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りんを幸せに考えると、選択肢はひとつ。だけど、自分が入ると、選択肢は増える。そのことを大吉はわかっているだけに正子さんを責めない。だけど、大吉は自分がりんを選んだということに後悔は絶対にしないと思う。


正子さんがまさかのDQNキャラで驚いていることと共に、彼女の思考が今の現代社会での若い子の感覚に近いものなんだろうなぁ、と実感。決して、彼女を責めているわけではないのだけれど、結果的に責めざるを得ない。だけど、彼女は彼女の生き方があって、それを認めなければならない。

アダルトチルドレンな正子さん


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その生き方にも自由奔放になんでもかんでも好きな事をやっていいというのは、既に子供の感覚で、彼女は生まれてから、両親がいたかどうかはわかりませんが、あまりに彼女に対して寛容的に育てられた気がします。大人になれない大人の体をした子供。

だから、彼女に責任をとやかく言う前に、彼女の中での常識を覆さなくてはいけない。だけど、それに対して理解できるかどうかはわからない。大人になったとはいえ、思考は子供なので、一から人間として生きる”普通”を教えなければいけない。

それは先生が生徒を教えるという雰囲気に近いものではあるけれども、どちらも立派な大人。お互いプライドだけは持っている。だから、今更、子供に対して教え込むように説得するのは根気がいる。

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いや、きっと、教えられている方が耐えられないだろう。なんで、この人は偉そうに私のことを責めるんだろう? という感情を持つだけ。

赤の他人のくせになんでこんなに自分が悪いみたいになっているのかすらわからない。だから、大吉は怒ることも叱ることも説得することも全て諦めた。自分のことしか考えていない。そういった人間に他人のことはわからない。ましてや、子供のことなんて……。

大吉としては、きっと、そういう人間だというのはある程度予想は出来たと思うんですよね。もし、何の理由もなく、ただ、育児放棄しているだけなら、一発ぶん殴ってやろうかとは思っていただろうけれど、それなりの理由はある。その理由だけ聞きたかった。だけど、その理由が仕事という夢。

夢を捨てるか、子供を捨てるか


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夢を捨てるか、子供を捨てるか。こんな選択だったら、普通の人間なら後者しかない。だけど、彼女は諦めきれなかった。子供よりも大切な仕事を取ってしまった。その部分で、大吉は少しだけ気持ちがわかってしまったんでしょうね。

仕事熱心な彼が散々悩んで、りんを選んだ。大吉の場合は自分の子供ではないから、それは正子さんのケースとは違うけれど、りんを引き取る責任を取るために仕事を諦める。

きっと、大吉は今でも、りんを引き取って、仕事よりもりんを選んだことに誇りをもっている。間違った選択はしていないと思っている。だけど、その選択は違うと正子さんは異議を唱えた。ここが大吉と正子さんの違い。生きていて幸せだと思える瞬間をりんから色々と教えられている大吉に対して、正子さんはいつまでも、娘を捨てたという事実が現実につきまとう。大人として、どちらが正しいことをやっているかは明白。

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だけど、やっぱり、仕事に対する熱意があった大吉としては、その選択肢で悩んだ彼女に少しは共感したんでしょうね。仕事の大切さが自分の生きがいになっていれば、娘が邪魔になる。これから娘の世話だけで一生を終えてしまうことに不安を覚える。「責任」という言葉の重みも知らない彼女にとっては、どうしようもなかった。

これ以上の話し合いはただのケンカにしかならない。常識も態度も人としての最低の責任も何もない彼女に育てられるよりは、大吉自身が育てた方がりんにとって幸せだと感じられたので、もうこれ以上は問い詰めることもない。怒鳴ることもしたくない。労力の無駄だから。

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それに、りんを引き取るという、これ以上ないくらいの恩人である大吉に対しての感謝の言葉のひとつもない。まるでそれが当たり前のように。もし、引き取り手がいなければ、りんはどこかへ行くでしょう?

例え、それを気にして逝ったとしても気にしない。血はつながっているけど、家族を知らない正子さんにとっては、大吉もりんも赤の他人なんだろう。

だったら、もう、りんは大吉が育てるしかない、と決心できるくらいに、彼女はダメだということがわかっただけでも収穫。それだけで十分。彼女に、その選択が間違っていたと思わせるぐらいに、りんとの生活を満喫して幸せになってやる。そんな意気込みが伝わってきて、大吉は人が出来ていると思いましたよ。

りんはいつまでも父親の存在は消さない


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そんな大吉の一大決心も、りんに否定されることに。養子にする大吉の願いも、外では苗字を大吉に合わせるように提案した正子さんの願いも断った。

どちらもりんを思ってのことだったけれど、りんにとっては養子も苗字も育ててくれた父親を忘れることでしかなくなるのが嫌だというシンプルなもの。女の子より前にお父さんっ子なんですよね。その父への愛情がいつまで揺るがないりんに惚れてしまいそうです。

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なによりも保育園卒園に泣きそうになった。誰もが一番星になれる。あるドラマ(みにくいアヒルの子)を思い出しましたよ。この世の中で取り残されているように感じて、孤独のコワサを感じるけれど、誰もが主役。誰もが自分の中では一番星になって、他の誰かの前で輝けるということを、小さい頃から学べる所に感動しました。

だけど、保育園では涙は見せないんですよね。みんな集まって、みんな別れるだけだから、また、小学校で会える。そこには他の保育園の子もいたりして、小学生という先のことだけのワクワク感だけで笑ってサヨナラできるんですよね。

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でも、親だけはこういった区切りを見てしまうと涙もろくなってしまう。子供の成長を実感して、嬉しくて涙が止まらないという。

そして、小学校、中学校と進んでいくと、いつの間にか、こういった区切りにも参加できなくなって、我が子が遠い所へ行ってしまいそうだという将来を感じて涙もろくなる。そんな感じで、結果的に親の心子知らずな状態になってしまうんですよね。

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だけど、りんのそばにはいつも大吉がいる。きっと、いつまでもいる。そんな雰囲気が伝わってきて、どちらも、精神面では強くなってきて、りんは正子さんを精神面で抜いて、大人に近くなっていると思います。子供って不思議ですね。

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宇仁田 ゆみ

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