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世界観
[恋愛][SF][遺伝子][青春][アクション]
あらすじ
「あー…そっか、もしかして俺しばらく音信不通だった?」『一周間。さすがに死んだかと思うだろ』そんなにたってたっけ。どうりで六月も終わるはずだ。―三嶋は友人の電話に起こされ、寝ぼけたままバスルームへと向かった。ふと、戸口に人の気配がし振り返ろうとした時、首筋にあてられた刃物の感触に全身が凍りついた。「動かないで。動いたら切れるよ」三嶋の前に突然現れた少女マドカ。三嶋の夏はこうして始まった―。第9回電撃ゲーム小説大賞“大賞”受賞作『キーリ』シリーズの著者、書き下ろし長編。
短文感想(ネタバレなし)
壁井先生は「キーリ」で読んだけど、あまりパッとしない作家という印象だった。ただ、巻を重ねるごとに向上していく文章力がこれからに期待を起こさせるんだけど、ストーリーとして、ここが面白いと感じられる部分がなく、ただ淡々と過ぎていくSFという印象でした。
他の人の感想読むと、それほど気にするまでもなさそうので、まあ、今思うと、ただ、「キーリ」と自分の肌が合わなかっただけだと思うのだけどね。まあ、甲乙別れる(かっこ)書きでの表記は読んでいて、気に障っていたので、本作品の「カスタム・チャイルド」では、それが減っていて、ちょっと読みやすくなったように感じました。
とにかく、ストーリーが大幅に改善されたように感じたかな。読み手を飽きさせない日常のちょっとした会話の巧みさとか、SFチックな遺伝子を自由に扱える世界といったものは、かなり興味深いかな、と感じました。
それに、この方は微妙な男女関係を描くのが上手いですね。いまでさえ、ツンデレだの、ヤンデレだの、恋愛に対して、こう決め付けるような分類をしますが、そういった決まった型にはまらない、恋愛とも友達とも違う、ちょっとした男女の結びつきを詳細に描いて、尺で計れないようにしているのは、現実のコミュニケーションとして正しい姿だし、それを描ききっているので、そういう所は大好きだ。
コメント一覧 (5)
確かにキーリは、今思うと読み手を選んでいるような気がしてきました。
でも僕は、他のラノベでは見られないゆったりとした時間の経過が好きでした。キーリの成長も年齢という分かりやすい形で表れていたのでその辺はストレートな作品だなぁと。
カスタムチャイルドは確かに、ヨークさんの言っている通り型にはまらない男女関係が魅力なんだと思います。
ラストも予想外で、きっちり魅せてくれますしね。
オススメした手前、気に入ってくれて嬉しいです。
そりゃ有言実行がポリシーなんで、もちろん読みましたよ。
今は、「ダブリ」の1巻を読んでます。
「とある」の方もアニメが終わったときに備えて、早めに買っておきました。
> 確かにキーリは、今思うと読み手を選んでいるような気がしてきました。
そうなんですよね。ラノベ読みはじめた時だったので、ちょっと初心者向けでないかな、という感じでした。
> 時間の経過
これは良い着目点ですねー。気づきませんでした。
確かに、成長していく過程では、最初は少し幼い感じの印象を出した方がいいですものね。だから、キーリは少し考え方がひねくれていたのかー。そう考えると、シリーズ全体を通しての感想になるから、早めに切ってしまったのはもったいなかったかな。
> ラストも予想外で、きっちり魅せてくれますしね。
あれ、まだ終わらないんだって感じでしたw。3/4で終わっても納得だったんだけどね。きっと人によっては何か心残りになってしまうのかも知れないので、私も良いラストだったと思います。
> オススメした手前、気に入ってくれて嬉しいです。
あぁ、他の作品についてもそうだけど、評価について何か言われるかと思って、冷や冷やしたけど、喜んでもらえて嬉しいです。
私と神酒原さんの違う点として、私は文章力がないという点なんですよね。だから、良いものは良い、悪いものは悪いと、レビューになっていなかったり、なかなか思うことが書けていなかった時期があったので、できるだけ、読者が良し悪しを判断できるような文章力にあがるまでは、申し訳ないけど、やりやすい数字での評価や感情に身を任せた酷評もしてしまうかもしれませんので、ご了承の程、お願いします。自分、不器用なもので。まあ、評論家気取りと思われても仕方ないですけどね。でも、内容見れば、気取りか気取りでないかはすぐに判断できますから。
感想記事から本編の展開がもれないような感想は読んでいて感服します。ネタバレ嫌いの僕からしたら好印象。
まぁ、どんな展開かを知ってから読みたいという人にとっては逆効果でしょうけどw
僕はラノベの感想になると、アニメと同じく「見た人が読む」事前提になってしまうので、ヨークさんの感想はうらやましい。
こういうのは文章力ではなく感性です。
ダブリは長いですけど頑張って〜
グロテスクな描写に惑わされず、その秀逸な心理描写を楽しんで下さい。
最終巻の後に出た短編集も、短編というよりは本編補完になっているので読み逃しなきようb
あ、禁書のSSは実質13.5巻なので後回しにしないように、と今のうちに注意。
13のあとに14を読むと話がつながってませんw
> 本編の展開がもれないような感想
私自身がネタバレ大嫌いなので。
なんか、結果を知ってるサッカーの録画中継を見ているようで。
そう考えると、あらすじって、ある種のネタバレだよね。最初の部分を切り取って、短くしただけなので。それからどういう展開になるのかが楽しみで本を買うわけだから、その先を話してしまうと、購買意欲が失せてしまいます。
でも、少しならいいかと、その先を話してしまうサイトが結構多かったので、そういった悪い事例を参考にしながら、あらすじの範囲内で書く。いやぁ、かなり難しかったです。いまだに、できていませんもん。言葉をひねり出して、ようやくレビューになるみたいな感じです。
> 逆効果
で、ここにつながるんですよね。
確か統計であったけど、本を読む前と本を読み終わったあとで、レビューを見るのは、圧倒的に本を読み終わった場合の方が多いんですよね。だから、本読む前を前提にしている私のレビューだと、仰るとおり、逆効果で面白くないです。でも、これって、ネタバレサイトが多いから、自衛が働いて、読まないようにしている人が増えた印象なんですよね。
> 文章力ではなく感性です。
感性っていってくれると、なんか少し安心します。つたない言葉でも、そう評価してくれる人がいるだけで励みになります。読み手がどちら側でも参考になるレビューがいつか書けるようになるまで訓練していきたいと思います。ラノベ感想サイトとして。(読むのが遅くて、いつの間にか、つなぎのアニメが増えて、アニメ感想サイトになっていたけどw。)
この部分は神酒原さんと同じだなー。本家の方も楽しみにしているんで、頑張ってね。
長いですねー。キーリの例もあるし、長いシリーズ物はシリーズ感想にした方が良さそうですねー。
> 禁書
ちょwwまw。これは大事な情報ありがとう。馬鹿な私は、SSはサイドストーリーだから全部読み終わってからにしようとか思っていました。いやー、危なかった。背表紙の連番通りに読んだ方がいいって、つくづく思い知らされるよ。