おおきく振りかぶって25-1おおきく振りかぶって25-2

最終回のテーマは普通に野球をやってること。


サブタイトルの今回のつけ方好きですよ。強豪校に勝ったのに”ひとつ勝って”というサブタイは甲子園の頂点を目指している西浦にとっては桐青は敗れていく1校に過ぎないという強い向上心をもったネーミングセンスだと思います。

三橋の携帯ウケた。ルリは下の名前で呼びつけ、田島はくん付けなのに、阿部は”阿部隆也”でフルネームだもんなぁ。統一性がないんだけど、きっと仲の良さを携帯にも表しているんだろうなぁ。阿部は田島と同じくらい仲良しだと思っていた自分の考えを最終回にきて、ひっくり返してくれるよ、三橋は。

そんな三橋と仲が良いと思って、せっかくメールしているのに、その返信がないことで不安になっている阿部もかわいいといったらかわいいです。試合中には捕手としてピッチャーの管理を行って、自信満々だったのに、試合外では、三橋のことをよくわからずにドギマギする姿はなかなか見られないので貴重。

でも、阿部の仲良くしたいという気持ちが三橋にとっては不可解な行動に見えてしまうから試合外での親密さは今後増す気配は少なそうです。

花井良いツンデレ。ムカツクは嬉しいに変換ww。

おおきく振りかぶって25-3おおきく振りかぶって25-4
ここでカレーを食べるだけの日常を映して終わりかなと思ったら、篠岡の集めた総評を渡す泉。それを読む三橋。この流れで今までの日常から一変、桐青戦の感動再びって感じでスタッフグッジョブでした。

総評って言いながら、みんな三橋のことを書いているし、感謝も表している。これはアニメなりの最終回なので、三橋への花向けなのかな。原作は終わっていないけど、いつかは去ってしまう三橋の暗示なのか。

ここで花井良いこと言いました。「オレ達は普通だよ。普通に野球やってるだけ」。三橋からすると、ピッチャーをやらせてもらっているのも、打たれても投げさせてもらっているのも、マウンドに集まってピッチャーを励ますのも、バックを信じて自分の思ったとおりに投げろというのも、野球をやっていたら、普通の出来事。

特別良い人でも優しい人でもなく、普通に、普段どおりに接しているだけ。仲間だと思っているのも普通。だから三橋には背負いすぎたり、過度に不安になる必要もないという花井と泉からの励ましがポイントでした。

<全体的な総括>

思った以上の良作。原作を途中まで読んだけど、アニメでこれだけの完成度を見せられるとは思いませんでした。1クールで1試合という丁寧ぶり。キャッチャー心理やバックへの信頼、投打の駆け引き、素人にも野球というスポーツがこんなに面白いんだとわからせるようなつくりに脱帽です。

評価:★★★★☆ [4.2]

原作では引き続き進行中だけど、これは絶対、第2期あるんじゃないかな。単行本を出すペースが遅いというのがネックなだけで、またいつか会える気がしています。