Feelコミックス) うさぎドロップ 5 (5) (Feelコミックス) うさぎドロップ 6 (Feelコミックス)

by G-Tools