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可愛ければ、なんでもいいんです。この合宿に意味があったのかと問われれば、それほど意味はないと思います。みんなで楽しくお茶会や昼食を取っている毎日の延長線上なんだけど、それが最高じゃないかあ?


だから、あえて普通の練習風景を映さないことで、彼女たちの楽しくバスケをする姿勢を見てあげて欲しかったりします。まあ、今回はパンツで笑わせてもらいましたけどw。

パンツ(左手)は添えるだけ


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パンツは狙い通りですね。きっと、この作品はシリアス展開よりも、こういったロリ的ラブコメ展開の方が好まれたりすると思います。引き出しの少ない私としては、そこら辺は色々と書きにくい部分があるので、普通に笑える世界観にほんわかしています。

いわば、昴は視聴者。そして、そんな昴は奇しくも犯罪者。視聴者も共犯です。そんな罪悪感を抱えながら見なくてはいけないので、精神的ダメージと闘いつつも、彼女たちの笑顔とキャッキャウフフな展開に魅力を感じてしまう、この微妙なバランスがとても心地いいです。決して、私はロリ根ではないぞ。

「和」と「輪」と「熱意」の合宿


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と、パンツのことは水に流して、真面目な話に戻ります。きっと、今回の話のキーワードは「和」と「輪」、そして「熱意」だと思うんですよね。

きっと、竹中がいないと、合宿では普通に過ごすだけでワイワイガヤガヤしているだけになると思う(それはそれで十分嬉しいけど)ので、そういう意味では竹中視点という彼女たちと同レベルの視点で、彼女たちを見渡せる新しさが加わりました。

竹中は彼女たちの「和」は認めている。そのせいで、男バスとの試合で負けたこともわかっている。だけど、バスケに対する「熱意」は智花だけだと思っていた。特に真帆に対しては偏見を持っていたのがわかって、改めて、真帆の「熱意」を見なおしたのが前回まででしたが、今回はその「輪」に入ろうとした竹中の構図になると思います。

真帆との関係を修復してつながる「輪」


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思い込みから誤解していたことを真帆に素直に謝って、今までのわだかまりをなくして、一緒に仲良くバスケをしようという小さな男の子が小さな女の子と性別関係なく遊びたいお年頃。竹中がひなたに恋するように、きっと、この先、どんどん男と女で恋沙汰になるのを隠そうとして、普通に友達としての付き合いは難しくなってくる。

だからこそ、今謝って、貴重な幼なじみとして友達のままでいて欲しい。これは譲歩ではなく、成長。人として一人になることよりも、みんなでいるほうが幸せだから。竹中が抱いているコンプレックスみたいな簡単な我侭で人間関係を閉ざしたくないという気持ちがプライドよりも上回った竹中の成長。そこに萌えるんですよね。

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で、改めて、竹中が合宿では彼女たちの「輪」に加われるようになったのだけれど、本番となる試合では5人と定員が決まっている。実力主義でいうならば、竹中より実力が下回る智花以外の人間を切らないといけない。それは誰かが落ちて見守るだけという立場になる。

そこで、シュートもろくに打てていないひなたに注目があたる。真帆は私との勝負で負けたほうが出ないという決まりを作った。だから、真帆と勝負して負ければいい話。

でも、それは竹中のプライドが許さない。今までの誤解は謝るけれど、自分の実力を出し切らないでわざと負けるのは彼のスポーツマンシップに反するし、逆にそのまま実力を出せば、経験の差で簡単に勝ててしまうだろう。

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そうしたら、この「輪」の中心である真帆が出ていないことで、「和」を乱してしまう。せっかく、男バスとの勝負に挑み、必死に勝ち取った彼女たちの強力な「和」を真帆がでないということで、ちょっとした亀裂が走ってしまうかも知れない。

まあ、真帆のことだから、サブでコーチもどきをやって、的はずれな指示とか、応援に徹して、寂しさは感じないだろうし、本人も気にしないだろう。

でも、それで優勝したとしても、竹中がいたから、という結果になる。もし、真帆だったら優勝は……とか、人は何気なく考えてしまうんですよね。そうなると、周りも真帆も不安になり、信頼関係が少しずつ弱まってくるきっかけになりかねない。

ひなたの個人レッスンという「熱意」


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だから、真帆との勝負は避けた。となると、今度は昴の采配になり、実力で一番劣っているひなたが落とされる可能性が高い。竹中としては自分がひなたを好きだからという気持ちはさておいても、自分が出場して、ひなたが落ち込むのは見たくない。だけど、いつかは女バスにも人が入り、実力で落とされる彼女が見えてくる。

そうならないためにも、彼女に実力でも自信をつけさせたい。背が高いだけで、それが才能になる愛莉や、シュート練習を毎日欠かさずやっていてシュート精度がいい二台大砲の真帆と紗季。それに桁違いの才能と努力の持ち主の智花。この中で一人だけ何も強みを持っていない、ひなた。

ただ、五人グループの中の一人というだけで何か申し訳ない気持ちになるかも知れない。いや、彼女が外される方が、周りが申し訳なくなってしまうくらいにひなたは謙虚だ。

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だけど、謙虚なだけだと「和」は乱さないで済むけど、自然と「輪」から外れてしまう可能性がある。個人的にひなたはそういうことを気にしないタイプだと思っていたからこそ、今回の竹中に頼んだ個人レッスンに泣けてくるんですよね。

色々、身体的に恵まれていない彼女だけれど、みんなが大好きで、いつまでも、その「輪」の中にいたいからこそ、実力でも負けてはいられない。

そんな「熱意」が伝わってきて、竹中としては自分が外れる選択肢しかなくなるんですよね。一晩の短いシュート練習だけで一朝一夕に実力はつかないかもしれない。だけど、彼女に「熱意」があるからこそ、今は一番劣っているかもしれないけれど、いつかはみんなと並んで実力に引け目を感じないときがくる。

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だったら、ひなたを今外して彼女の「熱意」を削ぐよりも、将来に期待して「輪」を崩さないようにした方が賢明だと判断した竹中も立派に彼女たちの「輪」の一員なんですよね。

ひなたは竹中が自分に恋していると知っていると思う。だけど、それを抜きにして、暗に、ひなたに対して、その頑張りに負けたというメッセージを送っているのがカッコヨスギですよ。まったく、竹中は最高だぜ!

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蒼山 サグ てぃんくる

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