アリソンとリリア1-1アリソンとリリア1-2

奈々様のアリソンははまり役だなぁ。


OP何かの名作劇場っぽい、ゆったりとした流れ。結構激しい展開が予想される内容なだけに、ちょっと意外。よつばと!でおなじみの栗コーダーカルテットが曲担当です。

しかし、展開早いですね。3話で一冊分いってしまうんではないでしょうか。半分の月がのぼる空のようなダイジェスト版にはしてほしくないところ。実際、省略部分、改変部分も多いですし。ちょっと心配。

とにかく、ヴィルの声なんとかしてー。キノの旅のエルメスの声の悪夢再びですよ。慣れればいいんですけどね。アリソンの奈々様はなんにでも合わせられるから違和感なし。積極的で明るい女の子を演じるのも久しぶりですね。

最初の授業のシーン。「クラスメイトみたいに仲良く出来ないんですか?」という質問も時雨沢恵一らしい内容。「どちらも自分たちが先祖だと思っている」、たったこれだけのためにいがみ合っている大人の人間の幼稚さやくだらなさ。子供の純粋な発想だと、さっぱり理解できないんでしょうね。しかし、この質問に対しての詳しい説明はないので、まずはユーザ提起って所でしょうね。

そして、また、時雨沢節炸裂。「歴史とは常にいい加減なものだよ。重要なのは、真実をどうやって伝えるかでなく、何を自分たちの都合の良いように伝えるかだからね」。報道の自由。情報操作。印象操作。これら全てが自分たちにとって都合の悪い情報を伝える必要はない。都合の良い情報だけを伝えておけば、受け取った人は勝手に良いように解釈してくれる。大勢多数の意見が、常に真実とは限らないという世の中。

そのウソツキ爺さん(自分で嘘をばらすある意味正直な人)の意見をそのまま信じてしまうアリソンもどうかと思うけど、上記の言葉の重みを知って、信じたんだろうなぁ。ここの即決即行動というところがアリソンらしいです。

そして、役場の人間と名乗った男のじいさん連れ去り。このときのじいさんのアリソンへの言葉「戸締りはどうでもいいよ」。このときに自分の危うさに気づいたんだろうなぁ。もう帰ってくることもないだろう、と。

で、こっからヴィルの洞察力の良さ、観察力のすごさ、そして、冷静さ。アリソンの決断力の早さ、一度決めたらあきらめない行動力。ヴィルが頭を使って、アリソンがその通りに行動する二人の連携が見所の一つです。

初回として、良かったんじゃないでしょうか。飛行機、サイドカーと物に対してはかなり丁寧に描かれていますし、スピード感や重厚感は結構なもの。あとは人物描写の丁寧さが加われば、これから良くなっていきそうです。