講談社
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世界観
[ミステリ?][日常][学園]
あらすじ
平和だったはずの私立千載女学園で、不可思議かつ不可解な殺人事件が起こる。そしてそこに勤務していたのは、こともあろうか倫理教師となったあの串中弔士。病院坂迷路を巻き込んだ事件から14年。探偵ごっこの犯人捜しが再び始動。犯人は一体?!これぞ世界に囲われた「きみとぼく」のための本格ミステリー。
短文感想(ネタバレなし)
この作品で西尾維新を計られては困るような出来。これこそ趣味で書いたような稚拙な学園ミステリなので・・・。しかも、ミステリとしては、トリックも何もあったようなものじゃない。
これは西尾維新の描いたキャラ、串中弔士というキャラを楽しむための作品です。独特な雰囲気や一見変わったキャラぶりには、一癖も二癖もある感じで、好きな人には好きかもしれないけれど、真面目にミステリ小説として読むと拍子抜けすると思う。
それくらいに、殺人事件は、ただの付加価値でしかなく、探偵ごっこですらない。まあ、そのことを引き合いに出しながら、人生や、先生と生徒の在り方、倫理といったテーマで語り合うといった部分には面白みを感じるが、それだけである。
ああ、世界シリーズは出すたびに、評価が悪くなっていくなぁ。次回でこのシリーズも終わりだそうですが、病院坂黒猫が出て、最後に有終の美を飾ってもらいたい。
不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界 (講談社ノベルス) 西尾 維新 by G-Tools |