美しさと儚さと情熱が詰まった、次につながる第一歩の始まり。
三橋の絶望感とナインの絶望感のシンクロ。
それは、応援席でのファンの絶望でもある。
だからこそ、あえて、ここでは応援席を映さなかった。
きっと映したら、落胆と不安と不満で満たされているファンの様子から、
より一層の絶望感を感じてしまうから…。だから、ここはナイン目線で、
試合に集中して、ファンから目をそらせておく。
それは別に逃げではなくて、ネガティブな心の時にネガティブな表情を
見てしまうと、その曖昧だったネガティブが確信へ変わるからだ。
それは試合をあきらめることにつながる。
いや、もう心の中ではあきらめているのかもしれない。
だけど、せめて逆らいたいじゃないか。
この大会最後の試合になったときに、後悔で終わらせたくない。
反省は十分にしていいけど、後悔は出来るだけ抑えたい。
その気持ちを、自分をそして、みんなに勇気付けるための大声。
三橋の「ワンナウト!」の声がナインに響く。その声がみんなの心に届く瞬間。
それは、不安を払拭するためだけでなく、ナインの連帯感を増すため。
その時返したナインの「ワンナウト!」のかけ声があくまで、
自分もまだまだ闘える、そして、まだあきらめていないんだ、
と自己主張しているかのように…。
そして、映される応援席。不安な表情だけど、大きな声で返すことで、
ファンからの”期待”という、やる気と勇気を起こさせる団長のかけ声に涙が…。
そこから、冷静になれた三橋。
試合に集中しているけど、阿部のことを考えられる余裕が生まれた。
そして、今時分が出来ていることを阿部という捕手の前で見せたい。
自分の成長を見てもらいたい。自分の主張を感じてもらいたい。
キャッチボールは、言葉のないコミュニケーションだとよく言われます。
それは想いや表情や気持ちをボールに乗せて、相手に運ばれる。
それと同じように、バッテリーでのサインの交換は一種のコミュニケーション。
気持ちと気持ちのぶつかり合いでもあり、自分を認め、相手を受け入れ、
そして、自らの意見を出し合う場でもある。
その行為を首を振らないということで放棄していた三橋。
そして、放棄させていた阿部。ここにきて、その意味の重大性を理解できた。
それだけでも、二人にとって、この試合に意味はあった、次につながる気付き。
それが、次の試合で見られれば最高なんだ。次の試合があれば…。
西広の打席の場面で涙腺緩んだ。
ここで、こういうBGM入れるなんて、なんて、グッジョブなんだ、スタッフ。
このあくまで、負けが決定している演出というのは好きじゃない。
だって、まだ、あきらめたくないじゃんか。
ナインと一緒に視聴者も戦っている気分なんだから、こんなBGM入れたら、
そして、西広というバッターが出てくれば、もう決まったようなものじゃないか。
なのに、なんで、泣けてくるんだ。
何故、まだわからないんだと、自分の中での期待は薄らいでいないんだ。
もしかして、西広が打って、大逆転劇があるんじゃないか、と思ってしまう。
それを否定するかのように続いて響くストライクの宣告。
それは短くて、長い打席の始まりでもあり、長かった試合の終わりでもあった。
その不安を一層かきたて、期待をそいでいくような、そんな演出。
高校野球は負けるときが美しい。
そう思えた瞬間でもあったし、最後の挨拶の瞬間、泣き崩れる気持ちが、
わかってはいるんだけど、より一層の感動を呼び起こさせる。
そんな一部始終。軽いように見せて、かなり重い。
その涙や残酷な結果が次へのステップへとつながっていく。
だからこそ、彼らの成長がとても心地よくて、切なくて、愛しいんだ。
さて、次回は最終回なので、こういった悲しい気持ちを吹き飛ばすくらいに、
明るい話を期待していますよ。しかし、見せ所をわかっているなぁ、この作品は。
それは、応援席でのファンの絶望でもある。
だからこそ、あえて、ここでは応援席を映さなかった。
きっと映したら、落胆と不安と不満で満たされているファンの様子から、
より一層の絶望感を感じてしまうから…。だから、ここはナイン目線で、
試合に集中して、ファンから目をそらせておく。
それは別に逃げではなくて、ネガティブな心の時にネガティブな表情を
見てしまうと、その曖昧だったネガティブが確信へ変わるからだ。
それは試合をあきらめることにつながる。
いや、もう心の中ではあきらめているのかもしれない。
だけど、せめて逆らいたいじゃないか。
この大会最後の試合になったときに、後悔で終わらせたくない。
反省は十分にしていいけど、後悔は出来るだけ抑えたい。
その気持ちを、自分をそして、みんなに勇気付けるための大声。
三橋の「ワンナウト!」の声がナインに響く。その声がみんなの心に届く瞬間。
それは、不安を払拭するためだけでなく、ナインの連帯感を増すため。
その時返したナインの「ワンナウト!」のかけ声があくまで、
自分もまだまだ闘える、そして、まだあきらめていないんだ、
と自己主張しているかのように…。
そして、映される応援席。不安な表情だけど、大きな声で返すことで、
ファンからの”期待”という、やる気と勇気を起こさせる団長のかけ声に涙が…。
そこから、冷静になれた三橋。
試合に集中しているけど、阿部のことを考えられる余裕が生まれた。
そして、今時分が出来ていることを阿部という捕手の前で見せたい。
自分の成長を見てもらいたい。自分の主張を感じてもらいたい。
キャッチボールは、言葉のないコミュニケーションだとよく言われます。
それは想いや表情や気持ちをボールに乗せて、相手に運ばれる。
それと同じように、バッテリーでのサインの交換は一種のコミュニケーション。
気持ちと気持ちのぶつかり合いでもあり、自分を認め、相手を受け入れ、
そして、自らの意見を出し合う場でもある。
その行為を首を振らないということで放棄していた三橋。
そして、放棄させていた阿部。ここにきて、その意味の重大性を理解できた。
それだけでも、二人にとって、この試合に意味はあった、次につながる気付き。
それが、次の試合で見られれば最高なんだ。次の試合があれば…。
西広の打席の場面で涙腺緩んだ。
ここで、こういうBGM入れるなんて、なんて、グッジョブなんだ、スタッフ。
このあくまで、負けが決定している演出というのは好きじゃない。
だって、まだ、あきらめたくないじゃんか。
ナインと一緒に視聴者も戦っている気分なんだから、こんなBGM入れたら、
そして、西広というバッターが出てくれば、もう決まったようなものじゃないか。
なのに、なんで、泣けてくるんだ。
何故、まだわからないんだと、自分の中での期待は薄らいでいないんだ。
もしかして、西広が打って、大逆転劇があるんじゃないか、と思ってしまう。
それを否定するかのように続いて響くストライクの宣告。
それは短くて、長い打席の始まりでもあり、長かった試合の終わりでもあった。
その不安を一層かきたて、期待をそいでいくような、そんな演出。
高校野球は負けるときが美しい。
そう思えた瞬間でもあったし、最後の挨拶の瞬間、泣き崩れる気持ちが、
わかってはいるんだけど、より一層の感動を呼び起こさせる。
そんな一部始終。軽いように見せて、かなり重い。
その涙や残酷な結果が次へのステップへとつながっていく。
だからこそ、彼らの成長がとても心地よくて、切なくて、愛しいんだ。
さて、次回は最終回なので、こういった悲しい気持ちを吹き飛ばすくらいに、
明るい話を期待していますよ。しかし、見せ所をわかっているなぁ、この作品は。
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