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ゆっくりとしたとした時間の中で少しずつ一歩一歩着実に進んでいくような「告白」の言葉一つひとつが素敵でした。


いきなりすみませんけど愚痴。リア充のアニメ好きに『君に届け』みたいな作品を見ているなんて、恋愛経験のない幻想の塊を見ているようなもので、普通の恋愛はもっと現実的みたいに言われたけど、そんな夢も憧れもない人生なんて私は歩みたくないですね。

実際の恋愛(と言っても様々なパターンがあるので、それを全てわかっているように言う時点で恥ずかしい行為であると思う)はどうかわからないけれど、そんな視野狭窄的に自分の感情を他人に押し付けるようなことは恥ずかしくてできない。

だから、私はこの作品を推す。別にそう言われたから反発するわけでもない。それが自分の楽しみなんだ。誰が何と言おうと、この作品の世界の美しさは、見ている人にとっては遠いけれども近い存在にあって終始輝いて見えるんだ。だけど、爽子や風早たちが何をしたらいいかわからない、この葛藤に苦しまない人は逆に青春の苦い経験をしてこなかったせいで、きっと共感できない。

爽子の成長の見せ場という娘の何かの発表会的な緊張感


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そんな感じで、ちょっとした私の愚痴でした。あー、スッキリした。あまり、今回の話と関係ない話を冒頭にもってきて申し訳ない。というのも、この今回の「告白」。人によっては賛否両論なんじゃないかと思えてくるだけに、ゆったりと時が流れていました。

人によってはその時間がもどかしく、あまり進展していないように見えている所がじれったいのではないかと……。

だけど、考えてみて欲しい。爽子は人と上手く接することが出来ず、友だちを作ることも一人では出来なかった。それに人からはそれほど良い面を見てもらえず、無関心と偏見で彼女の周辺は固まっていた。

そんな状況で彼女は風早の力を得ながら、人との心を通わせていく姿には恋愛面ではなく、爽子の人としての成長をまずは感じる。

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それに自分というものを出すことはあまりない彼女は自分のことを「おこがましい」という言葉でよく表現する。差し出がましい。口を出すには恐れ多い。

これって、自らの地位を低めることで相手を高める謙譲語的な使い方で、尊敬の目で周りを見るけど、自らは低めて、そのギャップを周りに感じさせて、優越感を得させるようにしてきた。

その生き方が周りを幸せに出来る最大の方法だと思って、自らの気持ちを心から除外して、周りのために動こうとしてきた。


だけど、それは間違いだということにやっと気づいた。謙遜は人間にとって常に必要なことだと思うし、素晴らしい特質の持ち主だと思う。

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だけど、行き過ぎる謙遜は卑下につながる。

その卑下は幾度となく自分のプライドを蝕んでいく。


それが彼女の内に秘められたままでその先がどうなるかなんて気にしていなかった。むしろ、一人の人間として周りという社会に自分が役に立つんだろうか。人のために生きることができるのだろうか。

そんなことばかり考えていたんだろう。だから、いつの間にか、自分の気持ちを忘れ去ってしまった。どこかに放棄したままで朽ちていく定めに見えていた。

だけど、色々な人に救われたことで、その気持ちを少しずつサルベージすることが出来てきた。それがつい最近。


だから、いきなり、自分の気持ちを相手に押し付ける形にするのは相当に難しいんですよ。

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その気持ちを出していいのか、その気持ちは本当に自分の気持ちなのか、なにより、周りに迷惑がかからないか、そんな感じで自分を追い込みながらの一つひとつの言葉なんですよね。それを風早は遮ることなく聞いた。最後まで爽子の気持ちを受け取ろうとした。

急かすことなく、自分の言葉でその気持ちをフォローすることもない。そこまで彼女は成長していると信じている。爽子はもう、自分のことをただの救済人、助け役、ボランティアとして必要としてはいない。

これは風早という本人に対する恋愛感情として、彼女が彼を求めているということを、彼女自身が自分の気持ちを優先させての言葉だった。


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そこには勇気と不安が入り混じっていて、その不安を取り除くのに言葉でのフォローはいらない。言葉で返すことによって、彼女のセリフの補完や訂正になってしまい、彼女の今の気持ちを大事にして欲しいと考えたせいだろう。

でも、「好き」だというのは伝わった。やっぱり、シンプル・イズ・ベスト。1/10も伝わっていないと思った彼女の中では色々と考えていたんだろう。だけど、風早本人を目の前にすると緊張してしまって、頭が真っ白になったのかも知れない。

だから、目を見て離せない。きっと、目を見たら、「おこがましい」と思う昔の感情が邪魔をしてしまう。自分の気持ち。自分の気持ち。


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そう考えながら、ドアのガラス以外の部分で自分の表情を隠して震えないように震えないように頑張った。だけど、やっぱり震えが止まらない。初めてのことだから、自分の恋という気持ちを伝える初めてのことだから、結果がコワイ。

いや、このときには結果は求めていなかったと思う。せめて、自分の気持ちを今伝えられれば十分。少しでも、わかってくれれば……。


爽子にとっての「好き」という言葉の重要性


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感謝と告白とよくわからない何かが入り交じってしまった。「好き」という言葉以外は普通にどの場面でもいえそうな言葉の選択。そうすることで、「好き」という言葉を出せるように自分を落ち着かせた。でも、その「好き」という言葉を言った後の、連呼は良かったですね。

言ってしまった。もう、あとにはひけない。でも、続く言葉が見つからない。でも、伝えたい。その一言一言の「好き」にかなり意味があって深いものでした。


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とりあえずは、「好き」と言えた所で彼女の気持ちのゴールと判断した風早は、障壁であった扉を開いて、彼女を見つめる。

「黒沼のこときちんと正面から見れてなかった」というのは、きっと、彼女の恋愛感情と気付かず向き合ってこれなかった自分の不甲斐なさを感じてのことなのかも知れません。

正面から堂々と勝負したい。正面で受け入れたいという彼の気持ちが伝わってきて、無言で爽子を教室に引き入れる。

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正面から見つめていたいと言ったものの、いつまでも彼女が嫌がる泣き顔を見つめるのは彼女にとっては恥ずかしい。出来るだけ、見せたくない。その気持ちを優先させたからこそ、彼女の泣き顔を自分の胸で隠した。

彼女が落ち着いて話せるようになるまで、彼女が泣き止むまで、その時間を共有しあう。


この場面がかなり好きですね。ようやく気持ちが通じ合った安心感での二人だけの時間。

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でも、言葉にはしないで、もう大丈夫だというのを彼のシャツを引っ張ることでわかりあえる二人の暗黙の了解が甘酸っぱすぎる。

言葉で確認しあわなくても、既にお互いのことを思うことで伝わる感覚が気持ちいい。


大満足の「告白」でした。このゆっくりとしたセリフの一つひとつが重くて、優しくて、切ない爽子の感情を上手く表現できた爽子流の告白の仕方。感謝と恋。感謝から始まった恋。それは感謝だけではないという意思表示をしたい爽子の必死さを見れば泣けてくるんですよね。

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さて、次回はケータイメールに来た風早の「話をしたい」というのにで今回の再確認ということなんだろう。

やっぱり、行動で分かり合っても、言葉にしてお互いの確実な言質を取る。いや、表現が悪いな。愛を囁きあう。いや、これも全然違う。愛を確認しあう。こんな感じだろうか。友情メインだったので、これからどういう色にこの作品の辿る道が変化していくか楽しみです。

そういや、今回はピンがいいこと言った。だけど、あえて触れないw。ピンはそういうキャラでかき回してくださいなw。

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