神のみぞ知るセカイ-0神のみぞ知るセカイ-0(1)

男には絶対やらねばならないときがある(キリッ


もうね、最高だったね。これ以上の最終回が思い浮かばない。
最初のOPのCDが出たときに、カップリングを見てこの結末は予想できた。
でも、それはやれないだろうなぁ、と諦めていた。

だって、本編となんら関わりなく、雰囲気を壊すのではないかと思ったから。
だけど、この話をもってくることで、桂馬の2次世界への憧れと逃避は、
ますます深刻化していったのを確認するだけで意味があった。

あれだけ、エルシィの半強制的に3次元美少女たちの恋愛を、
提供してあげているのに、桂馬は全く関心も持たずにギャルゲーに勤しむ。

現実と2次元の差ってそもそもなんでしょうね。
エルシィも言っていましたけ、青春を謳歌するために周りの人間と一緒に
過ごす時間というのが青春ならば、桂馬のもやはり青春。

どちらも青春の一つの形ではあるんだけど、前者は普通の生活なので、
後悔は少ないですが、後者は誰とも付き合えなかったという自尊心の崩壊
による後悔はつきまとうのかもしれません。

神のみぞ知るセカイ-0(2)神のみぞ知るセカイ-0(3)
だからこそ、エルシィは神兄様にアドバイスをしたのだけれど、
桂馬の決意は固い。その決意が彼の熱意へとつながり、生きる糧となる。
なので、余計なお世話なのだ。

でも、エルシィの二次的な目的では現実の女性の良さを引き出して、
桂馬に本当の恋愛をしてもらいたい、現実の良さを感じてもらいたいという、
二人の思いの交錯が面白いですね。

まあ、桂馬が攻略した女の子への愛情がない分、リセットされた悲しみを
感じないでいいから、次の駆け魂へ向かえるから好都合といえば好都合だ。

だけど、一度はリセットして欲しくないほどに本気になって誰かを愛することを
感じてしまう桂馬の葛藤というものは見てみたいものではあります。

とにもかくにも、桂馬の下積みが最後に見れて良かった。
それに神のみは良い曲が一杯あるのに、あえてこのカップリング曲を
ラストにもってくるのも粋なものでしたね。ありがとう。