神のみぞ知るセカイ-0神のみぞ知るセカイ-0(1)

あたしの中の……。あたしの中の……、その先が言えない。


iPad全否定ですね。私も本は紙で読むほうが好きです。
データにすると、音楽と同じように違法ダウンロードとか出てくるだろうし。

いや、そういうことではないな。栞の言いたいことはすごくわかる。
私も本に囲まれた部屋にいるからこそ、気持ちはわかる。(漫画とラノベだけど)

昔はいつも学校では図書委員で将来は司書を目指していたくらいなので、
文学少年とまではいかないまでも、本の中に入り込む心地良さとあの文章の
面白さというのは良いですよね。最近は脳が疲れているのでラノベが精一杯。

だけど、その気持ちというのは押し付けるものではない。
それぞれが色々な感性を持ち、色々な感情を持っているわけだから、
その気持ちも大事にしてあげなくてはいけない。

でも、自分の心を責め立てるんでしょうね。その桂馬の言葉の重さが。
それは時代の流れとして仕方ないこと。だけど、それをぶつける相手が欲しい。
いや、本当はぶつけないで、自分の心の中にそっとしまい込めればいい。

だけど、自分の感情が抑えられぬまま、衝動的になってしまった。
でも、抑えよう抑えようと自制心が働く。だから、あんな微妙なセリフを……。
恥の上塗り。もう、あの人とは顔合わせたくないな。一人でいたいのに。

神のみぞ知るセカイ-0(2)神のみぞ知るセカイ-0(3)
そう、桂馬も栞も現実世界から逃げて、仮想世界へと入った人間。
桂馬の場合は現実世界よりも仮想世界の方が面白いということだったので、
いつでも現実世界に戻れるところが、ちょいと違うところでしょうか。

なので、いつかは現実世界に戻らなくてはいけない。
だけど、本の中での自分は自己肯定が出来る点が違う。

自分に自信を持って、自分らしさを表現できる場所。
言葉を受け取る楽しさを学ぶことができるので、本はいい。本当いい。
そして、一杯本を読めば、表現力も語彙も増えてくる。

そうしたら、段々と現実世界でも自分を出していけるようになるかな?
なんて、淡い期待を持っている。ただ、それは期待でしかないため不安になる。

その不安を払拭するために彼女は努力する。
人間は恐くない…と。この本を書いたのも人間。きっと意思が通じ合える。
そんな第一歩を踏みしめて、彼女は進んでいくんだろうな。

だけど、まずは蔵書処分と戦わなくてはいけない。
みんなの意向を一人の意見や感情で反対する。その勇気が欲しい。
一緒に話すのだって、ただ、会話するのだって難しいのに……。

自分の前に壁が立ちふさがる。その壁を乗り越えるか。
ぶち壊すか。その壁の前にひれ伏すことになるのか、
これから彼女がちょっとした自分の気持ちをどう表現するのか楽しみ。