デュラララ!!-0デュラララ!!-0(1)

あぁ、なんて日常が楽しいと思えるような最終回なんだ。


私は何もかも最終回で上手くいって、今までの展開を無碍にするのが、
とても好きじゃないです。だって、連続アニメって今までの積み重ねですよね。
その積み重ねが無意味に思えるのが好きではないのです。

まあ、その積み重ねを大きく変化させて、面白い方向に進めれば、
感動の最終回みたいな感じで、賞賛されるのでしょうけど、実際は難しい。

そんな中で、この作品は最終回を無難にまとめてきたので、
個人的には、とても好印象です。別に何か起きるわけでもなく、
突飛なことが起きて、勧善懲悪ものになるわけでもない。

今までの空気を大事にして、これからも面白く、平凡な日常が続いていく。

平凡な日常。それでもいいじゃないか。
人間って、面白い生き物だし、予測通りに動くものでもない。
だからこそ、人間を愛せる。

そういう意味では折原がラスボスというわけでもなく、
ただ、人間を愛し、愛し、愛し尽くして、狂った人生が続いていく。

その狂った人生で、これから大きく、ことが起きるわけでもなく、
平和島やサイモンといったような抑止力が働いて、
大きく街が変化し、最悪な方向に導くのを防いでくれる。

そんな平凡な日常。

そこには沙樹や紀田のように、ドラマ性のもった人の生き方もあるし、
何も変わらないようにみえて、帝人や杏里の関係も少しずつ変化していく、
毎日の面白さもある。そんな平凡だけど面白い日常。

そういった描き方を最後まで貫いてくれた本作が、とても大好きでした。
 
デュラララ!! (電撃文庫 (0917))デュラララ!! (電撃文庫 (0917))

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