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きみとぼくが壊した世界 (講談社ノベルス)
西尾 維新
講談社
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世界観

[推理][謎][シリアス][旅行][リレー小説][ミステリー]

あらすじ

奇妙な相談を受け、シャーロック・ホームズが愛した街ロンドンへと誘われた病院坂黒猫と櫃内様刻。次々と巻き起こる事件の謎解き合戦が始まった。本格ミステリー小説。

短文感想(ネタバレなし)


確かに、作中作といったリレー小説形式で、短編として、上手くまとまっているのは面白い。ただ、短編になってしまったせいか、本格ミステリーとしての要素は、ちょっとトリックが簡単すぎてしまい、ミステリー要素は少ない本作品となっております。

この世界シリーズは学園の中で起きる複雑で色々な人間関係が絡まって、それぞれのキャラの持ち味を出しつつ、謎について段々とわかっていく面白いシリーズだったのですが、今回は学園外ということで、ロンドン旅行をしながら、推理していくという感じで、今までのイメージとは違った印象。

オススメかどうかと言われれば、前作までの作品の方が面白く感じたので、西尾維新風に言うと、今回は、はぐれてしまった印象。キャラにあまり魅力を感じなかった点と、トリックの簡単さ、メインが単なる旅行記になってしまったことが、残念な点でしょうか。

次作品は、また学園編に戻るらしく、今度こそ、学園本格ミステリーとして、期待したいな、と思います。