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徐々に明らかになっていくストーリー。


依人と蒼乃と茉莉、この三人は蒼乃や茉莉が夜禍になる前に出会っていたんですね。それが冒頭の洞窟の中に三人でいる風景。この中で一人欠けるなんて信じられないという様子の依人と蒼乃の様子がいいですね。孤独な茉莉を救ってあげようという二人の優しさが感じられます。

それで、どういった経緯かは知らないけれど、茉莉は夜禍になってしまい、蒼乃は村の生贄にされて、自害した後、茉莉に助けられ、依人は死んでしまう。その蒼乃を救った理由は、一人じゃ寂しいから。依人や蒼乃が言った一言で一人というのを意識してしまった茉莉。一緒にいる楽しさを感じてしまうと、孤独という元の状態に戻るのは容易いことではないと実感。

生贄という村の風習さえなければ、三人仲良くやっていけたのでしょうが、それで歯車が一つずれたことで今回の争いになってしまったのは、悲しいことです。

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そして、本当の依人ではない依人の小さな反抗。本当の依人ならば、茉莉に好意を寄せるかも知れなかったし、自分の思い通りにならないのを嫌ったのかも知れない。だから、今の依人を作った。

でも、真実を知ってしまった依人は蒼乃に従うのをやめて、茉莉に存在をなくしてもらおうと小さな反抗をする。でも、蒼乃はそんな依人でも依人と疑わずに好意を寄せ続ける姿が少し美しい。今までの苦労が全て無になってしまうのを恐れたかもしれないけれど。

そして、ラスト。茉莉が持っている剣の本当の使い方。「お前(茉莉)の命を宿し、夜禍人に移せば、人間に戻すことができる」というもの。つまりは今回みたいに茉莉が自分を刺して、蒼乃を刺せば、蒼乃が人間に戻るということなんですね。

でも、この表現だと、茉莉は命を与えるほうなので、茉莉の命が失われ、蒼乃が人間に戻ることで、夜禍の力が失われ、依人も消滅することになります。となると、今度は蒼乃が独りぼっちになってしまうという悲しいラストはどうしても避けたい。

次回、最終回。ハッピーエンドで終わってくれるのかどうか見ものです。