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手堅く終わったけれども、彼らの将来は不安と希望が入り交じる、それぞれ変態としての生き方を貫いていくのだろう。


最終回らしからぬ最終回らしい終わり方でした。

どっちつかずな展開と内容が、この作品の本質を表していて、進展しそうで進展しない、じれったさやもどかしさを感じつつも、もしかしたら、とドキドキしながら、葛藤と妄想を繰り広げる、そんな作品でした。

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キタエリが歌うOPの歌詞で「一線だって越えたいのー♪」というのがありましたが、一線を「越える」ことなく、「越えたい」で終わる奈緒の願望と理性と兄に対する信頼が混ざり合いつつも、奈緒にとっては「お兄ちゃん」で居続けて欲しいという本心が見え隠れするんですよね。

最後のセリフがタイトルの「お兄ちゃんのことなんか〜」ですから、やっぱり、彼女にとっては修輔が「お兄ちゃん」以上でも以下でもない、優しい「お兄ちゃん」であって欲しいという思いが根底にあるのでしょう。

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奈緒は自らのプライドのための不毛な戦いを彩葉としてきましたが、この決着はつかず。とにかく、自己承認のための道具にされた修輔は、その手に乗らずに最後まで彼女らにとっての「幼なじみ」であり、「妹」であり続けた。

まあ、幼なじみは、ある意味デートまでしたので、恋人の立場まで登りつめたといえば、関係に進展がなかったといえばそうでもない。

それにキスまでしているので、もはや、修輔にとって「恋人」と名乗っていても構わないと思うんですが、キスは不意をつかれただけだし、デートもほぼ一回きりなので、女友達と一緒に遊んだくらいの感覚。

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その行為にまで及ばない押しかけ女房的な好意が、修輔のブレーカーを落として遮断してしまった。既成事実を作りたいという意味ではキスをしているので、ある程度は自慢できるでしょう。

だけど、それは修輔にとってのキスにカウントされていないもどかしさや女としてのプライドを傷つけられた彼女としては修輔を嫌うことも出来た。

でも、最後まで「好き」でいることで、自らのプライドを守るだけじゃなく、本当に「好き」でいたいという気持ちが募ってきたのかもしれません。

まあ、かといって、修輔のどの部分が好きになったのか、メインヒロインの3人とも不可解なまま終わるというのも面白いものです。無条件な愛ほど、後で見返りを請求されそうで怖い。

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その分、繭佳は見返りがあったので、心を許せた部分があったのでしょう。だけど、あくまで彼女にとって修輔は利用する道具でしかない。

そうしたら、同じように繭佳も道具と思っていい。そこに修輔にとっての安心感があったのでしょう。責任を取らなくていいというのは楽でいい。本能を満たすだけの道具として彼女がいただけ。

つまりは、黒パンストへの憧れもそうだけど、エッチな本を追い求めるAGE探検隊たちは、紙媒体での妄想で留まらせることにより、自らの本能で生きることにストッパーをかけているのでしょう。

現実世界では一回しかない人生なので慎重に事を進め、相手がいない紙媒体で本能による自らの言動を慎むように心がける。

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彼らはモテないから、モテるように努力するのではなく、あえてモテていないという現実逃避に近い言い訳を繕いながら、妄想世界の方でモテることに決めているだけ。今は本気を出していないだけ。

いつか落ち着いてきたら、モテようと考えている。いや、モテなくてもいいのか。好きな人が出来て、好きな人に好きと思われる未来だけを想像している。

だから、彼らに失敗はない。堅実で着実な人生を歩んでいる(つもり)。

まあ、彼らの未来は暗いかもしれないけどね。その分、仲間と分かりあえているのだからいいじゃない。いざとなれば、繭佳の妄想ヨロシクの修輔と隊長エンドでも……。不幸だw。

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そんな感じでAGE探検隊と修輔の未来は微妙で、彩葉は別の間違った道に歩みそうで怖いけどそれはそれで彩葉が満足すればいいじゃない。

繭佳は繭佳で趣味は趣味の範囲で終わらせて、無難な人生を歩みそうだから、変態だけど、それほど困ることはなさそう。

問題は奈緒になるんですが、今は好意を寄せているお兄ちゃんから、もしそれなりの返事がきても、彼女はそれを拒むかも知れない。

それこそ、「勘違いしないでよねっ!」だ。そういう誘惑はするけれど、妹として愛しく見てくれる「兄」としての安心感に身を委ねている節がある。

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だから、今は恋愛対象としての「お兄ちゃん」しか見えていないけれども、恋愛対象が他に現れたときに「お兄ちゃん」に対する態度が一番気になる所です。

きっと、奈緒は初恋が「お兄ちゃん」なんだろうと思う。まあ、人によってはカウントしないだろうけどね。

なので、彼女は家庭に対する憧れが強い。それは血が繋がった家族がいないという寂しさからからも知れないけれど、あえてその面での寂しさは見せない。

だけど、知らず知らずのうちに仮想的な家庭での生活しか見えていなかった彼女にとっては、一番安心出来る男性という存在が「お兄ちゃん」しかいなかったための選択肢なんだろうと思う。

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もし、学校や社会の中で、彼女を愛しく思ったり守ってあげようとする男性が現れたときには奈緒はコロッとその人のそばにいってしまいそうです。

まあ、それでも「お兄ちゃん」を好きでいた気持ちは大切に心の中に閉まっておいて、修輔がいつまでも彼女の「お兄ちゃん」でい続けることで、家族の固い絆や性的でない愛情というものを、これから学んでいくのかも知れません。

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