デュラララ!!-0デュラララ!!-0(1)

収束に向かうのか、はたまた、終息の序曲の始まりか?


帝人、紀田、杏里の3人の想いは完璧にすれ違い、
事態は収束に向かうようにみえて、最悪の事態へと発展し始める。

それは杏里に裏切られたように感じた紀田の悔しい思いでもあり、
杏里としても、自分の宿っている力を極力使わないように平穏でいたい。
そして、帝人はネットの世界よりも現実を選んだ。

この三者三様の思いを丁寧に描いているだけあって、
ずっと切ない思いで、今回は終始アンニュイモード。

杏里が紀田にうまく自分の言葉で表現できたら…。
紀田が一人にならずに、誰かを頼れたら…。
もうすこしだけ、帝人の精神力が強ければ…。

そんな葛藤を描くだけでも、今回の話は杏里の逃走劇から気楽に見つつも、
収束から発展へ。悲劇の新たな幕開けとも言えるような抗争の事態に。

静ちゃんからは、なんとも言い切れぬ、辛さや悔恨の情が伝わってきます。

デュラララ!!-0(2)デュラララ!!-0(3)
そして、サブタイにもある解散宣言。
突然過ぎる。一件落着。また、事件が、と繰り返されれば、
何か手を打たなければいけないのはわかっている。

だけど、みんなの力でなんとかしようと考えて、それがいつも良い方向に
振れてくれればいいけど、その抗争が続くのであれば、
敗北を認め、平和ないつもの社会に戻せばいいと考えるのは、自然の摂理。

でも、ここまで育ててきたダラーズを、こんな簡単に見切りをつける帝人に、
少し落胆したというか、少しだけヒーローであって欲しかった視聴者の願いを
裏切る形になってしまった。

全てが上手くいかぬ。何もかも失うよりは、現実の友達関係が元に戻るほうを
選択するのは、帝人でなくとも、考えさせられる内容。

ネットの社会は通信が途絶えれば、それで終わり。
だけど、人間関係と言うのは、いくらでもやりなおしがきく。
だったら、ネットに依存するより、人に依存したいよね。

依存という言葉が適切でないかもしれないので、大切という言葉に置きかえよう。
一つ失えば、また一つ失う。だけど、前進すれば得られるものも一つずつ増えていく。
そんな帝人のネガティブモードが終息することに期待しましょう。
 
デュラララ!! (電撃文庫 (0917))デュラララ!! (電撃文庫 (0917))

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