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力強く、今を生きていくこと。それだけが悠貴からの想い。


とうとう終わってしまった。
悠貴が幽霊説か幻覚説とかありましたけど、そんなのはどうでもいいくらいに、
悠貴がいなくなってしまったことに焦点が当たっていたのは良かった。

ハッピーエンドではないけれども、未来が悠貴の分も前向きに生きていこうと
いう決意を心の中で固めたならば、悠貴の死も決して無駄ではなかった。

いや、悠貴が亡くなったのは、災害が起きて、誰もが無事であるという
楽観論をスタッフが打ち消したい目的もあったんだろう。


作品の前半部分では地震の直接的な恐ろしさを覚えさせ、後半では人の命が
次々と亡くなっていく過酷さを実感させて、災害の恐ろしさと個人での危機対策を
促していたのかもしれない。

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それと未来ママと未来がようやく出会えた時に、悠貴のことはきかずに、
二人で抱きしめあって、逢えた喜び、そして、悠貴を失った悲しさを紛らわそうと
わんわん泣いていた姿は印象的。

きっと真理さんが災害伝言ダイヤルで悠貴の死を事前に知らせておいたからだろう。
だから、両親は気持ちの上では整理がついていて、未来のことを心配している。

悠貴がいなくなって、未来だけ落ち込んで、両親は早く立ち直って、
大人はそういう割り切り方ができるから、嫌いだ、自分の子供を失ったと言うのに。
でも、逆なんだよね。

せっかく悠貴に代わって救われた命なんだから、悠貴の分、
人生をできるだけ楽しまなければいけない。


わかってはいるんだけど、死という日常では起こりえない出来事に戸惑いを覚えて、
未来の子供心のショックは計り知れないです。

それにしても、自然とした泣かせ方で、これ見よがしにここで泣いてくれという
場面がなくて、逆に好印象でした。ちょっとした仕草、ちょっとした会話、
そこから感じ取り、悠貴の死から涙を自然と流すことができました。

マロニエの木を育てる未来の姿を見て、明日への勇気をもらいましたし、
これはこれで、前向きに生きていきたいと思える笑顔でした。